朝日新聞社説 米中戦略対話―「人権」進展なかったが : asahi.com(朝日新聞社):社説

 朝日新聞社にしてもはこの切り出しは珍しい印象。文章も悪くない。

 しかしながら、米中間のトゲである中国の人権問題で進展がなかったのは、極めて遺憾だ。
 中国ではこのところ、著名な芸術家である艾未未アイ・ウェイウェイ)氏ら民主・人権活動家が相次いで自由を奪われている。バイデン副大統領やクリントン国務長官ら米側は中国の人権状況に警告や懸念を表明したが、中国側はまともに受けとめなかった。
 中国は人権を多岐にわたる米中間の問題の一つに抑えこみたいのだろうが、それでは米国民の信頼と理解は得られまい。

 艾未未は欧米ではけっこう注目されているが日本ではあまり聞かないように思う。

 一方で、初めて開いた「戦略安全保障対話」は、誤解に基づく衝突などを防ぐための信頼醸成を目的としていて、国防・外交当局者以外に軍幹部も参加した。クリントン氏は「両国関係を計り知れないほど強化するものだ」と高く評価した。
 そのうえで、南シナ海の海洋権益をめぐる対立などを念頭に、アジア太平洋地域の共通の利益と課題についての協議を始めることになった。
 米中はこのほかにも、バイデン氏訪中や習近平・国家副主席訪米など外交日程がぎっしりつまっている。

 このあたりはいつも朝日新聞らしいところ。事態はもう少し深刻。
 ⇒「南沙諸島に確固たる主権」 ベトナムの「国会選挙」を中国がけん制|毎日中国経済 - 中国ニュース・中国情報・中国経済・中国ビジネス・中国写真・中国マーケットレポート

【新華網北京5月10日】 中国外務省の姜瑜報道官は10日、ベトナムが中国の南沙諸島スプラトリー諸島)で行った、いわゆる「国会の代表選挙」について、「中国は南沙諸島と付近の海域に対して議論の余地のない主権を持つ」と言明した。
 ベトナムの行為について「中国側はどのような見方を持つか」という記者の質問に対しての発言。「いかなる第3国が一方的に南沙諸島に対して採る行動は、中国領土の主権の侵犯に当たる、違法かつ無効なものであり、『南海各方面行動宣言』の精神に反する」とけん制した。

 この地域は過去にも二度ほど武力衝突があり死者も出ていた。