散歩をする  86 <住みたいと思う街を探す>

ふらりと知らない街や道を歩く理由に、「こんなところに住んでみたい」と思えるところを探しているところがあるかもしれません。
今、住んでいる地域に住んで、もうかれこれ30年近くになります。
地域内では転居をしたのですが、何だかんだとこの街が気に入っているのだと思います。



たぶん、どこにでもある沿線沿いの小さな街ですし、こじんまりとした商店街は便利だったのですが、軒並み閉店して寂しくなっているのも、他の街と同様かもしれません。


30年前は、近隣のいくつかの駅前も個人商店でにぎわっていました。
花屋さんがなくなりましたし、どの駅前にも和菓子と一緒におにぎりやのり巻などを売る「伊勢屋さん」やお惣菜やさんがあったのに、見かけなくなりました。
コンビニエンスストアーとか深夜まであいているスーパーや飲食業のチェーン店に、需要が変わったのでしょうか。
私も仕事が遅くなると「開いてて良かった」と重宝していますから。


今の街が気に入ったひとつが、商店街に服を扱うお店がたくさんあって、ふらりと入ったお店で自分にあった服を見つけやすかったことでした。
ところがそういうお店もこの数年で、ほとんど閉店してしまいました。
デパートやショッピングモールあるいは通販にはない、私が欲しい服を探すのにとても苦労しています。
服の流通や嗜好が、何か大きく変化したのでしょうか。


今でも商店街が人でにぎわっているところをみると、何がちがうのだろうと思います。
私の利用している駅も沿線では乗降客が多い方ですが、駅から降りたたくさんの人が、少し寂しい商店街を素通りしていくのでもったいないなあと思っています。


ふらりとお店に立寄りたくなって、小金が地域の中でまわるような活気のある商店街があると、そこに住みたいと思う人も増えることでしょうね。


ただ、反面、「住みたい街」としてランキングが上がると土地代も上がり、経営が大変なようです。
私が美容室難民になったのも、それも一因だったようです。
人が集まらないとダメだし、集まりすぎても難しい。なんだか難しいですね。



まあ、「隣りの芝生は青く見える」はあるけれど、住み慣れた今の場所がやはり一番住みやすいのかもしれないと思っています。
30代ごろまでは「他に気に入ったところが見つかったらいつでも引っ越せばいいし」ぐらいに思っていたのですが、30年近くも住むとやはり住めば都ですね。


そんな我が街ですが、案外、近くの公園も行ったことがないし、散歩もしていないのでした。
今度は、まずは自分の街を歩いてみようと思います。




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