2009-02-06
■2008年ブッカー賞受賞作とその邦訳
近日エントリを書く予定。
⇒「 グローバリズム出づる処の殺人者より: アラヴィンド・アディガ: 本」
⇒文藝春秋|グローバリズム出づる処の殺人者より(アラヴィンド・アディガ)

グローバリズム出づる処の殺人者より
アラヴィンド・アディガ 鈴木 恵・訳
■内容紹介■
究極の格差社会インドから中国首相に送られる殺人の告白。グローバリズムの闇を切り裂き、人間の欲望と悲しみを暴く挑発的文学
グローバル経済の波に乗り、光を浴びるインド。だがそこには暗く淀んだ闇が――。
貧困の村に生まれ、その才覚により富裕な街バンガロールで起業家の従僕となった男。究極の格差社会をのしあがるべく、男は主人を無残に殺害……。インド訪問を控えた中国首相宛ての手紙として綴られるインドの闇と汚濁。異様な緊迫感の漂う本書を書き上げたのはインドの実業界をつぶさに見てきたジャーナリスト、だからここにはインドの真の姿があります。
2008年ブッカー賞受賞のパワフルな長篇。この衝撃をぜひご体験ください。
⇒2008年ブッカー賞は、インド出身の新人作家デビュー作 写真7枚 国際ニュース : AFPBB News
世界で最も権威ある文学賞のひとつ「ブッカー賞(Man Booker Prize)」の2008年度の受賞者が14日、ロンドン(London)で発表され、インド出身の作家アラビンド・アディガ(Aravind Adiga)氏(33)の『The White Tiger(ホワイト・タイガー)』が受賞した。授賞式では盾のほか、副賞として5万ポンド(約880万円)が送られた。
この作品はアディガ氏のデビュー作。インドの田舎で働く1人の男性が企業家として成功するまでが描かれている。人力車引きを父親に持つ主人公は人生の成功夢見てニューデリー(New Delhi)へ移り住むが、そこで家族との絆と、社会的な成功を望む気持ちとのはざまで思い悩む。
ブッカー賞審査委員長のマイケル・ポーティロ(Michael Portillo)氏によると、「インドの闇」を描いたオリジナリティがそのほかの候補作とは一線を画していたこと、衝撃とエンターテインメントが均等に含まれていることなどが選出理由になったという。
⇒ヴォイス・オブ・インディア - インドの闇を描き国の発展を促す:ブッカー賞受賞のアディガ氏
![]() The White Tiger: Aravind Adiga: 洋書 |
読者評が面白い。
今年のbooker賞受賞作だそうです。インド関係の作品としては久しぶりです。インド人の受賞者としては10年ぶりでしょうか。だいぶ構えて読み始めたのですが、作品の宣伝から受ける印象とはだいぶ違った読後感を持ちました。まず第一に余りジョークやコメディという印象はうけませんでした。言葉遣いや文章はだいぶ目新しいのですが、決してわかりにくいという作品ではありません。主人公が印度を訪問中の中国の首相に手紙を一週間に渡って送るという形式を取っているので、むしろあっという間に読めてしまいます。
印度のニューデリーで40年近く前に少年時代を過ごした私にとっては、本書のストーリー展開については何も驚くべきことがなかったというのが実感でした。印度は何も変わっていないのです。たしかにショッピングセンターや高層マンションはたくさんできているようです。
15年前ベンガルに行った私も同じように思った。まあ、エントリ書く予定。
ちなみにこれも面白かったですよ。
⇒「 歓喜の街カルカッタ〈上〉 (河出文庫): ドミニク ラピエール, Dominique Lapierre, 長谷 泰: 本」
⇒「 歓喜の街カルカッタ〈下〉 (河出文庫): ドミニク ラピエール, Dominique Lapierre, 長谷 泰: 本」
