こんな考えをしてる人間もいるんだよ、というお話。
おととい、僕が今住むシェアハウス「トーキョーよるヒルズ」の同居人である高木新平(@Shimpe1)が書いた記事「博報堂を辞めました。」が大変にバズりました、ほんとに、すごく。*1
「さて、自分はどうなんだろう」とふと思いました。彼と同じ家で暮らし、多くの時間を共にしながら、彼は博報堂を辞め、僕は電通に入社しようとしている。見事に全く逆の行動です。ふと、自分の考えを文章でまとめてブログで公開しようと思いました。
きっと、@Shimpe1のときのように賛否両論巻き起こるとは思いますが、これもまた@Shimpe1のブログのときのように、ひとりでもいいから誰かの役に立てればいい。就職とか進路とかに悩む人へ、ほんの僅かでもプラスになる何かを残せればいい。
なんとも俗っぽいタイトルにしたのも、ひとりでも多くの人が「なんだこれ?」と思って読み始めてくれればと思ったからです。だから、ここまで読んで「ナルシストキモイ」とか「起業もできないようなチキンの言い訳でしょ」と思われた方は、サクっとページを閉じていただければと思います。
※以下は全て僕の主観にまつわる個人的な意見です。関係する方々/組織とは何の関係もありません。また、文章の中で電通に言及していますが電通を貶めたり関係される方々の心を傷つけるような発言はいっさいしていないつもりですが、もしそのように感じられましたら、それは完全に私の文章力不足のなす不徳ですので、どうかご連絡くださいませ。
*
2ヶ月前の7月、ようやく僕は来春からの進路を決めました。そしてお世話になった方や日頃仲良くしている友人らにすぐ報告したいと思い、Twitterに書きこみました。
「春から電通に就職することに決めました。みなさまこれからもよろしくお願いします」。
メールではなくTwitterというオープンな場に書き込んだのは、様々な人からどんな反応があるのかみてみたいという単純な好奇心からでした。
反応は、やっぱり、賛否両論でした。
「ふじたくに向いてる仕事だとおもう!」「これからが楽しみ!」「がんばって!」という励ましや、社会に出て働いてきた経験に基づいたアドバイスを贈ってくださる方…。明るいメッセージはもちろん多いのですが、「本当にそれでいいの?」というような示唆をくださるメッセージもたくさんいただきました。「これからの時代に、合ってない」「ぜんぜんチャレンジングな選択じゃない」、ある大学の先生からはただ一言、「もったいない。」…。
いちばん印象的だったお言葉は、「終わってる。さんざん税金つぎこんでこの程度の学生しか(東大が)生み出せてないようじゃ、日本の未来が心配。」というものでした。今こうしてあらためて読み返してみても、非常に耳の痛いお言葉です。
それは、「若者なんだから失敗恐れずチャレンジしろよ!」という、諸先輩方の痛烈なメッセージだと思います。不況だ、未来は暗い、危機感が足りない……などなどネガティブな声が絶えないこの日本において、「これからを担っていく若い世代が、無難な選択なんかしてんじゃねーよ!」という、メッセージ。『最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である』というイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンの残した言葉とも重なりますが、「若者が変化を起こさないでどうするんだ!」というメッセージ。
もう、ほんとに、同意です。
そういった上の世代の方々からのメッセージが届いていて、動き始めている同世代は既にたくさんいます。彼ら彼女らは今の社会に変化を起こそうと、どんどんアクションを起こし始めています。
例えばソーシャルメディアがうごめく今の時代を分析し活躍しているイケダハヤトさん(@IHayato)は同い年。更には彼の記事(『若手スタートアップ起業家が増えている3つの理由 世界に飛び出した「Wondershake」』)を読めば、20〜25歳で起業して世界に挑む同世代が本当にたっくさんいることがわかります。
ないんです、起業のアイデアやビジョンが。(だから起業できない)
ないんです、「この問題にフルコミットしたい!」と思える社会問題が。(だからNPO立ち上げ/就職もできない)
ないんです、身ひとつで食っていく自信が。(だからフリーランスもできない)
僕には武器がなにもないし、それでもチャレンジする勇気もない。
だから、3日前くらいに見かけたこのつぶやきに、なにも反論できません。
自分でも、「武器とか確証とか、そういうのがないとチャレンジできないとか典型的なダメな若者なんじゃないか…」と思います。
でも。
僕だって同世代に置いていかれたくない。友人がシリコンバレーで賞を獲ったりしてしている時代。既存の枠組みの上で誰かがやったことあることを同じようになぞるのではなく、その既存の枠組みを越えて、勝負してみたい。市場もビジネスの枠組みも勝ちパターンも全部ゼロから作りながらめいっぱい暴れてみたい。どうせ一回しかない人生なら、チャレンジして世の中に今までなかった豊かさを生み出したい。「藤田がいてくれてよかった」って言われるような人でありたい。イノベーターになりたい。
だから武器を身につけに、就職しようとおもいました。
独立したり起業したりするなかで、もがきながら自分の武器を身につけるというのもいいと思います。でも僕は、最も効率的に学んで成長するには、「師匠に弟子入りする」のが一番なんじゃないかと思っています。そして、電通は、僕が弟子入りしたいとおもえる師匠が、いちばんたくさんいるところなのです。
大学院1年生のときの半年間、あるコンサルタントのもとで(ほんとに弟子のように付きっきりで)働く過程で本当にたくさんのことを学ばせて頂きました。あれだけの学びを、独学でやろうとしたら、いったいどれほどの時間と労力がかかったことか。
