日経春秋 春秋(9/3)

 団塊世代より上の世代に花森安治ファンは多いんだよね。出版界でも。でもあれは特例というべきかな。というか、女の権力をうまく使いこなしたというか別の次元のように思う。

一世を風靡(ふうび)した「暮しの手帖(てちょう)」の名物編集長・花森安治は、政治家という存在に絶望したジャーナリストだった。政治家よ、で始まる文章に「じぶんだけの損得と名聞にとらわれて あなたといっしょに生きて暮している人たちの 苦しみを平気でふみにじっている」(花森安治の仕事)と嘆きをつづった。

 とかいうけど、その花森の時代のコンテクストで読まないとね。