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2016-01-31

ガルパン文科省「学園艦教育局」について考える。

 ガルパンはいいぞ(挨拶)。

 

 実に名作だと思うのだが、仕事柄気になるのは、「敵役」である劇中の文科省の無能っぷりである。

 

 さて、あの文科省のメガネ野郎の部屋のドアには、「学園艦教育局」とある。

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 当然ながら、現実の文科省には同局は存在しない。

 高等学校を管轄するのは、文科省の「初等中等教育局」である。

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(文科省組織図・部分。原本はhttp://www.mext.go.jp/b_menu/soshiki2/04.htm

 

 言い換えると、大洗女子をはじめ、同作の各校は、高校でありながら、初等中等教育局の管轄下にはない可能性が高い。

 

 そこで、この「学園艦教育局」について考えることを通して、「ガールズ&パンツァー」世界について考察を深めてみたい。

(とはいえ、読んでいない資料や忘れている台詞も多いと思うので、おかしな点があればご指摘願いたい)

 

学園艦の起源と、学園艦教育局の設置について

 

 設定上、

「学園艦の成立は紀元前ブリタニアにさかのぼる」

 などと言われているが、劇中に登場するような巨大艦(実質的にはメガフロート)が大量に建造されるようになったのはあくまで戦後。

 それ以前は、国内外を問わず、学園艦は通常の艦船……多くは退役した旧型船の転用であったらしい。

 

 その時期、教育の中心はやはり陸上の学校で、「学園艦」は特殊な形態だったはずである。

 

 学園艦教育局が設置されたのがいつ頃かは不明だが、当初は「少数の変な学校を扱うための部局」という位置づけで、あまり重視されていなかったのではないかと想像する。

 

 ところが、戦後、メガフロート工法の実用化(および、「特殊カーボン」をはじめとする、ガルパン世界特有の謎工学技術*1)によって、巨大学園艦が大量に就航。

 現在では「中学校以上の学校の多くが学園艦」という状態になっている。

 

 これに伴って、文科省内での勢力は逆転、学園艦教育局が省内で主導的地位を占めるようになっていると考えられる。

 

ガルパン文科省の組織について

 

 ガルパン文科省の管轄の想像図が以下である。

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「学園艦教育局」という名前から考えて、中学〜大学・高等専門学校までの学園艦全般を同局が担当していると考えざるを得ない。

(おそらく、内部に「高等教育課」などが存在するのだろう)

 

 陸上では、その範囲を2つの部局が分担しているにも関わらずである。

 

 これはおそらく、学園艦が少数で、一部局で管理した方が合理的だった時代の名残であろう。

 しかし、学園艦の方が主流であるらしい現在では、あまりに管轄が広く、権限が大きすぎるのではないか。

 

 一方で、ガルパン世界でも、依然として陸上にも多数の学校が存在していると考えられる。

 

 まず、小学校は、

「艦を扱うことが難しく、保護者から離れて生活することは好ましくない」

 という理由で学園艦が存在しないらしい。

(中学生なら学園艦が扱えるというのも驚きだが)

 

 また、公立中学校は学区内に建っているはずなので、少なくとも海に面していない自治体の中学校は陸上にあるはずだ。

アンツィオ高校は海のない栃木県の所属らしいが、それはあくまで高校の話である)

 

 いくら学園艦教育局が権勢を振るっても、初等中等教育局の担当範囲がなくなることはないわけである。

 

 しかし、「小学校の学園艦はない」とはいうものの、大洗学園艦は人口3万人の学園都市である。

 さらに黒森峰は10万人以上を擁するなど、より規模の大きい艦もある。

 その住人に、小学生の子どもが全くいないとは考えにくい。

 

 子どもが小学校に上がる時には、学園艦外に引っ越すのだろうか。

 

 常識的に考えると、学園艦の上に小学校が(幼稚園や中学校も)あるはずである。

(多くの学園艦は中等部を有しているらしいが、それに入試があるのか、それとも地域の「公立中学」として全生徒を受け入れているのかはわからない)

 

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(一話ラストより。右下に、学校らしきものが見えている。

 校種はわからないが、みほ達がいる大洗女子の倉庫と校舎は画面ずっと奥、山の向こうなので、ずいぶん離れている)

 

 このような「艦内学校」は、どこが所管するのか……?

