朝日社説 G20緊急サミット―この結束を緩めるな : asahi.com(朝日新聞社):社説
特にメリハリもない社説だがこんな感じかな。そううまくいくとも思わないが。
新しい世界像がどうなるか、まだ誰も描けない。それを組み直す作業は、オバマ新米大統領が就任してからG20の間で本格化するだろう。
このあたりはブッシュ叩きのツケが回ってくるのではないか。オバマができることは最善の妥協であり、それは米国益に傾かざるをえない。
そういえばこの社説には世界の、経済外の危機的状況との対応は少ないように思えた。
それは「米国一極支配」が決定的に転換することにも重なる。米国は冷戦終結後、突出した軍事力と、情報技術や金融をテコにした経済力で世界をリードしてきた。それがイラク侵攻でのつまずきと金融危機で崩れつつある。世界秩序の動揺を乗り切るため登場したのがG20体制だといえよう。
このあたりのブッシュ叩きをまだやっているのは頭の切り替えが難しいのだろう。ブッシュ政権は実際にはラムズフェルドが消えてライスが出てきたあたりで大きな転換がある。また金融危機はグリーンスパンが自身でかぶった面もあるがあのFRB面子にはバーナンキもいた。バーナンキの対応も後から見れば完璧とは言い難いというか完璧であってできることはあそこまでだった。
端的にいえば、わかりやすい理念で世界を見ることができなくなったというのを組み込んでいかないといけないのだが、それでもおそらくわかりやすい視点は存在するようには思える。