2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

新生児の哺乳行動とは 2 <哺乳行動とは、消化・吸収・排泄までの統合的な複雑なしくみ>

*食事前後の方は、閲覧注意* ・・・と書けば、排泄のこととピンときますね。 最近は、胃や大腸の絵がリアルに表現された胃腸薬やヨーグルトの宣伝がたくさん放送されています。 おいしく食べて元気に生きるためには、消化機能が大事ですね。 そう、新生児…

新生児の哺乳行動とは 1

新生児にとって「吸う」ことは何か、8回にわけて書いてみました。 なぜ私が新生児の「吸う」ことに関心があるのかというと、新生児は飲むだけではないいろいろな複雑な行動を同時にしていることにもう少し注目すれば、厳しい「母乳授乳指導」も変っていける…

新生児にとって「吸う」ということはどういうことか 8 <「飲む」だけではなく「待つ」ための吸い方もあるのではないか>

母乳の直接授乳だけでなく、哺乳瓶でもくちゅくちゅと少しだけ吸って待つような行動があることを前回までの「新生児が哺乳瓶で『飲む』行動に伴うリスクとは何か」で書きました。 この「くちゅくちゅと待っている」哺乳行動について、どれだけのことが明らか…

新生児が哺乳瓶で「飲む」行動に伴うリスクとは何か 3 <経産婦さんの赤ちゃんは哺乳瓶の時のような飲み方>

生後2日ごろを境に、それまでくちゅくちゅと待っているようなくわえ方が多かった新生児も、一気に飲むことが多くなります。 また、それまで1回に5mlも飲まずにやめてしばらくしてはまた飲んでと繰り返していた哺乳瓶での授乳でも、一度に20ml、40mlと…

新生児が哺乳瓶で「飲む」行動に伴うリスクとは何か 2 <哺乳瓶でも複雑な飲み方をしている>

哺乳瓶での授乳は、直接おっぱいから吸う時に比べて、「簡単に」「一気に」「あればあるだけ」飲んで満足している赤ちゃんのイメージを持つ方が多いのではないかと思います。 新生児に接する機会のあるはずの助産師の中にも「哺乳瓶で育てると自己中心的にな…

新生児が哺乳瓶で「飲む」行動に伴うリスクとは何か 1 <「哺乳瓶による弊害」というイメージ>

哺乳瓶での授乳は、何か赤ちゃんに大きな弊害をもたらすことがあるのでしょうか? 私が助産師になってから、ミルクによる授乳、哺乳瓶による授乳についてさまざまな言説があり、耳にするたびに私自身もこころがざわついて「そんな良くないものはできるだけ避…

哺乳瓶のトリビア

太古の昔から「吸わない」「飲まない」赤ちゃんがいて、その哺乳行動を助けるためにきっといろいろな工夫がなされてきたのでしょう。 哺乳瓶はいつ頃から使われ始めたのかという素朴な疑問で検索していた時に見つけたのが、兵庫県小野市の好古館のサイトでし…

新生児にとって「吸う」ということはどういうことか 7 <「乳頭混乱」という仮説の広がり>

子宮の胎外にでて自分の力で生きていくためには、栄養を自力で獲得していかなければいけません。 自力といってもヒトの場合には自分で動くこともままならないので、目の前にある栄養源を取り込むことが第一歩です。 「哺乳」という行動です。 周産期医学 Vol…

新生児にとって「吸う」ということはどういうことか 6 <「吸わない」ための行動もある>

新生児の視力やものの見え方についてはまた改めて書きたいと思っていますが、普段新生児と接して感じるのは、人の黒目や母親の乳首など色の黒いものに反応しているように見えます。 哺乳行動の中で、吸おうとする吸啜反射も「今はいらないよ」という回避行動…

