finalventの日記

2008-11-02

今日の一冊 No.5 「八日目の蝉」角田光代

 ⇒光浦靖子さんの私の1冊「八日目の蝉」角田光代 | NHK 私の1冊 日本の100冊

cover
八日目の蝉: 角田 光代: Amazon.co.jp

 角田光代は全然読んでない。

 光浦靖子というタレントも知らない。どっかで見た感じだけ。

 で、今回のこの番組はよかったですよ。光浦靖子の思い入れがよく伝わってきた。本の紹介としてもよかった。つうわけで、こりゃ読んでみたいなと思わせるものが確かにあった。

 余談だが、光浦靖子は、ぶっちゃけた感じを出していたけど、女としてかなりよい。

栗栖さんは、

 栗栖さんは、信念をもって言っていたものだった、つまり公的な意識があったのだろうから、解任されてもしかたないなと思った

 ⇒栗栖弘臣 - Wikipedia

1978年7月、「週刊ポスト」誌上で「現行の自衛隊法には穴があり、奇襲侵略を受けた場合、首相の防衛出動命令が出るまで動けない。第一線部隊指揮官が超法規的行動に出ることはありえる」と有事法制の早期整備を促す“超法規発言”を行う。これが政治問題化し、記者会見でも信念を譲らず、同様の発言を繰り返したため、文民統制の観点から不適切として、時の防衛庁長官金丸信に事実上解任された。

 解任は当然だろう。

 それこそ、シビリアンコントロールを否定している。

 そして。

栗栖の発言から25年後の2003年6月、有事法制の第一段階といえる武力攻撃事態対処関連三法が成立、有事法制の基本法である武力攻撃事態対処法が施行された。

2004年7月19日、心筋梗塞により死去。享年84。

 思想信条は別として、個人的には、公を通すという意味では見事な人だったなと思う。

今日の大手紙社説

 空幕長更迭が話題。日経は取り上げていない。この問題、仔細を知らないが、所詮私的セクターの問題なんで他の人が首を突っ込むようなもんじゃないと思うけど。

 っていうか、よくわからないけど新聞が発狂しているように見えるけど。まあ、私がよほどずれているんだろうな。

毎日社説 社説:空幕長更迭 トップがゆがんだ歴史観とは - 毎日jp(毎日新聞)

 人は私的セクターではゆがんだ歴史観を持つ自由を持つよ。そしてそれは私的セクターで批判もうける。公的な問題と切り離せと思うけどね。

読売社説 空幕長更迭 立場忘れた軽率な論文発表 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 論文は、民間企業懸賞論文に応募したものだ。

 私的なセクターの問題で終わりじゃないの。

 防衛省は、今回のような事態の再発を防ぐには、制服組の自衛官の教育と人事管理を強化する必要がある。政治の文民統制(シビリアンコントロール)のあり方も問われかねない。

 朝日新聞と同じだね。

朝日社説 入試「裏基準」―課題校の悲鳴が聞こえる : asahi.com(朝日新聞社):社説

 この問題もまるで関心ない。というか、この学校が間違っていたという以上の議論がわからない。

朝日社説 空幕長更迭―ぞっとする自衛官の暴走 : asahi.com(朝日新聞社):社説

 この話題ほとんど関心ないのだけど、ぞっとするのは「浜田防衛相の暴走」だと思うけど。今回の処分は、自衛官の職務の範囲ではないから思想信条の問題であり、憲法がそれを守れなかったという暴走ではないのか。

 防衛省内では要注意人物だと広く認識されていたのだ。なのに歴代の防衛首脳は田母神氏の言動を放置し、トップにまで上り詰めさせた。その人物が政府の基本方針を堂々と無視して振る舞い、それをだれも止められない。

 そこがよくわからないのだけど、というのはこの人の過去の職務域での言動を知らない。ただ、今回の論文とやらは民間のことで職務と関係ないのではないの。これが、私は幕僚長としてこう考えるという官僚としての発言なら、それは大問題だけど。

 これはもう「文民統制」の危機というべきだ。浜田防衛相は田母神氏を更迭したが、この過ちの重大さはそれですまされるものではない。

 文民統制ってそういうことじゃないけど。

 思想信条によってバッシングが起きて国家の人事が狂わされるというのこそ民主主義の危機だと思うけど。

 

追記

 ⇒田母神・空幕長更迭:懸賞論文、複数自衛官が応募 防衛省、内規違反の調査検討 - 毎日jp(毎日新聞)

 防衛省では内部の規則で、隊員が職務に関する意見をメディアなどで発表する際、文書で上司に届けることを求めている。空幕長の場合、官房長に連絡する必要があるが、他の隊員の場合は上司に連絡する必要がある。このため防衛省では、内規違反がないかについての調査などを検討している。

 内規違反ということであれば、その後での処分でよいのでは。

 

追記

 その後の流れ⇒まあメモ - finalventの日記

 

追記

 ⇒田母神はこんなやつがいるから戦争に日本は勝てねえんだ、と思わせる典型的なやつなわけだが - 捨身成仁日記 炎と激情の豆知識ブログ!

