朝日 エジプト大統領―幅広い国民政権で進め : 朝日新聞デジタル:社説

 軍は政治への介入をやめるべきである。民主制を育てる時期の介入は国を危うくする。

 すでに軍は立法権を剥奪している。明白な反革命以外の何ものでもない。

 ムルシ氏はすでに世俗派の政治家や若者リーダーらと連絡をとり、幅広い国民戦線の結成を宣言し、多様な政治勢力による政権を約束した。支持を集め、文民政治を実現して欲しい

 それをするように促したのが軍だったし、おそらくその裏で米国が動いていた。その意味で、モルシ市は軍と米軍の妥協点にあってこの事態となった。

 ムルシ氏にはトルコの成功例を学び、内政、外交とも現実的な対応をするよう求める。まずは、激しい失業率に苦しむ若者が職につける社会を作ることが急がれる。

 「トルコの成功例」とは、なんと言っていいかわからない。

 アラブの春からの変動のなかで、イスラム主義勢力が選挙を制し、政治を主導する動きが広がっている。それがイスラムの独裁になれば強権を倒した意味はない。「イスラムの寛容さ」を実現し、自由と民主主義を発展させるよう期待する。

 「強権を倒した」って、ムバラクが強権だった? 軍産共同体が強権であり、それがクーデターで強化されただけ。