 

 こう考えると、ガルパン世界の文科省は、「新参」の学園艦教育局を中心に、内部の縄張り争いがかなり熾烈なのではないかと想像される。

(巨大船舶にして小都市である学園艦の運営については、国土交通省総務省も口出しの機会を窺っているかも知れない)

 

「縄張り」ということで言えば、劇場版を見るに、学園艦教育局は、戦車道国際大会にも深く関わっているらしい。

 さすがに、中心になっているのはスポーツ庁(文科省の外局)だろう、とは思うが。

 

 おそらく、学生スポーツとしての戦車道が、練習場の確保の都合で主に学園艦で行われていること、西住流・島田流の家元の娘がいずれも学生で、両家とパイプがあることなどが、学園艦教育局が関わる理由ではないかと推測される……が、ちょっとやりすぎではないか。

(劇場版では、この出しゃばりを逆手に取られるわけだが)

 

学園艦教育局の権限と組織風土について

 

 学園艦教育局の権限は絶大である。

 

 大洗女子……県立大洗女子学園は、文科省の判断によって一方的に廃校を通達される。

 

 県立学校なら、県が存廃の判断をするのが筋だろうと思うのだが、一貫して文科省が方針を示している。

 おそらく、艦自体が政府の保有で、文科省が学校に立ち退きを要求したら「店子」である県は対抗できない、ということなのだろう。

 

 それにしても、前述の通り、同学園艦はただの高校ではなく、人口3万人を擁する学園都市である。

 それを行政の一存で突如廃止するというのは、なんともおそるべき権力と言わねばならない。

 

 そもそも、ある高校を廃校にする、というなら、最低でも「3年後に廃校。来年度からは新入生の受け入れを行わない」といった形にするのが当然で、いきなり廃校にする(しかも在校生の受け入れ先も決まっていない)というのは横暴を通り越して滅茶苦茶である。

 学業に空白期間が生じるわけで、授業時数が学習指導要領の規定より少なくなって単位が取れない、進級・卒業できない、といった事態もあり得る大問題である。

(3万人の立ち退き問題に比べたら些細なこととも言えるが)

 

 学園艦教育局が、文科省の主流へとのし上がるに至って横暴になったのか……あるいは、小規模な学園艦相手ならあまり大問題にならなかった行き当たりばったりぶりが、現代の巨大学園艦時代になっても抜けていないのかも知れない。

(ワンマン社長が好き勝手にやっていた小企業が、体質は同じなままうっかり全国チェーンに急成長などするとどうなるか、という話に似ている)

 

 また、大洗女子の「選択必修科目」などを見るに、カリキュラムは著しくフリーダムで、そもそも学習指導要領に即しているとはあまり思えない。

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(第一話。忍道……仙道……。「単位は3倍」とか生徒会が決めてるのもすごい話である)

 

 そもそも、最初の演習に出てくる蝶野教官以外、大人の教師の存在感はたいへん希薄である。

(だから授業時数が足りないとかどうということはない、という発想なのかも知れない)

 

 我々の世界の(陸上の)学校では、学習指導要領は法的拘束力を有すると一般に解されている、

 だが一部には、「拘束力はない」という説も根強くある。おそらく文科省にとってはいらだたしい話だろう。

 

 ところで、その指導要領を作成しているのは初等中等教育局である。

 

 で、ガルパン世界ではそれを無視したカリキュラムが学園艦で常態化し、しかも学園艦教育局はそれを看過している、という状況は(以前なら「学園艦は特殊だから」で黙認されたかも知れないが)、考えるだに省内紛争の原因になりそうである。

 

 また、劇場版に登場する島田愛里寿は、「飛び級により13歳前後で大学に入った」という設定になっている。

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(公式サイトより)

 

 飛び入学を認めている大学は実在するが、これは16歳……中学校卒業以降(=義務教育終了後)に、という話である。

 中学生の年齢で大学に、というのも、陸上の学校ではちょっと考えられない話といえる。

 

 もっとも、これら「生徒の自主性を重んじる」学園艦教育の結果が、大人と対等に渡り合う角谷生徒会長や、華麗に空中投下を決めるサンダースの技量なわけで、そういう意味では素晴らしい成果を挙げているのは間違いない。

(それが当の学園艦教育局を苦しめることになるとは皮肉な話であるが)

 

大洗女子の廃校について

 

 学園艦教育局の大洗女子への対応は、まったくわけがわからない。

 

少子化に伴う統廃合」「予算の都合」ということだが、それにしてもそんなに急ぐ必要があるのか。

 そして、どうして大洗女子にこだわる必要があるのか。

 

