乙武“先生”の微妙な立場についての解説

乙武洋匡氏が教壇に立つんですってね。新聞記事を読んでみると…

杉並区独自の採用である。
教員採用試験に合格した『本採用』でも、都道府県教育委員会から発令される『臨時的任用』でもない、地域のボランティアを採用するのと同じレベルでの採用だということ。少なくとも東京都教育委員会は関知しない立場であり、他の先生とは微妙に立場が違うということです。
赴任校の杉並第四小学校は既にエレベーターが設置され、ハード面でのバリアフリー化ができている。
なるほど、そういう手がありましたか!←乙武氏の“教育実習” - 特殊学級から養護学校、そして特別支援学校
任期は3年。期限付きである。
杉並区側が『“乙武イベント”にのってみたいけど、いつまでもやられては困る』と考えたのか、乙武氏側が『3年もやれば“教育の専門家”としてのコメントにハクがつくだろう』と考えたのか。いずれにせよ、区独自の教員採用のための条例改正*1は2007年3月だし、バタバタしています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070405-00000028-maip-sociメッセージ

さらに、スポーツ新聞の報道では「裏話」も紹介されています。

学級担任ではなく、5年生の理科・6年生の社会を担当。
小学校には特定の教科を担当する“専科教員”がいますからね。それなら全学年で道徳の授業をするというのも可能です。…けど、理科や社会の専科って聞いたことがないです。
乙武氏の元所属事務所の担当者で、3年も寄り添ってきた男性(28)が、体育の時間の着替え、トイレ、黒板に字を書くときなど全面的にサポートする。
これについては後述…
校務分掌は「ホームページ担当」
杉並区立杉並第四小学校今日現在では極めてオーソドックスなサイトですが、これからどう変化するか要チェックです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070406-00000017-sph-sociメッセージ

つまり、どういうことかというとですね…
杉並区は、地域のボランティアを採用する手順を用いて、乙武氏を守秘義務を伴う公務員として、区立杉並四小に配属した
ということです。それにしても気になるのが男性(28)の存在です。基本的に校内では乙武氏と行動を共にすると思われますが、彼はどういう立場になるのでしょうか?単なるボランティアなのでしょうか?それとも区職員となるのでしょうか?なぜ気になるのかというと、私自身が窮地に追い込まれた公務員の守秘義務の問題があるからです。乙武氏は常任教員ですから、職員会議を初めとするいろいろな会議に出席するはずです。そこでは児童の個人情報を扱うことがしばしばですし、何より学校内にいるだけで相当量の個人情報*2に触れる機会があるわけです。男性(28)が乙武氏と行動を共にする以上、彼も相当量の個人情報に触れることになるとわかって、杉並区はGoサインを出したんでしょうか?どうでもいいと言えばどうでもいい話題ですが、気になると言えば気になる話題でした。

*1:2007-03-20 - 初心忘るべからずに条文があります。このどれに乙武氏のケースが該当するのか、理解に苦しむのですが…

*2:“五つの霞ちゃんが6年1組にいる”ってことも『個人情報』ですからね。

生徒さんの性別

今日やった仕事…

  • 昨日作った掲示物の一部作りなおし
  • 生徒に関する資料の読み込み

昨日作った掲示物のうち、「△△さん」とあったものを「△△くん」と作りなおしました。国語の教員ですから、名前の「読み」と「男女の見分け」には自信があったのですが、平成生まれの子どもたちの名前は本当に難しいです。決してジェンダーを推進するわけではありませんが、名前から“男らしさ”“女らしさ”が感じられないと、いろいろと不便や不利益を被るんじゃないか…というのは取り越し苦労ですかねぇ?*1

*1:あ〜、実例を挙げればすごくわかりやすくて面白い話が書けるのに、“守秘義務の壁”がぁ〜〜〜〜!