新生児にとって「吸う」ということはどういうことか 5 <哺乳における探索行動>

助産師向けの雑誌は2誌あります。 そのひとつメディカ出版のPERINATAL CARE(ペリネイタルケア)2月号は「カンガルーケアのヒヤリ・ハットにさようなら」という特集ですが、その中に「うわっ」と感じた文章がありました。 「ケーススタディ1 正期産児の場…

新生児にとって「吸う」ということはどういうことか 4 <口でくわえる>

まだまだ競泳について書き続けたい気持ちをぐっとこらえ、新生児の吸うことについての続きです。 <新生児はなぜ、どのようにして口で物をくわえられるのか> 胎児は子宮内では臍帯の臍帯血を通してお母さんから栄養をもらい、代謝したあとの老廃物をお母さ…

気持ちを切り替える

昨日は応援している選手の一人、背泳ぎの古賀淳也選手が100mに出場予定でした。 決勝は14時開始だったのでまだ時間があると思い近くの公園でお弁当を食べてから会場へ向かったところ、何と予選で9位のため決勝ではなく13時からのB決勝で競技は終了した…

短水路日本選手権始まる

もし、どんなぜいたくでも許されて何かひとつ欲しいものがかなえられるとしたら・・・、皆さんは何が欲しいですか? 私は、1コースの自分専用の50mプール。 いつでも好きなときに好きなだけ泳げる自分のプールが欲しい。 あ、もちろん屋外ではなく屋内の…

シーズン到来

意外ですが、競泳のシーズンはこの真冬の2月に始まります。 今日から日本選手権(25m)水泳競技会が開催されます。 http://www.swim.or.jp/sub2_games/11/swim_15.html 競泳の大きな大会というのは、通常長水路といって50mのプールで行われるのに対し…

看護職の職能団体からの除名とは?

医療事故にいつ自分が遭遇するかわからないので、常に仕事上の法的責任を意識しています。 日本看護協会の医療看護安全情報の「医療事故に伴う看護職の責任」に、以下のような説明があります。 (リンク先が削除されたのかみつかりませんでした。すみません…

新生児にとって「吸う」とはどういうことか 3  <押し出し反射>

前回の「吸啜」と「哺乳」に書いたように、新生児は舌をUの字にして母親の乳首や哺乳瓶の乳首、あるいは口に突っ込まれた指も巻き込んで吸おうとします。 その力は、「巻き込まれていく」「絡めとられていく」という強さで、イメージとしては蛸の足で獲物を…

新生児を温めるということ

琴子ちゃんのお母さんのブログから。 [足の指3本失った・・・出生直後におおやけどの男の子・・2年間の戦い]http://d.hatena.ne.jp/jyosanin/20120205 このニュースが報道された当時、「新小児科医のつぶやき」のYosyan先生のところにもエントリーがありま…

新生児にとって「吸う」ということはどういうことか 2 <「吸啜」と「哺乳」>

<吸啜(キュウテツ)とは> 新生児の吸啜について書かれたものを長い間探し続けているのですが、あまり目にすることがありません。 その中でも、日本ラクテーション・コンサルタント協会(JALC, Japanese Association Lactation Consultants)から出版されて…

新生児にとって「吸う」とはどういうことか 1

新生児の授乳に関する表現がいくつかあります。 日常的なものは「吸う」で、「おっぱいを吸う」と表現します。 ミルクを哺乳瓶で授乳する場合には、ミルクを「飲む」になります。 それ以外には「哺乳」という言葉がありますが、これは「乳を飲ませて子を育て…

水の中からのごあいさつ

すぐに行き詰るかなと思いつつ始めたブログですが、次々に書こうと思うことが浮かんできます。 今まであちらこちらのブログにお邪魔させていただいた時も超長文のコメントを書き散らかしてきましたが、自分の場所だと安心してますます長文になっています。 …

「自宅出産の悲劇で母親死亡」オーストラリア

うさぎ林檎さんのtwitter経由で知りました。 食品安全情報blog 2012−1−31の記事です。 http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20120131#p7 A sporkeswoman for Midwives in Private Practices said it was the first time she has heard of a maternal death…