 学校の存亡を賭けて戦った大洗女子の優勝は全国的に話題になったはずで、それを覆そうとする劇場版での学園艦教育局の行動は謎である。

 

 メンツがある、とかそういうことなのかも知れないが、世論から袋だたきにされるのが目に見えている。

 

 予算の都合なら、大洗女子は存続させて、別な学校(戦車道をやっていない学園艦も多数あるはずである)を代わりに廃校にすれば良いのである。

(なので、テレビシリーズを見た時には、「大洗女子は存続しても、別な学校にしわ寄せが行くんじゃあ……」などと思ってしまった)

 

 それなのに、どうしても大洗女子を、それも今年度限りで廃校に、というこだわりを見ると、学園艦教育局には何か別の動機があるのではないか……と考えざるを得ない。

 

 それが何かは、劇中からは不明である。

 例えば、戦車道国際大会と関係があるのかも知れないし、学校運営は完全に生徒会に任せているのに高給取りであるらしい「理事長」が関係するのかも知れないし、戦車が艦内の妙なところに転がっていた理由と関わっているのかも知れない。

 あるいは、劇中の高校生の視点からではまったく知ることのできない理由なのかも知れない。

 

 いずれにせよ、学園艦教育局はまず年度いっぱいで大洗女子を廃校にしようとし、それに失敗した。

 のみならず、「大した実績もない学校」だった大洗女子に、全国の注目が集まってしまった。

 それによって秘密が露見することを怖れた学園艦教育局は、「再検討の結果」、年度半ばでの強引な廃校を進めようとしたのである。

 

 一方、劇中の描写を考えると、戦車道協会や西住・島田両家はもとより、関係する周辺の各部局は、大洗の廃校に協力的だったとは思えない。

 

 例えば、劇場版で、大洗女子を追い出された生徒達は、廃校になった小学校の校舎で寝泊まりすることになる。

 普通に考えると、せめて先に他の高校への転入を手配するのが筋である。

(この時点で転校届がないとか泥縄すぎる……)

 

 あまりに急な話でもあり、その場にいるグロリアーナ・プラウダ・知派単の3校で全員(中高それぞれ9000人、計18000人である)を受け入れるのは規模的に困難、さりとて各地に分散して航行中の学園艦に移乗するのは輸送手段の確保が難しい……といった事情があったのだろうが、そうなると考えられるのは陸上の高校に受け入れることだろう。

 

 だが、それには初等中等教育局との折衝が必要になる。

 

学園艦教育局「……というわけで、大洗を急遽廃校にするので、生徒を陸上の高校に分散して編入させたい」

初等中等教育局「はあ? 手順すっ飛ばして大洗を廃校にするのはそっちの都合でしょう? だったら生徒もそっちで面倒見るのが筋でしょうが。そもそも、カリキュラムだってこっちと大幅に違うんだから、編入してもトラブルになるだけですよ」

 

 そしてまた、劇場版の「転校」「紛失」「私物」といったトリックであるが、県をまたいだ移動でもあり、あれを成立させるには、各学園艦の生徒会の判断だけではなく、その設置者である県教育委員会の協力(少なくとも黙認)が必要だったのではないか。

 多数の学校が関与する中、もし、途中で誰かが「この転校って認めていいんですかね?」などと上にお伺いを立てていたら、全てが水泡に帰していたはずだ。

 

 劇場版で学園艦教育局が捺印させられた「誓約書」、ちょっと詳細は読めないのだが、あそこにべたべたと多数の印が捺されていたように、学園艦教育局はその専横のために省内・省外を問わず敵を作り、社会的に四面楚歌に陥っているのかも知れない。

 そして、大洗女子の廃校失敗は(それがどんなスキャンダルにつながるのかは不明だが)、学園艦教育局のあり方を大きく変えるきっかけとになるのではないだろうか。

 

 大洗女子が試合に勝ったのは、もちろん、もちろん、チームに参加した彼女たちの奮闘の賜物である。

 だが、「廃校撤回」という社会的勝利の背後には、多数の無名の協力者がいたのかも知れない……と考えることは、あの作品の魅力を減ずることにはならないと思う。

 

