finalventの日記

2004-10-18

オンライン書店、相次ぎ雑誌の取り扱い開始

 沖縄にいたときはけっこうこの問題でナンギした。

 再販制度のために、わざわざ船便にされていた。

はてなQ的な…同窓会

 via:id:sasada:20041018#1098060605

 こうした試みに反感を覚える人もいるのだろうなとは思うが、私としては、記憶にある名前が多く、懐かしい。時が変われば人も変わるというのはある。

 批判に聞こえてはいけないのだが、私の場合、id:masaomixさんという人が活躍しだしたころ、なんか自分は違うなという感じでひいてしまった。

検索欄の仕様を戻してくれ

 せめて[日記][検索]の順にしてくれぇ。使いづらい。

 有料にしてヘッダを抜くか。

はてなQ 「死にたい」と質問してから1ヶ月たちました。

これから私はどうすれば良いでしょうか?特にやりたいことなんてないし、いまだに死にたいと思うこともあります。よろしくお願いします。 

 Q自体に関心はない。気になるのは以下だ。

いつまでこんな茶番を続けるの?

どこまでみんなの良心をしゃぶり尽くせば貴様は満足するんだ?

 状況がわかっていないのだが、回答へのコメントを見ていても、「どこまでみんなの良心をしゃぶり尽くせば貴様は満足するんだ」感はある。

 状況がよくわかっていないのに私などが口を挟むべきではないのだが、ある悪意のようなものは感じる。

ネットと心の傷…

 ブログのなかでその筆者の心の傷ような記述にときたま出会う。ま、私自身とここもその例外ではないといえばそうでもある。

 そうした時、とても不思議な気はする。

 なぜそんなものを公開するのか?、と。そしてそれについての理屈は付くには付くのだろう。そして、「癒し」という言葉は嫌いだが、その公開とそれを読む人との間に、癒しに近いある心の運動は始まる。

 というのも、人の心の傷というのは、実は、本来的に私的な領域ではないのではないか? 文学などはかつてはそうしたある現れてでもあった。

 吉本隆明太宰治などを論じて、たしか、これを心の傷といえばそうだが、その傷自体が近代の我々の遺産だと受け止めていた。

 ブログや日記におけるそれは、なにか、そうした延長のように思う。

 あまりいい例ではないが、たとえば、20代の女性のつらい内面のようなものを読む。私は電車に乗りながら20代らしい女性を見かける。そこに内面があるのだと思う。もちろん、そう思うか思わないかはそれほど重要ではないのだろうが、強く、人間というものへの喚起はある。

 ま、この問題は簡単に言えることではないのだが…。

コンビニで立ち読み注意した男性、駐車場で刺され死亡

 いくつか思うことがある。

 まず、勝Pのコレ⇒2004/10/18 (月)

 だが、わからないではないが、倫理・道徳の問題ではないだろうし、まして「子供を連れてコンビニの前を通ったなら立ち読み卑人を指さして言おう。「ああいう人だけにはなってはいけませんよ」と。」は修辞に過ぎないとはいえ、子を持つ親には伝わらないように思う。つまり、親と子の倫理の関係はこういうものではないだろう、と(そういう人もなかにはいるだろうけど)。

 次に、ローソンと聞いて、ああ、そうかなとうちあたい(内心思い当たる)感じがする。別の言い方をするとセブンイレブンでは起きないのでは? このあたり、コンビニトラブルの統計傾向などは知りたい。システム的な問題があるのではないか。

 あと、立ち読みなのだが、これも一義的にはシステム的な問題だとは思う。勝Pは立ち読みは窃盗のごとく以前述べていたと思うが、書籍や雑誌の購買は立ち読みが含まれていると思う…思うばっかし。

 余談だが、私がよく行くコンビニでは身障者が車椅子で立ち読みしていて他の人に迷惑をかけているとしか思えない。注意すべきかと悩むのだが、なかなか戸惑う。

VOA Major Endorsements for Bush, Kerry as Race Remains Clos

The New York Times is the first American newspaper with a national reach to endorse a candidate.