関係ないが、こんな憲法をバカにするヤカラを、こともあろうに憲法持ち出して擁護するような論を展開してみせるfinalvent翁のブラックジョークのセンスには脱帽した。

 日頃私のジョークセンスは誤解されっぱなしなんで理解されるとうれしいのだけど、この媒王さんの意見は変。というのは、どれほど憲法をバカにする輩であっても日本国民であれば憲法によって守られる。憲法をバカにしたら非国民にされて憲法の庇護から放り出されるというのではファシズム

実際、思想信条の理由を持ち出して擁護した気分になってる人は俺にはよくわからないんだよね。内容である日本の過去の戦争に関する認識というものは、自衛官のトップとしてはもろに職務に密接な関係のある内容であるし、そんな職務に関連するような内容を無制限に外部に向かって情報発信をする自由は、民間だろうがなんだろうがそもそもないと思うんだけどね。

 単にルールの問題ですよ。今回の件でも内規違反ということで処分なら、それはそれだけのこと。

 今回の内容が職務に関連しているかどうかは、つまり、その組織のルールの問題で、その組織という点では広義に私的なセクター、つまり、市民に関係があるような公的なセクターの問題ではないですよ。

 

追記

 ⇒はてなブックマーク - 朝日社説 空幕長更迭—ぞっとする自衛官の暴走 : asahi.com(朝日新聞社):社説 - finalventの日記

2008年11月02日 REV 「自衛官の職務の範囲ではないから思想信条の問題」これは、同意できるけど、例の「私人公人問題」と同じで評価が難しい。ハンドルネームを使えば解決したような気はする。

 ハンドルネームを使うと却って問題がこじれたと思いますよ。難しいはむしろ、なんとか研究会みたいな形で提出された場合だろうけど。

2008年11月02日 KoshianX 同意したいところなんだが、すでに文民ではない自衛官に与えられる権限と責任を考えるとどうなのかなという気はする。ただ更迭するくらいならそのルールを明文化すべきだとは思う。空気読めじゃ何も変わらない

 内規違反ということであればそれはルールだと思います。

2008年11月02日 taro-r 政治, 社会, 法律 本当に私的セクターなのかな?。民間懸賞であれ,業務に影響を与えるような文章は発表するなら内部処理が必要だと思うけど。

 そこを調停するが内規でしょうね。本質的には私的セクターでしょう。

2008年11月02日 panparade ほぅ。ところでこの国には思想の自由ってものがあってですねぇ、個人がいかなる思想を持とうとも国は関知しない決まりなんですわ。わかります?

 思想信条の自由とはそういうものだよ。チョムスキーは「ホロコースト産業」の著作表現すら肯定した。

2008年11月02日 napsucks 職務の範囲じゃないのであれば肩書きを伏せておくかせめて「公務員」としておくべきだろう。自分の地位を利用して個人的な思想の主張を行うなんてのは言語道断。

 懸賞受賞は地位を使っていたということ?

2008年11月02日 wiseler ほかの隊員ならともかく幕僚長だからね。幕僚長には政治的センスも問われるし、こんなしょぼい懸賞論文に、ずさんな小論文を実名で投稿している時点で問題がある。本来は防衛大臣がクビにすべきとは思うけど。

 広義の政治センスというなら、たとえば中曽根元総理のように黒人差別丸出し発言みたいのはステータスのある人の最低の政治センスが欠落しているとも言えるけど、逆に幕僚長のように高位にある人が、本来なら文民が行うべき政治について、政治センスを持っているのは逆に困る。軍人(自衛官)は戦時についてのセンスを持つべきであって、政治センスで、文民に配慮されては深刻な問題を引き起こしかねない。

2008年11月02日 jimusiosaka トンデモ, ギャグ? 追記について。火星に知的生命体が存在し地球を狙っていると信じるような科学的知識に欠ける人物が、強力な軍事力を有する組織のトップにいたとしたら、それは全く恐ろしい話だと思います。

 それは前提が違うよ。この話の前提はそれでもきちんと職務がこなせているということだから。つまり、そういうキチガイみたいな信条と科学知識が併存してしまうことすらある。たとえば、ID論を信じている人が大統領になるとか。それでも問われるのは、ただ、職務の遂行だけだよということ。まあ、極論で言っているだけだけど。

2008年11月02日 kurokuragawa 社会, 表現の自由, 政治, 共感できない 「軍人」が勝手に外交問題を起こす自由は認めない

 認めないじゃなくて、それはもともとないです。

2008年11月02日 hagakurekakugo 歴史修正主義 関心ありまくりでんがな。追記しまくりでんがな。

 オレ? ないよ。追記については、みなさんこんな話題に関心があるんだ、というのに関心があるだけ。

2008年11月02日 floi 思想, 自衛隊 軍隊という組織の持つ精神性と文民統制についてもう少し考えたほうがいいかと。

 「軍隊という組織の持つ精神性」というのは私には意味をなさないのだけど(英語でどういう表現になるのだろう? spirituality of military organization?)

