毎日新聞社説 社説:米高官の暴言 これで対日責任者とは - 毎日jp(毎日新聞)

 沖縄、そして日本に対するとんでもない偏見と暴言である。怒りを覚えるとともに、こんな人物が米政府内で「知日派」外交官として重用され、対日政策策定の実務担当者であることに、がくぜんとする。

 結果としては米国が公式に認めたようにそうであるとしか言いようがない。
 要職にありまったくの私的な会合とは言い難い。
 おそらく、発言の骨子にはかばう余地はない。報道のありかたにはかなりの疑問が付くとしても。

 メア氏は「講義はオフレコ(非公開)だった」「発言録は正確でない」と述べた。オフレコということで本音を語ったのだろう。正確でないというなら本人が説明すべきだ。

 オフレコで本音を語ること自体にはまったく問題はないというか、それを問題にしたらジャーナリズムは情報へのアクセスを失って死ぬ。
 今回のケースではメア氏は公職にあり米政府はすでに決定をしているのだから、本人からの説明はできない。こういう無理難題をふっかけてもしかたがない。

対日政策はアジア外交の柱の一つのはずだ。その責任者に就任するとすれば、今回の事態に対する真摯(しんし)な対応がぜひとも必要だ。

 率直に言って、米国要人の本音とかいって驚くほどの内容ではないし、これらの本音とやらがどう政策に反映しているかの評価が政治や外交というもの。
 人の本心や本音を裁こうとやっきになる心性はファシズムそのもの。