In an editorial in Sunday's edition, the Times backed Senator John Kerry, calling the Democratic nominee a man with a strong moral core.

 

The Kerry campaign also got endorsements Sunday from important newspapers in closely contested states, including the Miami Herald in Florida, as well as his hometown newspaper Boston Globe.

 ま、そんなところ。っていうか、NYTは前回もゴア。

 ちなみにブッシュ側。

But there was good news for the Republicans on the endorsement front as well. President Bush got the backing of The Chicago Tribune, which praised his resoluteness in the face of defining challenges. He also got backing from key regional newspapers in states where the race for the White House is close, such as Colorado and New Mexico.

 おまえさんは? オーノー、にほんじん関係なーい。

 基本的にどっちでもいいけど、ケリーで期待が持てるのは、ES細胞研究くらいか?

 このままブッシュで、あの赤字どんどんで進むと、未知なる世界史の次元に突っ込みそうで恐いのはあるな。

ちなみに、今日のIEM

http://128.255.244.60/graphs/graph_Pres04_WTA.cfm

 ありゃ、ケリー、落ちてる。

 これまでのところ、IEMは大筋で、世論より1週間先行している。ま、討論会の影響などはそうとも限らないが。

 討論会でのケリー持ち直しはすでに織り込まれたと見ていいから、ケリーのこの落ちはなんだろう?

切隊 中国のガス田開発、日中間の外交問題に発展か

 ものすごく正論。

 ちなみにおめーさんはどう?と言われるとすれば(言われねーけど)…

2. 現在の石油、天然ガスなどの利権は、地政学的要件ではなく市場的要件によって発生するもので、仮に中国政府の主導でガス田が開発されたとしても市場で買えばよい

 この反論はというと、これかな。

 また、いま世界の市場は歴史上ないぐらい安定した世界経済のなかで繁栄を謳歌しているが、その繁栄を支えているアメリカの状況が悪くなったり突発的な事件がきっかけとなって長きに渡り供給が止まることもないわけではない。

 ま、それもそ。

 負けじゃん、俺。って、別に勝つ気もない、っていうか、山本正論すぎ。

 なーんだ、finalventさんたいしたことありませんね。

 と、そのとおり。っていうか、中台問題を含めて、日本はとにかく基本は追米以外は実質的にはないのだろうなという諦めの境地。もうちょっと積極的に言えば、市場原理=アメリカ主義、というのを広めるしか日本の活路はあるまいな、と。

 その間、できるだけ、石油からのシフトをとも思うが、それもどうなのだろうか? っていうのは、安い石油を適当に使うというのは結局的に賢い選択でもある。

 うーむ、旗色悪い。

 ま、アメリカというのを一国と見ずに、自由主義経済の理念と見れば、追米もそれほど恥ずかしくないかな。それと、中国がまとまもなら交渉のしようもあるが、中国ってまだ国家なのか、よくわからん。人民公社の利権ネットワークなのでは、とすると、交渉のとっかかりもない。となると、結局、米国くらい強面をする気構えが必要になる。

 ますます、旗色悪い。

 経済というのは双方あってのことだから、まず、国際市場に中国をどっぷり突っこませるしかないかな。ま、そんなところ。(でも、そのしわ寄せはたぶん中国国内に先行するのだろうな。)

産経社説 中台対話 中国に大局的見地を期待

 放言になってしまうのだが、ポチ保守の臭いがするなぁ。

 産経が中国に期待するようになってはという気もするが、それはよいとして、どういう構図を描くのか大局がない。産経新聞台北でも発行されている。こういうなさけない社説を書かないでよ恥ずかしいからというのもあるな。

