星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

怒髪天「44 "R&E" MAGNUM tour 〜なにわベイブルース〜」@なんばHatch(2/12)



昨年末のRADIO CRAZY以来の怒髪天のライブ。


この「44 "R&E" MAGNUM tour」は4か所のツアーで、

ZEPP TOKYOは「〜湾岸ラプソディー〜」

福岡DRUM LOGOSは「〜長浜エレジー〜」

名古屋BOTTOM LINEは「〜今池ララバイ〜」


そして大阪はなんばHatch、「〜なにわベイブルース〜」


大阪がファイナルというのも嬉しいし、なんばHatch(通称「ハッチ」)の怒髪天というのも初めて・・・のような気がして嬉しい。しかもSOLD OUTだ!!


前日から雪で大荒れだった天気も、この日はお祝いのように晴れて、久しぶりにハッチへ。






入場すると、ステージに『怒髪天』のいつもの旗が。



(↓これ。7月に渋谷タワレコで撮った写真です)


ハッチの大きなステージに似合ってる!

ちょっとじ〜んとした。


一番前のブロックに入ったが、押されすぎて身動きできないのもイヤだったので、そのブロックの後ろのほうに立った。

BGMに少し古い日本のロックが流れていて、曲はわからないけど楽しかった。(ルースターズthe MODSなどだったらしい)


(→会場BGMのリストがオフィシャルにアップされていました:http://dohatsuten.jp/44_bgm.html





開演直前、客電が消える前に最前めがけてみんなが前に詰めていった。

大きな男の子を避けて、フロアの真ん中から友康さん寄りに移動。



開演。



“欠けたパーツの唄”から始まり、相変わらずかっこいい!


(以下、MCは順不同、ニュアンスで)<セットリスト>


01.欠けたパーツの唄
02.ヤケっぱち数え歌
03.オトナノススメ
04.北風に吠えろ!
05.夕暮れ男道
06.ビール・オア・ダイ
07.キタカラキタオトコ
08.労働CALLING
09.俺達は明日を撃つ!
10.旅路
11.男は胸に
12.オレとオマエ
13.つきあかり
14.サンセットマン
15.男達のメロディーSHOGUN カバー)
16.宿六小唄〜ダメ男に捧ぐ〜
17.NO MUSIC.NO LIFE
18.なんかイイな
19.喰うために働いて生きるために唄え!
20.そのともしびをてがかりに


En
01.酒燃料爆進曲
02.サスパズレ




●「よーく来た!」


それ言われるとめっちゃ嬉しい!


「やっと大阪に来れた!明けましておめでとう!!」(笑)



●「ややヒットした曲やるよ〜」(笑)


“オトナノススメ”


早くも息が切れてしまう。熱いし!最後まで持つようモッシュゾーンから少し抜けた。



●「大阪、なんばHatchでやりましょう!と言われて、

やっとBIG CATに人が集まるようになったのになーに言ってんだよ?悪い冗談だろ?BIG CATの倍だぞ?(笑)

と言ったが、大丈夫ですよ!って言われてそうかあ?って(笑)」


それがSOLD OUT!

(BIG CATはキャパ約800、ハッチは1500〜1600)


「増えた分は・・・おっさんだな。見渡してもおっさんが増えてる!(笑)

ステージは全員おっさんだけどな!(笑)」


客の6割はおっさん、ステージ上は100%おっさん!とも。


でも、ほとんどが自分たちより若い。俺たちはおまえらよりどうがんばっても若くなれんから安心しろ!


えーっと・・・メンバーより年上のわたしの立場は?(笑)



●「大阪、すげえな!ここにいる2000人が(←四捨五入してるやろ)みんな、“なんでやねん!”って言うんだろ?(笑)」


●スタッフさんの中に20代の女性がおられて、大阪に来る時その方が車を運転された。

「俺、ナビやる!」って立候補して助手席に座っておせんべいボリボリ食べてた某坂さんと彼女との会話。


昨日は建国記念日で、車が代々木あたりに差し掛かったときに、警察やら機動隊やらがたくさん出動していたのを見たスタッフさん、

「すごいですねー。誰か来るんですかねー」

と。それを受けて某坂さん、


ソ連の偉い人でも来るんじゃないか?」


ソ連」って・・・(笑)


それをネタにしながら兄ぃも、「年に3回くらいはソビエトって言ってしまうわ。」


うーん、同じく(笑)昔習った国の名前、何回も変わってるもんね。ついていけん(しみじみ)