DVDはないのか⇒「 シティ・オブ・ジョイ(日本語吹替版) [VHS]: ローランド・ジョフィ, パトリック・スウェイジ: ビデオ」
■今日の大手紙社説
円天が話題といえば話題だが私はまったく関心がない。
そういえば⇒NHKニュース 安保理 スーダン反発に懸念も#
国際刑事裁判所がアフリカ・スーダンのバシール大統領に対して近く逮捕状を出すという観測が広がるなか、国連の安全保障理事会では、スーダン側の反発が現地に派遣されている国連のPKO=平和維持活動に向けられかねないという懸念も出ています。
世界最悪の人道危機といわれるアフリカ・スーダンのダルフール紛争をめぐっては、国際刑事裁判所がバシール大統領に対し、大量殺人などの疑いで近く逮捕状を出すという観測が広がっています。こうしたなか、国連の安保理では、5日、スーダン情勢に関する協議が行われ、ガジ事務総長特別代表は「スーダンに派遣されているPKO部隊の安全を考慮しなければならない」と述べ、スーダン側の反発が現地での国連の活動に向けられかねないという懸念を表明しました。また、安保理の今月の議長国日本の高須大使は、協議のあと記者団に対しいくつかの理事国が訴追の停止を主張したことを明らかにしました。バシール大統領の訴追に向けた動きについて、スーダンは「逮捕状が出れば反応は予測できない」として強く反対しており、スーダンとつながりの深い中国やアフリカ諸国も連携する姿勢を見せています。これに対して、アメリカやヨーロッパ諸国はあくまでも訴追すべきだと主張しており、安保理内での対立が深まっています。
まるで「ダルフール」という言葉がタブーにでもなっているような文章に見える。
⇒スーダン:ダルフール地方と南部地域の避難民 ―終わりの見えない暴力による苦難 : 国境なき医師団:2008年 10の最も深刻な人道的危機
■日経社説 「郵政」見直しなら民意を問え : NIKKEI NET(日経ネット)
首相は当時の竹中平蔵郵政民営化担当相との意見対立を念頭に「妙にぬれぎぬをかぶせられると面白くない」とも語り、民営化と距離を置く発言もした。首相は昨年11月にも日本郵政グループの政府保有株の売却を凍結すべきだと発言した。「国営に戻すわけではない」と補足したが、与党内で郵政民営化に反対する勢力が勢いづいたのは事実だ。
民主主義というのは手順だから、それに則って見直しもあってもいいと思うし、民意に従ってそして国がかつての共産圏のように衰弱してもそれはそういうものだ。
■産経社説 【主張】橋下知事1年 大胆な手法で改革継続を - MSN産経ニュース
ネットから見ると橋本知事への罵倒が溢れているようにも見えるが、世間の声はこの社説に近い。
橋下徹大阪府知事が就任して1年になる。産経新聞社が1月下旬に実施した府内の有権者を対象とする調査では、支持率は依然8割を超え、橋下人気が衰える気配はない。財政難に苦しみ、地盤沈下にあえぐ大阪、関西を再生させようという熱意が府民の共感を得ているのだろう。
私は大阪府民ではないので結果の見えない内での評価は特にない。
■毎日社説 社説:読書感想文 理解を表現し、対話する力に - 毎日jp(毎日新聞)
難癖みたいだが。
<本を読み終わった時、ぼくの心からさびしい気持ちはなくなり、科学の進歩によって常識が変わるのは当然なことだと思うようになっていた。ぼくは科学者になりたいと思っている>
私がその子どもの担当なら、子どもがそう書いてきたなら、もっと楽しい本を読みなさいと内心思う。そして、想像力豊かな物語をまず読み聞かせると思う。
不思議な話だぞ⇒極東ブログ: [書評]イーゲル号航海記 1 魚人の神官(斉藤洋)
■読売社説 海賊対策新法 武器使用権限の拡大が肝要だ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
重火器で武装した海賊を相手にするのに、これでは効果的な取り締まりができないばかりか、自衛官を危険にさらしかねない。