毎日社説 トルコ加盟問題 描けるか新しい欧州の形

 毎日のこの話をくさす気はない。ま、こんなもの。

 で、この手の話は、くだらないのだ。どこがくだらないかというと、ここ。

 そして、トルコの加盟問題の裏には「一体欧州とは何か。どこからどこまでが欧州か」という難しい問いが横たわっている。

 その一方で、欧州に住むイスラム系住民の数は年々増加し、もはや無視できない勢力となっている。特に、ドイツには約200万人のトルコ系住民が住む。

 これは後者が重要。つまり、トルコ系住民だけではなく、欧州のイスラム人口の問題なのだ。100年スパンで見ると、人口学的に欧州はイスラム圏に変貌せざるを得ないのだ。冗談みたいだけど、そーなんですよ。

 だから、そうなると欧州とはイスラムを含みこむ原理として作るしかない。トルコがというより、ようは、労働者の移動という、経済条件の問題なのだ。そして、その経済条件がEUという超国家がどう捕らえるかということ。

読売社説 [憲法9条]「公明党は改正論議を加速させよ」

 読売さんの憲法視座はちょっとうんざり感がある。

 読売って憲法がなんだかまるでわかってないのに、「憲法」というタームで書かれるので困る。

 憲法というのは、本質的に国家権力へのはどめ、ですよ。

朝日社説 障害と闘う――スーパーマンの遺言

 なんか、パクられた感じはすんだけど。まさかね。

朝日社説 米軍の再編――安保の枠内でできるか

日本からすれば、沖縄の基地の負担をいかに軽くするかも重い課題である。

 という沖縄についての言及が孤立してぽつんと挟まっているのだが、考察はなし。

 沖縄の基地は、実質、本土側の日米安保によって、戦後その機能が移転されたものだ。しかもその移転というのは、本土の国体からして米軍をのけるということだ。現在在沖米軍のグァム、オーストラリア移転が叫ばれているが、あの時点で、沖縄は日本ではないということで移転されたのでそういう論理だったのだ。

 1972年に復帰した時点で、ありゃ、と考えるべき問題だった。

 「極東」事項については、すでに湾岸戦争のときに組み込まれたので、いまさらである。自衛隊問題と似た構図だ。

レス的なコメントなどはまた後ほど

 2日ほど日記を欠にするはずが昨晩は少し書いた。いろいろ思うことはある。ちょっと後回し。

 まず、社説読みとかする。社説ネタなんか…というのもあるのだが、ま、これは朝の癖のようなものかな。

iduruiduru 2004/10/18 11:32 初めてコメントさせていただきます。心の傷云々についてですが、私自身も数年前に自分の、俗に言う「生きづらさ」について語るサイトを営んでいたことがあります。その当時はごく私的な領域の「生きづらさ」を語り続ける中に他人の意見を呼び込んで、自分の思考のあり方を変えたいと考えていました。でも今考えれば、単純に自分の痛みを共有出来る人間が欲しいと、それによって孤独から抜け出したいと考えていたのだと思います。鬱に囚われるという意味では自虐的なようで、その実過度に己を孤独で特別と感じる、実は相当に自己愛の強い人間だったのではないか、と。
いきなりこのような話をしてしまってすみません。私の知人が私に贈ってくれた言葉を思い出します。元々は村上龍の『限りなく透明に近いブルー』に収められているのですが(正確な引用ではありませんが)、青年期の「痛み」は解決できるものではなく、ただ「共有している」と互いに感じあうことで、かすかに軽減されるのみである、と。

finalventfinalvent 2004/10/18 14:43 iduruさん、ども。おっしゃられることはよくわかるように思います。というか、しかし、そうして語られたこととiduruさんが了解したものの、たぶん、言い難い差異があるように思います。その意味で、ある種、静かなゆっくりした関係というのがあるかなとも思いますね。ブログはそれに適している部分があるという感じがします。

