まっぷたつの子爵

イタロ・カルヴィーノ・著


カルヴィーノはどれも好みなのですが、読むのは決して楽ではないので、一冊一冊読み進めています。最近読んだ二冊の内の一冊です。やっぱ面白いですね。発想がまったく常人でない。エンターテインメントとかいうような、やわな世界からすっとんでいるのに、普通にも面白い。戦場で右と左にまっぷたつになった子爵が、片方が残忍さだけ持ち、もう片方が分け隔てない善人になってしまって、しっちゃかめっちゃかする話です。

なんで、こんな話が書けるのだろう。信じられない。


2002/5/9
few01