「ガルパンアルティメットガイド」にはこうある。

ガルパン・アルティメット・ガイド ~ガールズ&パンツァーを100倍楽しむ本~

 日本の少子化が進む以上、文科省の少子化対策による学園艦の統廃合は進むに違いない。

 そこに楔を打ち込んだ県立大洗女子学園の活躍により、魅力的な戦車道が誕生したことで、少子化も食い止められるに違いない。

 次の世代、日本近海は新たな学園艦に満ち溢れるだろう。

「大洗女子は存続しても、他の学園艦が割を食うだけなのでは……」

 という懸念への回答がここにある。

 すごい楽観論だが、それがガールズ&パンツァーだ、というべきなのだろう。

わたしの戦車道」を見つけるまでの西住みほと大洗女子学園の戦いは、西住みほを「西住流」の重荷から救い、大洗女子学園を廃校から救い、さらに日本をも少子化から救ったのである。

 

 それら新時代の学園艦が、学園艦教育局の専横から免れ、かつ、その自由闊達さを失わずにいられるよう、願わずにはいられない。

 

余談。

 

「ガールズ&パンツァー」でひっかかるのが、第一話のオリエンテーションで流れる映像……というかそのナレーションである。

 戦車道。それは伝統的な文化であり、世界中で女子のたしなみとして受け継がれてきました。

 礼節のある、しとやかでつつましく、そして凛々しい婦女子を育成することを目指した武芸でもあります。

 戦車道をまなぶことは、女子としての道をきわめることでもあります。

 鉄のように熱く強く、無限軌道のようにカタカタと愛らしい、そして大砲のように情熱的で必殺命中。

 戦車道を学べば必ずや、良き妻、良き母、良き職業婦人になれることでしょう。

 健康的で優しくたくましいあなたは、多くの男性に好意をもって受け入れられるはずです。

 さあ、みなさんも是非戦車道を学び、心身ともに健やかで美しい女性になりましょう。

 なんだこの古色蒼然たるテキストは。

 

「良き妻、良き母、良き職業婦人」という文面の昭和初期加減もさることながら、「男性に好意をもって受け入れられる」ことを謳う武芸とは一体。

(そりゃまあ、モテたい一心で柔道剣道を学ぶ男性もいるかも知れない。しかし、「女性にモテる」を謳って人を集める道場とか嫌すぎるだろう)

 

 あまりにアレなので、これはおそらく戦車道協会草創期に書かれたテキストが引き継がれているに違いない、と思っていたのだが、前述の「アルティメットガイド」を読むと、「文科省関連団体が毎年作成しているプロモーションフィルム」なのだそうである。

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 おいィ?

 

 ……まあ、現実の文科省関連団体にも割とアレな連中がいないことはないのだが、とりあえず21世紀にもなってこんな文章を女子高生向けに書くような団体は滅びるべきだと思う。

 

*1:後述するように、中学生でも学園艦の運用が可能であるらしいこと、大洗女子の自動車部が、わずか4人でチーム全体の戦車を整備していること、履帯が外れるなどの故障も、試合中にごく短時間で修理を行っていること、「試合」によって市街地を盛大に破壊することが許され、これも短期間で復旧していることなどを考えると、ガルパン世界には機械類や建造物を安価かつ容易にメンテナンスする技術があるのだと思われる。
 現実に学園艦のような構造物を多数運用したら、我が国の予算はそれだけでパンクしかねないが、ガルパン世界では、それが我々の想像よりも遥かに安価に可能なのだろう。

hinonomehinonome 2016/02/05 02:51 他の方のブログで憲法9条との関係で学園艦教育局の意向を考察されているものがありました。http://d.hatena.ne.jp/ronnor/20151219#c
私自身は文科官僚であるメガネが自らの縄張りを減らすような廃校を積極的ににすすめるのはやっぱりおかしい気がします。
予算の都合ということであれば、財政規律を重んじる財務省が大洗学園を廃止しようと積極的に動いていることにして、メガネ官僚を財務官僚(主計局長とか?)として、文科省(with戦車道連盟)VS財務省としたほうが現実味がました気がします。
現実の世界でも「1クラス40人学級」論争で財務省と文部科学省が意見を対立させるせめぎあいを見せていますし。

filinionfilinion 2016/02/08 21:01 id:hinonomeさん
 コメントありがとうございます。
 
 憲法9条の話は…まあ、ネタなんだろうと思います。
 ご存じの通り、戦車道で用いられるのは第二次大戦の戦車限定です。
 これは、現代戦車と形はよく似ていますが、今の主力戦車と比べると性能はおもちゃみたいなものです。
 例えば、蝶野教官が乗ってた90式一台で、黒森峰チームを圧倒できてしまうくらいには差があるはずです。
 で、ガルパン世界には陸上自衛隊が存在し、しかも90式を私物同然にほいほい持ち出しているのですから、
「憲法9条遵守のため戦車道廃止」
 というのは筋が通りません。
 