毎日新聞 白戸毎日新聞 白戸 2004/10/18 17:54 finalvent様
 返信ありがとうございます。実名、匿名の問題についてはよく分かりました。
 私が最初のコメントで、失礼であると承知しながらも、つっけんどんな書き方をしたのは、「批評には個の責任が伴う」と考えていたからです。「自殺願望の相談」といったプライバシーにかかわることならともかく、ネット上で批評活動を行う以上、その批評には最後まで「個」の責任が伴うというのが私の考えでして、匿名での批評はずるいという考えが正直なところ私の心中にありました。日本の新聞記者はかつて大新聞の看板に寄りかかり、海外特派員を除いて匿名で記事を書き、都合が悪くなれば頬かむりするという過ちを犯してきました。毎日新聞は90年代半ばから原則として署名で記事を書くことにしており、そこには「個の責任の伴わない言論は言論ではない」という考えがあります。署名記事制度を導入しても無責任な記事は多々ありますが、少なくとも私は記事を書く以上、それに対する反応がどんなに批判的であろうと、読んで下さった方との間で個人の名誉と責任をかけて議論を深めたいと考えています。そのためには「個」が明確に示されていることが最低限の条件であり、匿名での批評は「言い放し」に過ぎないという苛立ちがありました。そうした事情もお汲み取りいただければ幸いです。ただ、私の最初の反応には、さぞ不愉快な感じを持たれたかと思うので、それは率直にお詫びいたします。
 ところで、いただいた返信の中でルワンダの件に言及しておられます。この4月にルワンダ虐殺から10年経ったのを機に、ルワンダを訪れ、もう一度、虐殺の内情について検証する機会がありました。ご存知かと思いますが、ルワンダ虐殺は、植民地期に宗主国ベルギーの統治方式によって意識的に形成された「フツ人」と自らを規定する被支配層(これが一般的には「民族」として認識されるに至る)が、同じようにして形成された支配層「ツチ人」の組織的抹殺に取り掛かったものです。虐殺発生時は政治的関係においてこの「支配・被支配」の関係が逆転しており、政権側にあったフツ人が、綿密な計画の下に当初からツチ人の殲滅を計画し、両者の間に長年続いていた紛争の最終的解決を図ったというものでした。この計画性は、現在タンザニアで続いている国際法廷の場で、ますます明らかになっています。
 今回のダルフールの取材に当たり、当然のことながら、私はこのルワンダのケースを念頭に置きながら仕事をしています。これは極めて暫定的な仮説ですが、今の段階では、ダルフールの事態はルワンダの場合とは事態悪化のメカニズムが違うという感じを持っています。確かに現在のスーダンのバシル政権は極めて抑圧的で、強烈な「アラブ化政策」を進めており、非アラブ系国民の組織的抹殺を行う土壌は十分に存在しています。
 ただ、私が着目したのは、ダルフール地方では混血が極度に進んでいるうえに、現地では、襲撃対象とされた村が、虐殺発生当初の段階では極めて注意深く選別されていたという事実でした。
 現地に入った私は無意識のうちにルワンダのケースとの比較を試みたのですが、最初の段階で襲撃され住民が殺害された村は、“神府勢力の幹部が輩出されている村多くの住民が反政府勢力に加わった村H神府勢力にロジスティックを供給している村・・・に集中しており、こうしたことと無縁であった村には、いわゆる「黒人」の村であっても無傷の村が多いことが衝撃的でした。そこで私は、先ほども申し上げた通り極めて暫定的な仮説ですが、一連の残虐行為の発生過程について、\府軍が反政府勢力の弱体化を狙った→¬永爾瞭旭→E租的な民族対立の悪用→だ府軍も民兵を統制できなくなり、民兵の行動が治安秩序全般を破壊する→サ垰Α∋諜垤坩戮量亀案擦奮搬隋ΑΑΔ箸い構図を描いてみました。つまり、無実の民間人が多数殺害されているという点ではルワンダ大虐殺と同じですが、事態が悪化するメカニズムにおいて両者には違いがあるのでないかという考え方です。ルワンダが「当初からの組織的殲滅」型であるのに対し、ダルフールのケースは、最初はあくまでも「反政府勢力の弱体化」に重点が置かれ、その後、現地に存在していた「民族」間の伝統的紛争、民兵による無軌道な暴力、秩序全体の液状化、が進行したのではないかという仮説です。
 先進国メディアのアフリカ報道は、こうしたアフリカの紛争の「構図」を詳細に検討せず、紛争をすべて「民族対立」の一言でくくってきた傾向があり、この「構図」をつぶさに検証することが必要ではないかと常々考えています。その作業をやらなければ、結局は日本の読者に「だからアフリカはだめなんだ」という差別的な印象を広めるだけだと考えるからです。そこで私は「記者の目」を書く前に書いた一連の記事の中で、このような構図に関する仮説について何度か言及してきました。しかし、「記者の目」を執筆する際には紙面の狭さという制約から、もう一度この構図を詳細に説明することをしなかったため、finalvent様に「虐殺を免罪している」かのような印象を与えたのではないかと感じております。それが私のお詫びした「筆力の不足」ということの意味です。
 今後の検証課題は、こうした一連の事態の悪化に、スーダン政府がどのように、またどの程度組織的、計画的に関与したかではないかと思います。finalvent様が指摘された「では、なぜ特定の『民族』が狙われたのか」という疑問を解くカギの一つが、この政権の関与にあることは間違いありません。政権の中枢が当初から特定「民族」の組織的殲滅を狙った可能性も当然存在します。その場合は、私の描いてみた構図は完全に瓦解します。また、国際機関などの調査は欧米の識者を中心に行われる傾向が強いので、そこに政治性が入り込むケースが多々あり、米国の意向などが暗に反映されれば、とにもかくにも一連の事態に「民族浄化」のハンコを押すことで事態を総括してしまうという可能性もあると思います。その場合も、ある意味で私の仮説は瓦解します。
 それから毎日新聞の中国報道について言及しておられますが、私個人は決して「親中的」人間ではありません。これは、かつて事件記者をやっていたころ中国人の犯罪をあまりに多く取材したことから来る現在の中国に対する個人的感想にも由来していますが(笑)、それは置いておくとしても、中国の政権であれスーダンの政権であれ、自国民に抑圧的な政権は最終的には瓦解すべきと考えています。ただ、現在のスーダンのケースについていえば、一気呵成に政権の瓦解と民主化を狙ってもほとんど非現実的であり、当面はダルフール住民の安全を確保するためには政権にある種の政治的計算をさせ、ダルフールの治安回復に取り組まざるを得ないよう追い込むしかないと考えています。
 以上、長くなりましたが、今後も紙面を通じて感じたことなどがあれば、匿名でも構いませんのでご指摘下さい。常にパソコンを見ているわけではないので見落としも多いとは思いますが、記事を書き、その後、読者の方々とこのようにやり取りを続ける中で言論活動が一層生産的になると思っております。では。