●増子「俺たちが初めて大阪でライブしたのはファンダンゴで。

そのころ客は凄い少なくて、ファンダンゴにテーブルが出ててみんな座って“ええぞー”って言われて、

(フロアに)通路もあるから降りて歌ったりもしたよな。」


友康「その頃来てくれていた方も、今でも来てくださってますからね。」


それがハッチがSOLD OUT。感慨深いやろなあ。



●もう20年くらい前の話。

下北沢にある屋根裏というライブハウスでライブをやるとき、そこはキャパ100くらいの小さいところだけど人が集まらなかった。

これは、自分たちが知られてないからだと、2万枚のチラシを作ったんだ。

(指で厚みを表現して)でっかいメモ帳!(笑)


今回、会場限定CD(そのともしびをてがかりに/男達のメロディー)も作りすぎたから、買って帰ってね、というオチつき(笑)



「たとえ客が30人でも・・・3人はきついな(笑)せめてメンバーより多かったら、いつもと同じように俺らは演るけどなっ!」


と言い切る兄ぃ。


だいたいずーっと音楽でなんて食っていけなくて、最近だもんな、お金、もらっていいんですか?ってなったの(笑)って。




●まだまだライブで初めて聴く曲が多いのだけど、中盤にそんな聴かせる曲が続いた。



 親指と人差し指でピストルの形をつくり
 俺達は明日を撃つ さすらいのガンマンさ



“俺達は明日を撃つ!”で兄ぃが指でつくったピストルを客に向けて撃ったとき、胸にズドンと撃たれた気がした。


「ほんとに撃たれたわ」と声がして、思わず自分の声かと思ったら近くにいた女の子だった。



そのあとも、兄ぃの歌で凄く伝わってくるものがあってぐっと来た。

兄ぃが丁寧に歌う姿を見ていたら、2年前の8月、Zepp Sapporoでのピロウズとの対バンで、“スケアクロウ”を歌った兄ぃを思いだした。

ピロウズ20周年記念ツアーでの対バンで、自分たちのスタッフにも内緒で4人だけで練習して、セットリストには“オトナノススメ”と書いて、いきなりのサプライズで歌った“スケアクロウ


怒髪天というバンドは、もう何十年も前から自分たちの想いを、生きざまを、ひとに伝えようとしてロックをやってきたんだなあと思い、もっと早く彼らに出会えなかった自分を恨めしく思った。


この流れで“オレとオマエ”が来たら泣いてしまいそうや、と思っていたら本当に来て、じわっと泣いてしまった。


そして“つきあかり”〜“サンセットマン”も・・・聴けて嬉しかった!



●いつも坂さんがやっていた告知をこの日は友康さんが。

3月にはアルバムが発売される。ライブ十八番曲を収めて2枚組。

その前にも、別の曲を集めたアルバムが配信されるとか。


そしてツアーの紹介も。

5月に神戸・滋賀・奈良。

7月には大阪BIG CAT。


特に5月は小さいハコばかり。個人的に神戸・太陽と虎が楽しみすぎる。



兄ぃによると、今まで坂さんに告知をしてもらっていたが、一向に伝わらないので友康さんに替わった(?)そうだ。

坂さんに「今までの時間、返せ!(笑)」って。


いやあ、坂さんのも味がありましたよ。



●そのあとも盛り上がる定番曲やら初めて聴く曲やら取り交ぜてのセットリストだが、もうそんなの関係ない。

兄ぃが伝えようとしてくれるものを感じたらいい。



“そのともしびをてがかりに”



 爪の跡が残るくらい 強く強く握りしめた
 その拳の中に燃える火を 消さずにいてくれ
 俺達の仲間 見つける手がかり



本編最後にやった新曲。泣けた。




●アンコール。


坂さんひとりで登場。


「ザ・怒髪天です!(笑)」


次に友康さん。・・・何、しゃべったかなあ。

最初は「(なんばHatchは)大きいですね!」だったかな?