他国の海軍と比べ、海自だけが不自由な権限しか与えられないまま、危険を伴う任務に従事する事態は本来、避けるべきだ。
海賊取り締まりの実効性を確保するためには、武器使用権限の拡大が肝要である。
具体的な弥縫策を積み上げるしかないのだろうと思う。
マラッカ海域問題への日本の対処は、結果的に国際的にも評価されるようになった。平和憲法を堅持する日本の面目躍如とまではいえないにせよ、ああいうところで日本の底力と善意は世界に通じる。ソマリア海域の件でも出遅れたし弥縫策はしかたないのだから、あとはシステム的な貢献をして20年後に、世界の国から日本が評価されるような策を進めるべきではないか。
■朝日社説 タイ首相来日―不況の克服へ態勢作りを : asahi.com(朝日新聞社):社説
いろいろ思うことはあるが、社説に取り上げるだけ朝日の良心を評価したい。
■朝日社説 ネットの中傷―表現の舞台を汚す卑劣さ : asahi.com(朝日新聞社):社説
これが社説の話題なのかと少し驚く。
深刻なのは、そうした無責任な書き込み行為が幅広い層に広まっている点だ。今回摘発された中には女子高校生から国立大学の職員までいた。
私もブログをやっていてひどい中傷や嫌がらせを受けた。いまではほとんどないが、それでもひどいことを言われるなと思うことはある。匿名の場からなぜそんなに私を貶めようとするのか、それは誤解でしょ、勘違いでしょ、と思ってもなかなか誤解を解くことはできない。それでもブログも続け、誤解ですよというときにはそれを解こうとしてみたりして失敗する。
辟易としていやになるのは、私と一対一で対話してくれるなら、できるだけ対話したい。しかし実際にはそうはならない。裏で掲示板のようなものを作り複数で匿名の罵倒を繰り返す。私としてはできるだけ自分の援軍みたいな人は頼まないし私を支持してくれる少数の人はそういう私の孤軍の気持ちを知っているからだと思うが、派閥的には出てこない。私は心底徒党というものが嫌いだ。それでも、まれに私がトラブルにあるとき私をきちんと支援する人もいるのだが、こんどはそちらの人に匿名で多数の攻撃が向くようになるものだった。私一人が攻撃されるならいいが、そういう時は泣きたい気持ちになった。真理も議論もいらないから、私が泥を被って終わりなら、それでいいよと思う。そしてそれで結局終わりにする。
そしてそれに次第に慣れていく。
今回の摘発はある意味では特異ケースではあるのだろうとは思うが、私も小さなブロガーとして言えば、というかすでに言った。
⇒極東ブログ: もうコメント欄を承認制にしますよ。みなさんもそうしたほうがいいですよ。
しかし、そうした大きなブロガーが、他のブロガーだったら威嚇を感じるようなコメント、単純には、「死ね」といったようなクソッタレコメントを放置しないでくださいということもあるのです。特に、大きなPVを持つブロガーはそのクソッタレコメントを結果的にまき散らすことも許容しているのです。それをやめましょう。
■晴れ
富士山が少し霞む。夢は忘れた。金曜日かと思う。雑多に本を読む。いろいろ思うことはあるのだが思いがまとまらない。
街中を歩くにいろいろと風景は変ってくることに気が付く。不況だなデフレだなというのと、それでもいろいろ創意工夫をしようという気力もある。昔懐かしい街まで足を伸ばし、ふと細い通りに入ると普通の住宅に空き家が増えていることに気が付く。このあたりに同級生がいたかと思うのだが思い出せない。
幼なじみの連れ合いが死んだという話を聞いた。本当のところは知らない。確かめるすべがゼロではないがものうい感じがする。早婚であったからお子さんはもう二十代半ばだろう。一人息子だとしたらと思うがその思いにリアリティの感覚がない。
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