また、これはシリコンバレーでのスタートアップに限った話ではありますが、先日シリコンバレーで広く閲覧されたエントリーにこういうものがあります。要約すると、「どうやって最初に入る会社を選んだらいい?」という質問に対して最も賛同を集めた回答は「直属のマネージャーが誰か、で選べ」というものです。この意見に、僕の考えはとても近い。
▼米国のQ&Aサービス「Quora」でのやりとり
就職活動はたいへんです。日本には企業だけで421万社も存在し、そのうち株式会社は115万社。上場している会社になるとようやく万を切って5000社ほどになります。上場している会社に絞って就職活動したとしても、一日かけて1社を企業研究したとしても、すべて調べ終わるのに13年かかります。
限られた学生生活のなかで、企業だけでなく行政・教育機関などの公的機関、NPO/NGO、個人事業主など含めて進路を選ぶのであればもうどうしたって時間が足りません。やっぱり、「聞いたことある会社」「知り合いがいる会社」「過去に関わったことのある会社」など、自分と比較的距離の近い会社から目星をつけながら就職活動を進めることになります。僕もそうでした。
そうした限られた時間とリサーチの中で、ベンチャーや個人でフリーランスで働かれている方や、NPOなどを幅広く検討した結果、尊敬できる師匠(と勝手にこっちが呼んでいるだけですが)をいちばん多く見つけることができたのが、電通だったのです。
「コミュニケーションをデザインするための本」や講演会で感銘を受けた岸勇希さん(@yukixcom)、(今は独立されておられますが)さとなおさん(@satonao310)、(同じく今は独立されておられますが)中村洋基さん(@nakamurahiroki)。(なんか辞めてしまわれた方が並びましたが、ここに書かなかっただけで、他にも複数名、師匠がいます)
だから、僕は電通にいくんです。その師匠のもとに弟子入りしたくて。
それは「藤田がやるんだったら、面白そうだね」って言われるような面白さです。
もう書いてて泣きたくなるほど低レベルな文章表現能力なのでほんともうアレなんですが。このへんの感じは、渋谷にある「Only FreePaper」*2の代表の方とこないだおしゃべりさせていただいたときに話題に上った感覚なんです。「あの人がやるんだったら、なんかよくわかんないことでも面白そうって思える」って言ってもらえる人っているよね。例えば糸井重里さんや、箭内道彦さん。という話になりまして。
もうすこし違う表現をすると、「ある問題に対して、みんなが面白がって参加したくなるような明るい解決策を提案&実行できる能力」です。山形県新庄市の100円商店街とか旭山動物園とか島根県の海士町のまちづくりとか九州新幹線全線開通のCMとか、こういう楽しくみえてつい参加したくなってくるアイデアが大好きなんです。
僕はそういう魅力(=武器)をもった人になりたいとおもっています。
さっきも書いたように同世代見てるとやっぱ「起業への憧れ」みたいな感情は、正直、あります。でも起業しなきゃチャレンジしてない、っていう見方もおかしいと思っています。
スポーツなんかはいい例で、例えばバスケットボールは(ルールの細かい変更こそ今でもあるものの)ボールをバスケットに入れて5対5で競うというシステムはもう100年以上変わっていません。それでも毎年のように独創的なスーパープレイが生まれ、誰も見たことのない戦術が編み出され、いっそうエキサイトなゲームが繰り広げられています。言葉に出来ない感動を観る人の心の中に生み出しています。既存の枠組みの上で営みを続ける大企業にいながら、今までの枠を越えていく仕事だってできると思っています。(そう思わせてくれたのは中村洋基さんが電通を辞めるにあたって綴ったブログでした。)
ごめんなさい、それは僕もわかっていないからです。なんでそう言い切っちゃうかって言うと、社会はこれからもすごい速さで変わっていくから自分が取り組んで解決したい問題もどんどん変化していくと思うからです。仮に僕が「原発に頼らないクリーンエネルギー社会を築くぞ!」とかって今言ってても、もしかしたら5年後、いや3年後には決定的な技術が生まれてその問題は解決しちゃってるかもしれない。もしかしたら、全く新しい問題が出てきているかもしれない。
「将来モデルとしてこうなりたいとか仕事でこれを成し遂げたいとか考えたりしないんです。だって状況はどんどん変化していくから。家族と幸せな時間を過ごしていたい、それだけが守れていればいい」
というようなことを答えていました。僕も、自分の武器をもってチャレンジを続けていられるのであれば、取り組む問題はどんな問題でもいいです。その時々の社会にあわせて、問題を設定して、それに取り組む生き方がいい。
そればっかりはわかりません。(ぶっちゃけ
東大の中に設置された、イノベーターを育てる「i.school(アイスクール)」というプログラムのディレクターである田村さん(@tamdai99)には「大企業を変えようと思って入社してはいけない。企業はそんな簡単に変われない」というアドバイスをいただきました。
裏を返せば、「大企業を変えるのではなく、大企業のいいところを吸収しながら枠を越えていく仕事は企業にいながらでもできる」んだと受け取っています。(ちょっと都合良すぎるかなぁ?笑
とにかく全力で結果を出していくだけです。目の前のことに全力になれない人が、夢をいくら語ったって笑われるだけだとおもうので。そして何年か経ったとき、「藤田もつまんなくなったよな」と言われることだけはまっぴらごめんです。そうならないように、さっき書いた初志を貫徹したい。
これからも馬鹿で未熟で青臭くて意味不明なことを、さも偉そうにドヤ顔で語っているかもしれません。(特にこのエントリーをここまで読んでくださった皆様には)今後共ご指導ご鞭撻を仰ぎたいとおもっておりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
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