 文科省が、率先して大洗の廃校を進めようとするのは確かに奇妙に思われるかも知れません。
 
 ただ、リアル文部省・文科省も、「学校規模の適正化」を掲げて、小規模校の統廃合を進めてきた歴史が現実にあるのです。
http://www.kantendokoro.com/entry2.html
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/038/siryo/attach/1286183.htm
 
 なので、「少子化に対応した学校の統廃合」という理屈自体は、私はそれほど違和感はありませんでした。
 
 奇妙だと思ったのは、「なぜ大洗でなければならないのか」という点だったので、まあ、本文中に書いたような憶測を働かせたのですが。

r-kyr-ky 2016/02/25 06:39 ガルパンはいいぞ(挨拶)

改めてまして初めまして。
ガルパンで検索していたら流れ着き、興味深く読ませていただきました。
私自身も
「年度のド真ん中に廃校とかどうなってんだ?!」
と超展開に驚愕した口なので共感しつつ、よくここまで筋道立てて解説できるなぁと感心させられました。

で、一つちょっとした疑問というか想像が。
学園艦教育局の対応についてですが、そもそも「廃校に失敗した」という認識自体なかったかもしれないかなと。
劇場版で会長が言っていたとおり、アニメ本編の時点では確かに確約という形ではなかったはずですし。
(私は劇場版から入ったニワカなので、何か見落としがあったらごめんなさい)
口約束なんて素知らぬ顔で廃校計画を進めていて、
「あ、本当に優勝したのか。じゃあ撤回運動なり起こって面倒になる前にとっとと廃校進めちゃおう」
と言った流れだったという方が、劇中序盤の役人側の余裕の態度にも繋がるんじゃないかなと思います。
……それはそれでもはや論外レベルの外道&無法っぷりですが、まあ役人だししょうがないかなと(笑)


あと、ここで大洗の存続を認めてしまうと、今後学園艦の統廃合を進めていくにあたって
「何らかの功績があれば撤回される」
という前例が作られるということで、それを非常に嫌ったのではないかと個人的には思ってます。
逆にそれが成されてしまったからこそ、他の学園艦生徒も
「自分のところも統廃合されてしまうかも」という危機感と、
「しっかりと実績を積み上げれば撥ね退けられる」という指標
この二つを同時に得て学園内の活動がより盛んになった結果、既に書かれたような未来に繋がったのではないかなと。

そちらのような論理的な意見でなくて申し訳ないですが、私個人の解釈として一つ。


しかしガルパン世界は設定掘り下げが面白いですねぇ。
つくづく出遅れが悔やまれます…。
(アルティメットガイドなどの過去の資料集を手に入れるのが大変でorz)

filinionfilinion 2016/02/28 22:43 >r-kyさん
ガルパンはいいぞ(挨拶)。

コメントありがとうございます。(お返事が遅れてすみません)

おっしゃるとおり、学園艦教育局としては、テレビシリーズ終了時点で「廃校に失敗した」という認識はなかったかも知れないですね。
結局の所、財布を握ってるのは自分たちですから。
ただまあ、普通に考えたらどこかで敗退するだろうと思っていたのが優勝してしまったわけで、思惑が外れた、くらいの思いはあっただろうと思います。
劇場版でも、「裏切られた大洗女子」みたいな報道になり、世論を敵に回すことになってしまったわけで。

「功績があれば廃校にならない」
という前例をタテに、各学園艦が学園艦教育局に楯突くようになる…というのは、確かに学園艦教育局側としては面白くないでしょうけど、それが理由で学園艦教育が盛んになる、というのは確かにありそうですね。
(まあ……リアルでは、そういう「学校の独自色」を打ち出す学校って、そればっかりに注力して基本的な授業とかがおろそかになる傾向があるのでもにょるんですけども……ガルパン世界ではそれでいいんでしょうね)

世界観掘り下げは、現在進行形でやってる方がいて「すげー」と指をくわえて見ております。
自分も出遅れた組で、自分が噛めそうな部分がここしかなかったので記事を書いてみました。
でも、自分に合ったニッチを見つければ、誰でも、今からでも世界観考察に一枚噛んで解釈を豊かにする余地はあるんじゃないかなー、と思っています。

