finalventの日記

2009-08-17

50歳までに読んでおいてよかった本?

inspired by 404 Blog Not Found:40歳までに読んでおいてよかった40作

 なんだろ。

 私は、毎度言っているけど社会的には人生失敗したなぁというクチなので、あれ読んでおいておくと、人生成功してよいよというな本は、原理的にない。なんとか苦しいなか生きるよすがになった本というのはある。これらはすでにブログとかにも書いている。まあ、その手の話題にするとリスティクルにはならない。

 小林秀雄が言っていたことで、正確な言葉ではないけど、全集を隅から隅まで読みなさいというのがあった。たしかにそういうのはある。それに類することでいえば、私は、小林秀雄、山本七平吉本隆明、をかなり読んだ。吉本は社会に出てからだが、小林や山本は10代からずっと読んでいる。この三人については早世ではないので、自分が年を取るごとに、読みの深みが出てきて、学恩というのでもないが、書籍を通して知る師への感謝の気持ちのようなものはある。が、その徹底して読むというのと、ずっと読み続けて、この三人から、私は恋愛や性の微妙な部分を間接的に学んだというのはある。小林と吉本については派手な、世間迷惑な恋愛をした。山本はその逆のようだが読み続けると微妙な部分は感得されてくる。人生のある微妙な部分は、親や親族、地域など具体的な人を通して学ぶところと、それでも学びきれない部分はある。ああ、森有正もそうか。

 書籍という話に戻ると、50歳まで限らす40歳でもそうだが、日本人なら徒然草を読むとよいかなというのはある。法師がこれを書いたのは、というか、このなかで描いている自分は40歳くらいまでとしているようだが、微妙に50歳の視線がある。昔の人なので現代人の40、50歳とは違うだろうが、そのあたりで、なんというのか、子が大人になる、死が見える、女があわれに愛おしくなるような微妙な感性の境界があり、そこを越えた視線がある。法師が徒然草を何歳まで手を入れたかわからないが、50代では放していたかもしれない。

 現代人が徒然草をどう読むべきか。そこはわからない。私は僥倖というか、古文が日常語と連結してかなり読めるようになった。というか、鎌倉時代までは現代日本語の延長として感じられるようになった。

 ⇒極東ブログ: 「徒然草」を読む

 それを多くの人に求めるというものでなければ、現代語訳となるのだろうが、よくわからない。徒然草はTips的に読める部分もあるし、そう読んで終わりになる面もあるだろうが、40歳を越えないとわからないものに出合うというのはあるだろうと、現代語訳であれ、とは思う。

 聖書をよく読んだ。それでも読み足りないとはとは思う。だが、これは、率直に言えば、私の運命がこれを読ませるような仕掛けだったのだろうという感じがして、人に勧めるというものではない。

 おっと、野暮用。

 唐突だけど。

cover
シッダールタ (新潮文庫): ヘッセ, 高橋 健二

 または

cover
シッダールタ: ヘルマン ヘッセ, Hermann Hesse, 岡田 朝雄

 をなんとなくお勧めしたいか。

 哲学的なところじゃなくて、女、子どもという文脈の含蓄から。

 

追記

 ヘッセがこれ書いたのは何歳頃だろうかと見るとに、45歳くらいか。なんかすごく納得するものがあるな。文学としては、ただの駄作だが。

 そういえば、ヘンリー・ミラーがこの本を薦めていたな。

 

追記

 ⇒はてなブックマーク - 50歳までに読んでおいてよかった本? - finalventの日記

mangakoji 何が伝えたいのかまとめてから書けばいいのに。 2009/08/17

 で、何が伝えたかったわかった? わからなかったら弾さんのリスティクルを読んでおくだけでよいと思うよ。

 ⇒10さいまでによんでおいてよかった10さく - riverrun past...