finalventfinalvent 2004/10/18 18:29 白戸さん、ども(というふうにいつもラフに切り出すことにしています)。今回のコメントは私にとって非常に貴重なものでした。ありがとうございます。ダルフール問題ではご存じの通り、南部との和解の渦中で発生したこともあり(その意味ではルワンダ・ケースとは異なります)、これはアラブ=イスラム寄りの政府が西部の問題の芽を当初から潰す目的があったのではないかという仮説のようなものを私は漠然と持っていました。ただ、アフリカの風土にルワンダケースと同質のジェノサイド的な要素があるのではとも懸念していました。
 こうしたアフリカ内在的な要素の可能性と同時に、外部的な要素ですが、南部がキリスト教徒ということもあり、欧米がスーダンに軍事介入する手口に使われる可能性も懸念しました。その意味で、特に米ジャーナリズムには私も一定の距離を置くべきだと思っていました。それでも、伝え聞くにあまりに膨大な惨禍に呆然としてしまいました。とにかく人道援助が優先されるべきだろうというのを前提にするとして、この春には、なぜこれほどの問題が日本で報道されないのかといういらだちと、中国配慮なのかという八つ当たりのような気持ちもありました。
 この問題は、ご存じだと思いますが、国連の問題でもあります。テストケースとしてのアフリカ・ユニオン(AU)が機能することが当面のベストの策だとこの間期待を繋いでいたのですが、経過はご存じのとおりです。AUが実質的に動き出すのはようやくという感じです。あまり悪い想定をしたくないのですが、さらなる被害実態がこれから明かになるとしたら、この間の無力さにうちひしがれる思いです。
 事件発生については、白戸さんの推測の、「政府軍も民兵を統制できなくなり、民兵の行動が治安秩序全般を破壊する→虐殺、残虐行為の無軌道」ということは理解できます。白戸さんが、紙面に書かれた部分からもそれがまるで読みとれなかったというわけでもないのですが(そのあたりのためらいが「率直に言えば」の部分でした)、私としてはジャンジャウィードはアノミー的な行動というより深くスーダン政府が関与しているようにも思えたので、スーダン政府を免罪するトーンとして過敏に反応してしまったのはご覧の通りです。ぶしつけな発言ではありました。今となっては誤解は解けているのですが、そのような素朴な受け取り方も、ある程度そのまま記すのもブログというものだろうとは思います(もちろん、無意味な匿名の悪口は避けるべきでしょうし、そこがまだブログなりネットの未成熟な部分でもあります)。
 白戸さんが今回ご指摘くださったように、「政権の中枢が当初から特定「民族」の組織的殲滅を狙った可能性も当然存在します。」については、私はその疑惑を持ちつつあります。ドイツDie Welt紙がダルフールでの化学兵器使用を示唆していますが、これはもちろんデマの可能性もあります。
 多分に私は欧米メディアの主張に傾倒しつつはあります(これはブログを使った国際的なというか欧米的な連帯の影響もあります)が、その疑惑には固執してはいません。
 要は、我々国際社会がこうした問題は最小限の段階で制御できる体制をどう取りうるのか、その際、ジャーナリズムはどう機能すべきなのか。そして、白戸さんには不思議な世界に見えると思われますが、ブログ(インターネット)の世界の連携はどう機能すべきか、多くの課題が進行中に思えます。
 おそらく突き詰めてしまえば、白戸さんと私とではイデオロギーはかなり違うのだろうと思われます。しかし、無意味な誤解は対話によって解けます。私個人としては、有益なインフォをいただけたことと、日本人ジャーナリストが今この歴史に直面されていることは、国粋的な意味ではなく嬉しく思っています。