ともあれ、ありがとうございました。

HiNaHiNa 2016/03/15 18:03 >蝶野教官が乗ってた90式
10式です

大洗以外の全国大会出場校が特定の国をモチーフにしていることから、特定の組織との癒着があって、癒着のない大洗は邪魔だった…と考えたけれど、転校して助けに来る展開と今一つかみ合わないですね
学園艦教育局も一枚岩ではないのかなあ

宇宙とまと宇宙とまと 2016/03/21 17:07 ガルパンの世界は、先の世界大戦において日本は勝ち組についていると思います。史実通りなら、「軍事や戦争について知る事自体が悪」と主張し、ベトナム戦争の頃には、教師が率先して自衛隊員の子弟を学校でつるし上げにする国ですから、史実通りなら「戦車道」がガルパン世界の日本で認められる可能性は皆無。
 更に学園艦が多数存在するだけの経済力が不可避です。それこそ第日本帝国が世界の頂点に立つくらいでないと無理。個人的にはガルパン世界=佐藤大輔氏のレッドサンブラッククロス世界ではないかと。
 あの世界だと90年代には日本は宇宙戦艦を開発完了しているので、
学園艦の建造は可能でしょう。黒森峰が大洗を目の敵にするのは、
戦後冷戦が米ソでは無く日本VS第三帝国+戦時中の恨み・・
サンダース戦で、ケイが全力では無く同数で戦ってくれたのは、WW3で
日本の支援が無ければ、合衆国は完全に第三帝国に制圧されていた借りがあるからだとか、いろいろ想像して楽しんでいます。

役人は、この世界線だと第三帝国の工作員で、ヤン提督に匹敵する西住殿を戦車道から、排除するのが目的ではないかと。RSBCでも21世紀になると那智の支配体制も緩んで、穏健になって来ているみたいです。戦争では無く、国際競技が新たな戦場に。あんこうチームや澤梓など恐ろしい潜在力を持つチームを、廃校によって分散させ脅威を著しく削ぐ(戦車道を辞めてくれたらさらに好都合)為に工作を行っている工作員なのかも知れませんねw

filinionfilinion 2016/03/21 21:32  ……いや……。
 
 宇宙とまとさんの妄想する自由を否定するわけではないし、我が国の学校教育の反戦的風潮を敵視されるのも自由なのですが……。

 しかし、一応、手持ちの公式資料等からわかる範囲でいくつか疑義を。
 
 まず、秋山殿の戦車解説を聞く限り、ドイツ・イタリアは戦争に負けています。
 それは史実解説だから当然としても、公式資料を見るに、学園艦は日本が発祥ではなく、現在の(メガフロート工法による)学園艦は、欧州などにも多数あるとのことです。
 
 ……まあ、メガフロートなら普通の船舶より安くなるにしても、多数運用可能なほど安いか、というのはかなり疑問ですが、その辺は「特殊なカーボン」などの謎技術によって大幅に低廉化している、ということなのでしょう。
 少なくとも、海外にも多数あるとされる以上、「世界の頂点に立った日本にしか運用できない」わけではないと思います。
 
 戦車に搭載される勝敗判定装置ですが、あれが開発されるのは「アポロ計画による集積回路の進歩の成果」とのことなので、おそらくアメリカも無事なんではないでしょうか。
 日本の高校戦車道ルールがフラッグ戦主体なのに、「国際大会では殲滅戦が主流」に合わせなければならない……というのも、日本がそこまで世界の主導権を握ってはいない、という傍証になると思います。
 
 あと、現実の日本の学校が反戦的な傾向が強かった(昨今はともかく、70〜80年代ごろは特に)のは事実ですが、剣道・柔道などの武道は学校教育の中で連綿と行われてきたわけで。
(自衛官の子どもをつるし上げにする、というのは、確かに極端な事例として度々話題になります。
 ただ、別にそれが文科省なり日教組なりの公式の方針だったわけではなく、日本中の学校で自衛官の子どもが軒並みそういう目にあってたわけではありません……。
 ポジショントークで恐縮ですが、少なくとも、私の同級生にも自衛官の子はいましたけど、担任はそんな前衛的な人ではなかったので)
 
 ともあれ、
「学校教育が変わるには、我々の世界とは違う壮大な歴史改変を想定しないとならない」
 と考えるより、
「我々の世界と比べ大きな歴史改変はないが、学校教育には多少の違いがある」
 と考える方が無理がない、と私は思います。
 