 その風味だとこれかな。

cover
がいこつさん: 五味 太郎

fearonfearon 2009/08/17 14:25 >社会的には人生失敗したなぁというクチ
わしもおわったかなぁ。26歳

村上春樹と夏目先生は全て読み、多くを学びましたね。この2人の本ばっか読みすぎて他の小説家の本が読めなくなりました。

finalventfinalvent 2009/08/17 15:49 fearonさんへ。私は25歳でしたね。大きな蹉跌。まあしかしその先もいろいろありますよ。漱石先生は作品執筆時と同じ年ごろになったら読み返すと、じんとくるものがありますよ。とくに「道草」かな。

finalventfinalvent 2009/08/17 16:16 godmotherさんへ。ヘッセの面白さは後期だと思います。ただ、女性に受けるかなとは思います。中年男のダメダメがよく表現されています。

kaukausky123kaukausky123 2009/08/17 22:00 こんにちは。以前、こっちか極東の方かでシッダールタをお薦めに挙げていらっしゃいましたよね、なんでか今は見当たりませんが。消してしまったのか私が見つけられないのか。私は全部抑えたので構わないんですが、消してしまったのならもったいないなと。
フェルデンクライスを始めてみようと思うのですが、極東の『ブックリスト』は、あれ全てベント先生が目を通した本なのでしょうか、アマゾンが勝手にリストアップしているものもあるのかなと思っていたのですが。

tennteketennteke 2009/08/17 22:40 書名は忘れてしまっても、忘れられないフレーズがあります…
「命の果てのその先の、遠い旅路の終わりには」まだ続きがあったんですが、忘れてしまいました。
何の本だったかなぁ。

n_pikarin7n_pikarin7 2009/08/17 22:52 「リスティクル」って、どういう意味なんだろう。ググッたけど、finalventさんのとこばかり出てきた。

finalventfinalvent 2009/08/18 09:02 godmotherさんへ。シッダールタは女性の物語の部分もありますよ。

finalventfinalvent 2009/08/18 09:03 kaukausky123さんへ。フェルデンクライスのいい入門は……むずかしいかな。ブックリストは以前のは雑読・未読のものがあります。最近のリストはアーティクルで触れたもの(すべて既読)です。

finalventfinalvent 2009/08/18 09:10 n_pikarin7さんへ。そうでしたか。英語だと http://en.wikipedia.org/wiki/Listicle

finalventfinalvent 2009/08/18 09:11 tenntekeさんへ。そのフレーズはなにか私も思うことがあります。うまく言葉になりませんが。

slawboatslawboat 2011/02/14 21:29 山本七平さんの「宗教からの呼びかけ」を読みました。知恵文学の話とか面白いですね。「空」の話とか。このかたの聖書の話はすごい。

finalventfinalvent 2011/02/15 10:31 slawboatさんへ。このあたり、懐かしいです。

slawboatslawboat 2011/04/26 08:41 ヘッセのシッダールタよかったですよー
性の話とか普通にあって、おお!て思いました。西洋のほうが仏教に関しては研究や関心が強いでんすかね

finalventfinalvent 2011/04/26 08:53 slawboatさんへ。現在ではチベット仏教の研究は欧米が進んでますね。大乗の全貌が見渡せるので日本の仏教学は見劣りするのではないかな。

slawboatslawboat 2012/04/21 22:26 >>全集を隅から隅まで読みなさいという
山本七平、村上春樹、椎名麟三、夏目漱石は全部読みましたわ。あと塚本虎二も。
高校から春樹さんはずっとです。

finalventfinalvent 2012/04/22 11:55 slawboatさんへ。それはすごい。塚本虎二は晩年が興味深いですね。神学的には共観福音書的でありながら、素朴な三一と矛盾を起こしていなかった。

illuminationsilluminations 2012/11/28 02:36 ヘンリー・ミラーは知と愛では?

illuminationsilluminations 2012/11/28 02:40 いや、ツイッターのヘンリー・ミラーbotでヘッセの「知と愛」をほめてたってだけで他のところでシッダールタについての言及があったのかもしれませんけど。
それで、知と愛から読もうと思ったわけです。

illuminationsilluminations 2012/11/28 02:41 まあ、些細なことなんでスルーして下さい。

はてなユーザーのみコメントできます。はてなへログインもしくは新規登録をおこなってください。

最新コメント一覧