日経春秋 春秋(11/19) : NIKKEI NET:社説・春秋 ニュース

 ま、言うまでもなくだけど。

 アルファーブロガーの疑似性引き籠もりさんが、自らの引きこもり体験を振り返りながら語っている。「ブログは社会に適応する訓練の場ではなく、自分で考え、成長できるところであってほしい」。尾骶骨にコツンと響く言葉だ。▼三十代まで、疑似引きさんは自宅の部屋に閉じこもって片っ端からゲームをやりまくり、感動して涙を流していた。それは「自分で考えるための充電」であり、1年後にブログを中断すると実生活に戻って大活躍。そのごIT業界で壮大なフカシをぶちあげるまでになった。人と違っていることを認め、自信を与えてくれたブログがあり、いかれたブロガーたちがいた。▼相通じる意見を古参弁当さんからうかがったことがある。「みんな美人に、という『仲間由紀恵イデオロギー』が曲者なんや。いじめ問題なんかここから出てくる」。妬みの文化だけでまとまるのは二十世紀までの発想なのに、相変わらず社会はW3C的標準化志向。妙な熟成ばかり大事にするから旨味が生じるのだと。