 ……まあ、西住殿が繰り返し言うように、
「戦車道は戦争じゃありません」
 ですから。
 
 剣道が殺人の技術でない(とされる)のと同様、戦車道もまた武芸の一種として受容された世界なのだ、と、私は認識しています。
 
(もちろん、「レッドサン・ブラッククロス」的世界観を舞台にしたガルパン二次創作も面白そうだ、とは思いますが)

逆立猫逆立猫 2016/04/09 04:54 ガルパンはいいぞ(挨拶)。

個人的にメガネのその後が気になるんですよね?
結果的に
急な戦力増加があったとしても、あれだけ戦力を揃えた(特にセンチュリオン Mk.I・T‐28・カール自走臼砲 後期型・ほぼ統一された戦車)
抜擢チームに勝った大洗学園潰そうとしたんだから。
あの映画で唯一心残りはあのメガネが痛い目にあっている所が見れなかったことだけです!w

filinionfilinion 2016/04/09 20:38  ガルパンはいいぞ(挨拶)。
 コメントありがとうございます。

 あのメガネの肩書きって、不明なんですよね、たぶん。
 学園艦教育局長……なんでしょうかね。ずいぶん腰が軽い気はしますが。
 
 なんにしても、劇場版の後、あの人が失脚するのは確かだろうなー、とは思うのですけど、「どのように失脚するのか」を描くとなると、文科省内部の話を描かざるを得ないと思うのです。
 
 その時、大洗の廃校があのメガネの独断だったなら、あの人が失脚して話は終わりになるんですが。

 しかし、もしそうでないとすると、下手をすると「文科省メガネの上役」とか登場することになるかも知れません。
「この役立たずが……貴様はクビだ……!」
 みたいな展開で。
 
 そうなると、「真の敵はもっと他にいた」という、「魔王を倒したら大魔王が」みたいな展開になり、大洗の危機は依然として去っていないことに……。
 
 まあ、そしたらさらに続編が見られてファンとしてはうれしいとも言えますが。
 
 しかし、そういう政治劇はガルパンの本筋ではないので、「どんよりと落ち込んだ文科省メガネ」という描写だけで住ませたのではないかなー、などと思っています。

パフェ配れパフェ配れ 2016/04/17 22:08 実は、大洗女子を潰したがっていたのは、辻ーんじゃなくて、水島監督本人かもしれません。
というのは、放送版では当初、大洗は黒森峰に負けることを前提に話が組み立てられている形跡があったからです。
あちこちでいわれていることですが、スポンサーのバンダイが「人気が出てきたから、大洗を勝たせろ」といったため、最終回がかわってしまった。という事情があったのは確かなようです。
また、大洗サイドや杉山プロデューサーも、敗北エンドに反対だった。としてもおかしくないでしょう。
また、水島監督の性格からして、予定調和的な物語はいやでしょうし、黒森峰のラインナップは「どうやっても大洗が勝てない布陣」としか思えません。
もしかしたら、監督は廃校デッドエンドで終わらせようとしていたのではないかと、私は考えています。
というのも「滅亡」を暗示するキーワードが、けっこうあるのです。
まず、廃校回避が前提なら、第1話で角谷がみほにストレートに「大洗を救って」というのが普通でしょう。
ところが彼女はそれをプラウダまで伏せています。
そして、放送版の文科省氏は、角谷の「まさか廃校にしないよね」に、まったく返事をしていません。
また、三式も滅亡フラグです。
これはある人が書いていたことですが、「三式は終戦直前に、日本中の金属を献納させて作った兵器のひとつであり、これが最後に出てくるということは、最終回で無条件降伏という暗示」なのだそうです。
そう考えればガルパンは「八九式甲型(イ号)に始まって、陸軍最後の戦車、三式チヌで終わる話」と読むこともできます。
十五年戦争の最初と最後です。
また、アリクイのメンバーも妙です。
ねこにゃーとは誰なのか、も諸説あって、「メーテル」説が有力ですが、髪型からいえば「宇宙戦艦ヤマトのサーシャ」かもしれないです。
メーテルなら「喪服を着た破滅の使者」であり、サーシャなら「すでに死んでいる」となります。
眼帯をとると「焼きたてジャぱん」の東和馬になってしまうももがーは、「予定調和の崩壊」です。男ですから。
そして、ぴよたんが「ああっ、女神さま」のベルダンディなら、やっぱり破滅の神です。
つまり、エンディングを変えられてしまったため、嫌気がさしていた監督が、もう一度メガホンをとる条件として「大荒女子の廃校」と「大洗の徹底的破壊」をあげたのではないか。そして辻ーんの正体もまた、監督自身ではないのか。といったら勘ぐりすぎでしょうか?