シミさんは、昨日・今日の2日間、同じ大阪でフラカンのライブがある話から、

「いつもかぶっちゃってんだよね。お互い迷惑してる(笑)

今日、打ち上げ一緒にできたら聞いてみるよ。」って。


楽しそう〜〜〜♪



●兄ぃは中盤くらいからアンコールまでの間に少なくとも3回は、


「歌ったら終わっちゃうから、もっとしゃべろうか?」


みたいなことを言われていた。


ファイナルでもあり、なんばHatchにこれだけのお客さんが入って、名残惜しいよねえ。



そして最後のほうで客に、

「今日、伝えた感があるんだけど、伝わってるか?」

と。この日一番の拍手が起こった。




●兄ぃが、「ギターを弾きながら歌うのが夢だったのに、いまだにギター弾けない。

ギターが似合わねえって言われるんだよ。」

と言ったのを受けて、

シミさんが自分のベースを兄ぃの肩にかけて、ピックで兄ぃがベースをボンボンボンと弾いて。


シミさんにベースを返すとき、「重いな、これ。よく2時間も持ってるな!」


シミさんもニコニコしながら「重いでしょ?」と。



次に友康さんが自分のギターを兄ぃに渡したので拍手喝采

兄ぃとシミさんが背中を合わせてそれぞれを弾くポーズをして、

友康さんがハンドマイクを持って右手を上げて「いえーい!」とかっこ良く歌うポーズを。

兄ぃは本当にジャンジャンとギターを弾いて(ちゃんとコードを弾いてた!)、場内大歓声!



「俺、初めてちゃんとギターの音出したわ!

これから練習して、弾けるようになったら一番に大阪で披露するよ!」


嬉しいこと言ってくれちゃって!




●“酒爆”の坂さんの叫びは「なんばー!」

まんまやん(笑)




●ラストの“サスパズレ”


坂さんがアウトロのドラムを止めるたびに、兄ぃは泣き顔になって、


「今日は泣かないでおこうと思ったのに。」


「こんなくだらない歌で泣けるなんて。」


「おまえらのほうが見れないわ。」(本当にしばらく後ろを向いてた)


「坂さんのほうを見て気を紛らわすしかないわ。(笑)」


「ここ(Hatch)でやるやつはみんな泣いてんのか?なわけないよな。なんでなんだ?」


「フィリピンに逃げちゃうぞ!おまえらも一緒に行くか?」

おーっ!と同意したら、

「おまえら何にもやってねえのに!(笑)」



客が「兄ぃ、ありがとう!」と叫んだら、

「終わりじゃねえ、まだ続きがあるんだよ!(笑)」



そんな言葉を曲が止まるたびに涙を拭いながらしゃべって、

「ああ!もう!みんな蝋人形にしてやる!(爆)」


なんでやねん!(笑)



そして、

「何かあったら言って来いよ。

一緒に行って・・・ぶん殴るわけにいかないから・・・

一緒に謝ってやる!(笑)」




「普段は辛いことがあってぐっと拳を握り締めてるだろ?


握り締めた拳はここへ来て、手を開いて(辛いことを)置いていけばいい。」




最後は4人でステージ前に出て手を繋いで掲げてご挨拶。

BGMは、“ど根性ガエルのテーマ”



楽しげな曲調と兄ぃの泣き顔のミスマッチが印象的。



3人が退場したあと兄ぃだけ残ってタオルで涙を拭いて、スタージかみて・しもて・中央で、それぞれ客に覆いかぶさるようにして握手を。



「ありがとう!また生きて会おうな!!」




本当に!また生きて会おう!





そして帰りに、つくりすぎたという会場限定CDを買って帰った。




家の近くの駅まで電車で帰ったら、雪が降り始めた。さすがだ。


全然寒さを感じなかったので、傘も差さずに夜道を歩いた。







[書かなくてもいいかもしれない余談]


会場が大きくなって客が増えると、いろんなタイプの客を見かける。


初めて怒髪天のライブに来られた方も多かったようなので、だからってわけじゃないが、???と思う客も。



・わけわからんことを叫ぶやつ。

・アンコールのシミさんのMCのあとで、「シミさんしゃべりすぎ!」と叫んだ男性客は、正直不愉快だった。

・ステージに背を向けて踊りまくるやつ。

・3曲、ダイバーが発生した曲があった。→わたしはダイブ拒否論者ではないが、タイミング的に微妙だった。

・一番前のブロックの床に、箱に入った荷物を置いているやつ。→危うくつまずいて転びそうになった。近くに持ち主はいなかったような。

・ライブ中の様子はわからないが、開演前・終演後に、ステージの写真を携帯やなんとかフォンで撮るやつ。(たくさんいた)





ところで、この日のライブは2/19に、MUSIC-ONで放映されるそうです。

その頃うちのCS放送は、サッカーチャンネルだけが映るようになっている予定。ああどうしよう。