finalventの日記

2005-04-28

ブログと専門性…

 禁断のメタ論に入りつつあるかもしれないが、このくらいで止めにするので…。

 昨今のブログ論で、↓のFPNエントリでもあるけど、専門家のブログというのが出てこないという嘆きがある。

 そのあたり、ちょっと違和感があるのは、専門家はブログに出てくる必要はない、というか、出てきてもPVは取れないし事実上消える。ニーズがあるのは、専門家そのもののスクリプトではなくて、それを伝えるスクリプトなわけで、単純にいえば、専門と一般を繋ぐブログということになる。

 ただ、それも、そうした構図では啓蒙になるし、私のように吉本隆明に傾倒したようなタマからすると、啓蒙ですがぁ、市民主義ですかぁ、へなへなーは髪の健康…みたいなことになる。もうちょっと開いていうと、専門=権威、それをわかりやすく市民に啓蒙するというのは権力の構図であり、すでに失敗した構図なので、それをブログでなぞることはあまり意味がない。(専門性とは職業性のことだろうし、職能を通した産業構造の問題だろう。)

 と、いう発想はちょっと蛸壺化しつつある。

 いずれにせよ、ちょっと面白げに見える場というか話題というが、実際は、古いなにかの解体のパロディかもしれないなら、あまりそこでエンタテインするんじゃなくて、ちょっと別の方向性を考えたほうがいいだろうとは思う。

 もうちょっと言うと語弊があるので言わないが。

 じゃなくて、うまく言えないが、ある種の「連帯」の構築なのだろう。

 そう書いてしまえば、いわゆるネット上のヴァーチュアルなつながりとかにリダクトされるわけだが、そうした、対人的な関係・連帯でなく、そうではなく、ある種の社会合意形成の連帯だろうと思う。(mixiはそこで方向が違って「うざい」。)

 その連帯の基礎条件の作り方が、そう簡単に過去の事例から導けるものではない、ということだろうとは思う。

 つまり、語られた言説を審判するという言語内部に閉じるものではない、し、また外部の確実性の高い知識とのリンケージでもない。

 少し具体的な側面でいうと、例えば北朝鮮拉致問題や中国反日問題。基本的にこうした問題について、あまり声高に意見を述べる必要はない。また、特定の意見や特定の論者を信奉する必要はない。大抵の場合、大衆の健全な常識はこうした場合に無言なものだ。が、その無言がかつては、ある実際的な社会連帯の実感を伴っていた。現代ではそれがない。現代では、実体的な社会でのそういうコミュニケーションはないし、復権もできない。

 そうしたとき、ブログなりは、ある種、フツーなふーん、という常識的な連帯の水準を形成しえるように思う。

 むしろ、その連帯の水準は、専門的な知識による審判をそれほど必要としない。

 そうした連帯が必要なのは、すでに旧来のメディアが別の組織性(含権力)という側面を明かにしてきているためだ。

 必要なのは、ふーん、そーだよねー、である。

 例えば、これとか⇒らくだのひとりごと: 席を譲らなかった若者

 気の効いた意見というより、ふーん、そーだよねー、である。

 これを読んだ人がその若者のような行動をするかといえば、しないのではないか。ただ、こうしたエントリーを読みながら、ふーん、そーだよねー、というふうに意識を再確認するという連帯があると思う。そしてこの弱い連帯性は、デュルケム的な意味での連帯の代用にもなるだろう。

SeaMountSeaMount 2009/06/10 11:46 こんにちは
<《極東ブログ》へのコメントと引用部のお知らせ以外同じです>

昨日トラックバックさせていただいたところ、何人かの方が見に来てくださったようで有り難いことです。

その記事なのですが、大幅に書き換えた部分がありますので、ここに告知させていただきたいと思います。書き換えた部分は、以下の『2』で、同世代から見た「梅田望夫&finalvent(※)論」ともいえる『3』と『4』として分離しました。『3』で、この記事から引用させていただきました。

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   1.梅田望夫氏の新書7冊を読んだ私
        …「炎上」していると聞いて
   2.批判記事を読んでみて
        …梅田氏の言うことの方が理がある気がするのである
   3.社会の欺瞞を無くすための一助になれば
        …知識と分析力を必要とする場合もある
   4.おっさん、おばさん自分の好きなことをしよう
        …子供のころの純な心情で躍動感を吹き込もう
   5.なぜ日本語圏では匿名が多いのか
        …それが足の引っ張り合いにつながってしまう
   6.9.11テロへの疑惑解明に専門家の参加が少ない日本
        …足を引っ張る人は多いが
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※参照:《極東ブログ(finalvent先生)の「ウェブ人間論」書評》
  http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20061212/p1

finalventfinalvent 2009/06/10 13:32 SeaMountさん、ども。なんかエントリ懐かしいですね。

SeaMountSeaMount 2009/06/12 12:48 『アルファブロガー』の引用など、古い話を持ち出して少し申し分けない気もします。

「続編」も書いてしまいしましたので、この記事とは離れていっているかもしれませんが、告知させていただきます。

『続《日本のWebは「残念」》について…専門家の側も残念(医学、栄養学の例)』
  http://d.hatena.ne.jp/SeaMount/20090612/1244768616

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   1.発言できないのは9.11テロ疑惑のことだけではない
                …健康、栄養についても
   2.公的機関にいると自由な発言ができない
                …“おこげ”で追放?
   3.「フルーツ朝食」が拡がらない訳
        …医師、栄養士、業界、マスコミ、広告代理店・・・・
   4.「辞めてその発言を日本のためにしてください」
                …引退しないと自由に言えないのか?
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