filinionfilinion 2016/04/17 23:11 >パフェ配れさん
なるほど…。
その辺の制作事情には全く詳しくないので興味深く読ませていただきました。
 
最初は山陰地方が舞台になる予定だったそうですし、企画内容には色々と変遷もあったのかも知れません。
大洗が敗北する、というストーリーが検討されたこともあった、という可能性はあるかも知れませんね。
 
ただ、敗北するストーリーだったとすると、黒森峰の圧倒的な戦力はむしろ作劇的にどうなんでしょう。
強い敵に普通に負けるだけでは面白くも何ともないですから……。
 
だから、少なくとも黒森峰の編成が決まった時点では、それとどう戦うか(そして勝つか)は決まっていたんじゃないかな、と思うのですが。
 
……あと、まあ、「〜は〜の暗示である」というのは、可能性は無限大で、深読みを始めるとキリがないので……というのは、かつてエヴァの「謎解き」「解釈」にハマって脳を消耗させた一人としてつくづく感じます。
(学園艦とはノアの方舟の暗示であり、フロイト的には男性的な存在と解釈される戦車に、「イブ」「聖処女」である女子が乗り込む物語……とかそういうアレです)
 
キャラクターデザインについては、野上氏が簡単なメモを元に作っていったとのことで、
「エルヴィンのデザインを描いた時点では黒森峰の存在を知らなかった」
というようなことを話しています(http://www.animate.tv/news/details.php?id=1456967606)ので、キャラクターデザインに過度に「意図」を読み取らない方が良いかも知れません。

なるほど三式戦車は末期戦戦車ですが、末期戦、という意味では、黒森峰のヤークトティーガーやマウスも負けず劣らずですしね……。
(あの市街地はクンマースドルフ試験場……?)
 
もちろん、視聴者にとっては、大洗がどうなるかは最後までわからず、私は「実は負けるんじゃないの」的なハラハラドキドキを覚えながら見ました。
しかし、全体の展開として大きな違和感はなかったかなあ、と思います(小並感)。
(逆に、「予定調和過ぎて面白くなかった」という人もいますけどね……)

タツコマタツコマ 2016/06/04 23:17 ガルパンは良い・・・

この記事内で不思議だったのが、劇場版劇中でもニュース記事で指摘されている『学園艦管理局と学園艦解体業者との癒着疑惑』について触れられてないのが全くもって不思議でなりません。
この情報は見落としてます?
継続高校がKV-1を取得したってニュースと同じ画面で映ってましたよ。

filinionfilinion 2016/06/05 08:50 >タツコマさん
 ご指摘ありがとうございます。見落としてました。
 
 劇場版は映画館で2度見たのですが、タイトルしか読めてませんでした。
(今画像検索したら、記事部分の画像が見つかったので、今読みました)
 
 ガルパンはこういう細部まですごい凝ってますねえ……。
 
 ただ、あの「戦車道ニュースWEB」というのは、その名の通り戦車道関連のニュースを扱うメディアだと思うので、かなりバイアスかかってるんだろうなー、という気はしています。
(このブログ記事に
「優勝校である大洗の廃校は世論から批判されるだろう」
 と書いた時、件の報道を例に挙げなかったのも、その辺の理由があります。
 どこまで一般の「世論」を反映してるのか疑わしいので……)
 
 だから、「癒着の噂」というのも、どの程度確度の高いものなのかなー、という気はします。
 たとえ癒着してるにしても、大洗を執拗に狙う理由はちょっとわからないですし……。
 
 それにしても、件のニュース記事つながりで知ったのですが、ガルパンのあんこうチームが持ってる免許証って
「戦車道連盟公安委員会」
の名義で出てるんですね……。
 戦車道連盟って民間の団体なんじゃ……。
 
 ともあれ、色々気づかされました。ありがとうございました。

でこんでこん 2016/06/05 13:21 大洗の学園艦自体に何か秘密があるんですよ。

戦車が発掘されたり、艦内で遭難できたりするんです。
隠し金山があったり、こっそり宇宙戦艦だったりするかもしれません。
犯罪のもみ消しのために学園艦ごと抹消するのかも。

というわけで、第2期はアドベンチャーかSFか、はたまたサスペンスにミステリか。
期待が高まりますね!
(^^;

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