finalventの日記

2011-08-11

朝日新聞社説 英国の騒乱―なぜ暴力が横行したか : asahi.com(朝日新聞社):社説

 騒乱のきっかけは、ロンドンで銃器犯罪を捜査中の警官による黒人男性への発砲事件だ。これを人種偏見と抗議する集会から暴動に発展した。

 「と抗議する」という表現の曖昧さ、その集会と暴動の関係、これはよくわかっていない。

 逮捕者は700人を超えた。ツイッターフェイスブックで暴動への参加を呼びかけた少年がいた。覆面姿で略奪に及んだ犯罪者もいた。真相解明を急いで欲しいが、移民や人種、貧困といった特定の要因が原因だとは言い切りにくい。

 浮かび上がってくるのは、社会の恩恵を感じることがなく、やり場のない不満や怒りを心にたぎらせる若者の存在だ。

 「社会の恩恵を感じることがなく」もまた表現が曖昧。そのような心象を議論に据えることは難しい。社会学的にまずわかることは、「社会の恩恵」の有無だが、これは公平に見てないとはいえない

 出身や階層が異なっても、それぞれの居場所を認めあうのがこの国の伝統ではなかったか。暴動に加わり、暴力に酔いしれる若者は、そんな姿とは大きくかけ離れている。

 この問題が難しいのは、まさにその伝統がこの暴動を生み出したのではないかという点。

charlestonbluecharlestonblue 2011/08/11 08:57 英国は大戦での敗戦を経験したことがなく、社会の階層が固定的。そのあたりの閉塞感なんですかね。

finalventfinalvent 2011/08/11 08:59 charlestonblueさんへ。これねえ、ちょっと難しいんですよね。

iga-igaiga-iga 2011/08/11 12:55 極東ブログの方にさっそくエントリが。後で読ませていただきます。

>社会の恩恵」の有無だが、これは公平に見てないとはいえない。
あちらの社会福祉制度のもろもろを見ていますと、私もそう思うんですよね。
英国に関してはレポートも多いですから、そういうのを眺めていると、少なくとも仕組みとしてはあった。で、それが機能してなかったということなのか、機能していたけどこの問題には無力だったということなのか。後者だろうと思ってますけど。難しいですね。

nijuusannmirinijuusannmiri 2011/08/11 12:57 天漢さんのところやTwitterなんかで見かけた情報からすると、暴動の主体はギャング、というのは統一見解になりつつあるようですね。おそらく、現象としてはそういうことなんだろう、という気がします。
では、そういうギャングの取り締まりを強化すりゃいいのかというと、短期的にはそれで行くしかないでしょうけど、中長期的な展望も今は見えない。移民の子孫の問題でもあるし、福祉フリーライダーの問題もあるし。閉塞感といえば、かの国の若者は常に閉塞感を抱えていたような印象もありますが。
「社会の恩恵」があっても、それを前向きに活かすよりも、それこそギャングが生まれる温床のようになってしまうとしたら、福祉は何のためにあるのかということになってしまいます。このジレンマは実は日本も抱えつつあるものだったりしますね。「福祉はあっても、先が見えない」という状況。
…、難しいです。

finalventfinalvent 2011/08/11 16:27 iga-igaさんへ。ええ、これは難しいとこです。

finalventfinalvent 2011/08/11 16:44 nijuusannmiriさんへ。ええ、そこをどう書くかブログのほうではあえて触れなかったのですが、広義の福祉が「それこそギャングが生まれる温床のようになってしまう」というような現象があり、これを是正というか前向きに転換するには、職を通して彼らを社会参加させるにはどうするかという課題になるのですよ。そしてそこで、一種の経済学が発生してしまい、そのコストと広義の福祉でぶらぶらさせるとで、後者のほうが安上がりみたいな状況があります。格差をなくせというのを、それだけのイデオロギーで見た目きれいにやるとそうなってしまうというか。

nijuusannmirinijuusannmiri 2011/08/11 17:45 >そのコストと広義の福祉でぶらぶらさせるとで、後者のほうが安上がりみたいな状況

まさにそこが問題で、深刻度は全然違うとはいえ、日本にも似た構造が出来つつあります。イギリスの問題は極東ブログの方にもあった警察の問題も含めて、あちらで考えてもらうしかないと、自分の限界としてそう思うのですが、日本の問題はまだ今のうちに手を打っておけば何とかなるんじゃないか、という期待を100%捨ててはいません。日本が「異文化を社会に融合するニーズをそもそも少なくしている国家」であるというのは、俺の本来の考え方からすると皮肉でしかないのですが、これが問題を単純化してくれているのは否定できません。結局、経済をなんとかしないと何ともならない、ということになってしまうのかもしれませんが。
ただ、これが、自分が「ぶらぶらさせられる側」になったとしたらと想像すると、ぞっとしますね。

iga-igaiga-iga 2011/08/11 18:26 横からすいません。nijuusannmiriさんとのやりとり、RTして広めたいくらい(笑)我が意を得たりという感じだったので、それをお伝えしたくて。

>これを是正というか前向きに転換するには、職を通して彼らを社会参加させるにはどう
>するかという課題になるのですよ。
どの先進国も抱えている重い問題ですよね。“市民をつくる”というと語弊があるとは思いますが、彼らを加えたうえでの国というコミュニティをどう再編するか。岐路に立たされているなと感じます。

>nijuusannmiriさん
>日本の問題はまだ今のうちに手を打っておけば何とかなるんじゃないか、という期待
同感です。だからこそ、世論がその構造にほおかむりしているような今の状況をどうにかしなければと思います。

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