マッキントッシュの男('73)

監督:ジョン・ヒューストン
主演:ポール・ニューマンドミニク・サンダ、ハリー・アンドリューズ、ジェームズ・メイスン

デズモンド・バグリー原作の同名スパイ小説(邦訳はハヤカワNV文庫)をヒューストン監督が映画化した佳作。冷戦下の60'sに量産されたシリアスなスパイ映画は、今ではあまり見ることが出来ないが、本作もその流れを汲んでいる。刑務所でニューマンが読むのは、ディケンズの「ピックウィック・ペーパーズ」。ラストなすすべのないニューマンはやや情けなく、実は謎めいたサンダこそが「マッキントッシュの女」(正確には娘)だった事に気づく。アイルランドロケは当時は結構珍しかったらしい。脚本はウォルター・ヒル。ヒューストン監督作品では忘れられがちな1本だが、もちろん忘れていいわけではない。乞DVD化。

The MacIntosh Man、Warner Brothers、1h40、■■■