毎日新聞 白戸毎日新聞 白戸 2004/10/18 22:49 finalvent様
 早速の返信をありがとうございます。最後に今春、毎日新聞がダルフール問題についてほとんど何も報道していなかった経緯について2つお知らせしておきたいと思います。
 1つは私は今年4月にヨハネスブルクに着任したのですが、前任者がダルフールの件について何も残していないことに正直、愕然としました。なぜそうだったのかは私には分かりませんが、はっきりしているのは中国への配慮ではないということです。私が「これは大変な問題だ」と認識し、はじめてダルフール関連の記事を書いたのは、赴任後の周囲のゴタゴタを片付け終えた5月の初旬です。
 もう一つは、このダルフール問題への取り組みの遅さは、毎日新聞に限らず日本のすべてのメディアに言えることですが、あまりに貧弱な国際報道体制の象徴だと思います。現在、毎日の記者で海外特派員は世界にたった36人、私についていえば1人でアフリカ48カ国をカバーしています。こうやっている間にも、どこか別の地域で何かが起きている可能性があり、現実には迅速なカバーはほとんどできないとい実態があります。
 ご承知の通り、日本の新聞はクオリティーペパーを標榜するにはあまりにチグハグな構造を持っています。世界のニュースから販売店の要請に応えた町内会の行事まで、全部を紙面に押し込めている幕の内弁当のようなものが日本の新聞です。
 こうした構造の中で何が起きているかというと、ニュースの第一報をロイター通信かAP通信に頼り、その次にCNNが騒ぎ出せば「国際ニュース」として初めて取材に取り掛かるという現象が日常化しています。あるいは、仮に現場の記者が早めに取材に取り掛かり、外信部の中でコトの重要性に関する一定の認識を得つつあったとして、それが新聞社全体の中で一定の面積を割いたニュースとして扱われにくいという状況があります。この文章を会社の偉い人々が見たら怒るかもしれませんが(笑)、端的に言って日本の新聞社では、自ら「これは重大なニュースだ」と判断できる欧米のクオリティーペーパーのような地域専門家が計画的に育成されてもいません。紙面をご覧になれば分かるとおり、外信部の記者に与えられたページなど高校野球の記事以下のスペースであり、毎春、毎夏の高校野球取材に動員される記者の数(私も若いころやらされました)は、世界史に残る虐殺事件を取材する記者の何十倍にも達するわけです。
 実に膨大な読者の方々、さらには私の女房の親戚からですら「××新聞は親中派なので、この記事を見送ったのか」とか「△△新聞はイデオロギー的に◎◎寄りなので、あの報道に熱心なのだ」といった声が寄せられます。だが、率直なところ、現在の日本の国際報道は、そうしたある種の政治的判断(政治的偏向)以前の問題だというのが実情だと感じています。他の新聞社、または毎日新聞社のほかの部署がどうかは分かりませんが、外信部で私が知りうる限り、私はどこかの国への政治的配慮から記事を控えたこともなく、また控えるよう求められたこともありません。ある意味で日本のジャーナリズムの国際報道の水準の低さを告白する恥ずかしい話ではありますが、問題の所在は政治的判断以前のもっと深刻な問題、すなわち一体、日本の新聞社は今のような構造でよいのかというところにあるように思います。