 でも、補足的というか、文民統制(シビリアンコントロール)というのは、というのを書いておくと。

 まあ、ウィキペディアが正しいというわけでもないのだけど、英米人には普通の感覚に近いので引くと。

 ⇒Civilian control of the military - Wikipedia, the free encyclopedia

Civilian control of the military is a doctrine in military and political science that places ultimate responsibility for a country's strategic decision-making in the hands of the civilian political leadership, rather than professional military officers.

(軍の文民統制は、軍事と政治学についての統制された知識として、国家の戦略的意志決定においてその最終的な責任をもつのは、非軍人の政治指導力によるものであって、専門の軍人によらないとする主義である。)

 まあ、あたりまえのことのようだけど、シビリアンコントロールというコントロールが生きるのは、”a country's strategic decision-making(国家の戦略的意志決定)”なんですよ。

 つまり、どんな戦争をするのか、まあ、日本では防衛戦しかできないわけですが、どのような防衛戦をするかという意志決定において軍人、日本の場合は自衛隊が関与できないということ。

 栗栖発言が問題になったのは、局所において、このシビリアンコントロールの原則が破られる可能性があるという、軍人からの声明だったので、これは更迭せざるを得なかった。つまり軍人がシビリアンコントロールを破りますよという声明であり、ちょっと極言すればクーデターに近い。

 しかし、そうでなければ、具体的な戦時の状況において、国家意志として戦争に関わるということが、軍人(自衛隊)には原則としてできない。まして、軍人がどのような思想を持っていても、それはシビリアンコントロールの原則から意志決定のプロセスに入り込むことができない。

 軍人というのは、文民から命じられた国家の戦略的意志決定を効率よく実践するだけの存在で、そのためだけに頭を使う(体も使うけど)。「統帥権の独立」も元来はこれに関連していて、戦前の日本が勘違いしたような軍部の独立ではなくて、具体的な戦時の遂行計画などについては、逆に文民が口出しできないということ。

 話を戻して、軍人というのは、戦争遂行に関わる能力において、こいつじゃダメだ、これじゃ戦闘行為はできそうにない」というなら、その能力において軍人は評価せざるをえない。マッカーサーもかくして大統領によって更迭。

 というか、軍人に軍務以外の思想を問うというのはシビリアンコントロールのことを理解していないということになるのだけど。

2008年11月10日 sivad よく分からんな。検閲されたわけでも逮捕されたわけでもなく、トップの任を解かれただけでしょう。

 それがよくわからんな、と。

2008年11月07日 samurai_kung_fu 例えば小学校の校長先生が『合法ものだけですがロリポルノ見てます!』って言わなくていいのにワザワザ宣言したら「合法じゃぁしょうがないなぁ」となるのかなぁ?

 なりますよ。何か?

  

追記

 ⇒はてなブックマーク - 朝日社説 空幕長更迭—ぞっとする自衛官の暴走 : asahi.com(朝日新聞社):社説 - finalventの日記

2008年11月02日 MD-list 論点落ち。憲法のこの問題論じるなら、せめて公務員関係と人権の議論くらいおさえてもらわないと説得力がないわけだが。

 ⇒憲法判例編 第4章 公務員の人権について - 法律なんて怖くない! - 楽天ブログ(Blog)

そこで、判例(最判昭和49年11月6日)は公務員の政治活動の自由を制限する条件として以下の物を挙げました。

1、目的が正当であること

2、目的と制限手段に合理的関連性があること

3、失われる利益との権衡

以上の要件が揃えば公務員の政治活動の自由を制限しても良いとしました。

 それ以前に今回のケースが、「公務員の政治活動」に当たるのか疑問けど。

 

追記

 ⇒実際の理由はさておき、その歴史の不勉強さだけでも更迭に値した田母神前航空幕僚長 - BI@K accelerated: hatena annex, bewaad.com

 歴史の不勉強で更迭されてはたまりませんよ。

 もし、幕僚長が最終的に日本を火星人から守るのが使命だと「ムー」に発表しても、職務をきちんとこなしている限り問題になりませんよ。

 職務の一環としてこの歴史観を開陳したら、それはもうさっさと更迭すべきでしょうが。

 

追記

 法律の専門家さん?

 ⇒due process (1) - おおやにき

 ⇒due process (2・完) - おおやにき

晴れ

 秋らしい。11月だものな。

 夢は覚えていない。人生は大きな危機があるとそれまでどんなに幸せだったかがわかる。しかし、本当はそういう危機などなく幸せに人の一生が終わればいいのだろうと思う。このあたりは、仏陀の祈りの神髄のようでもあるな。

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