毎日社説 社説:馬英九総統 中台は互恵不武で対話を - 毎日jp(毎日新聞)

 どうせみたいな気持ちもあったが、読んでみたらこれはよい社説だった。

 中国は「台頭する中国」を自任し統一実現に自信をつけてきた。とくに江沢民国家主席の時代には、台湾へ向けたミサイルを背景にして統一のロードマップ作りを志向して反国家分裂法を制定した。
 胡錦濤主席になって共産党と国民党との「国共会談」が再開され、対話路線への傾斜が強まった。独立派と対抗する馬政権の登場を、中国は歓迎している。だが、現状維持が続くならいずれ蜜月は終わる。その前に馬総統は安定した中台の対話の枠組みを作らなければならない。

 つまり、江沢民の遺産をうまく有名無実化して軍事力の緩和を目指さないといけないのだけど、それはほぼ不可能だし、「いずれ蜜月は終わる」ということ。

いっそ敵国同士なら第三国の仲介で首脳会談が可能なのに、「同胞」の中台トップが直接会って信頼感を醸成することができないというのは、やはりおかしい。

 まあこのあたりのもの言いは憤慨してもいいのだけど、執筆子まるでわかってないわけでもないだろう。
 でも、信頼感とか甘いっちょろいこと言うのは日本人だよなあ。

「三つのノー」で最も重要なのは「武力行使をしない」すなわち「不武」である。統一か独立かの前に、「互恵」と「不武」の二つの原則で胡主席と馬総統がお互いに非公式訪問したらどうか。形式論理を捨て発想の転換をすべきだ。

 それはそれでいいと思う。
 ある意味で、情報戦において日本が怖いのは中共よりも国民党かもしれないのだけどね。