kagamikagami 2004/10/19 01:25 ここ数日のfinalventさんと白戸さんの建設的な対話から伝わる報道への情熱と自省を恐れない勇気に、心より感動しました。今まで、私の中に日本の新聞記者に対する「悪い意味で官僚的」といった偏見があったのですが、白戸さんの報道への情熱をみて、その偏見が過ちであったと強く思うようになりました。拙筆ですが、自サイトの方で、お二人の建設的対話について、取り上げさせて頂きました。どうか、お二人とも、頑張って下さい。
http://www4.ocn.ne.jp/~temp/index.html

finalventfinalvent 2004/10/19 09:50 白戸さん、ども。ご示唆、貴重なものでした。得心した部分が多くあります。いろいろ思うこともあるのですが、少し控えておきます(これは甘えずにという意図だけです)。たぶん、白戸さんも今後、世界の多様なブログの動向を意識されてくるようにも思います。私自身はダルフール危機へのわずかなかかわりは、欧米側から日本のブロガーはどうした?という問いかけに答えたい思いもありました。
 ついでごめん、kagamiさん、どもです。HP拝見しました。

criticismcriticism 2004/10/21 00:57 ま、要するに中庸の白戸さんの記事なり意見を読解力がないあまりに勘違いした右よりのfinalpentさんが恥をかいたってだけですわね。とんだ笑いもの。色んなところで話題になってるわよ

finalventfinalvent 2004/10/21 07:18 criticismさん、ども。そうですか。ま、これと限らず私はいろいろ恥を書いていますよね。白戸さんの記事はたしかに中庸ですね。この問題に、あ、ダルフールの問題で、私の問題ではないですよ、引き続きご関心を持ち続けてください。

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