ストライクウィッチーズ OVA 3 感想

(5月3日分)

映画「ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow Vol.3 アルンヘムの橋」を観ました。

このOVAシリーズはてっきり3部作だとばかり思い込んでいたので、少し驚きました。


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ペリーヌさんとリーネさんによる復興のお話、だと思います。

ペリーヌさんの領主様っぷりとジャンポールさんの有能さ、さらにはリーネさんのかわいらしさを堪能すればいいのだろうとは思います。

が、もの足りなさを感じてしまうのは贅沢でしょうかしら。

きゃっきゃうふふを見たい(実際見ることができて嬉しい)気持ちと、骨太な戦後処理を見たい気持ちとの二律背反。


風に立つライオン」を見ていた影響も大きいかもしれません。

建築物の再建とか、戦争孤児の扱いとか、扱おうとしている題材の重さに対して、描写があっさりしすぎではないか、みたいな。

1人を助けてしまったら2人3人と増えるかもしれないし、少なくとも領主様の裁量だけでどうにかなる範囲ではなくなりそうなものですが、そこまでの葛藤は描かれていなかったように思います。

風に立つライオン」の映画として言いたいであろうことに対しては反感のようなものを持っているのですが、
あのような現場が実際に存在するであろうことをまざまざと見せつけられたという点に関しては、真摯に受け取らければならないだろうとも思っています。

客層がそれを求めているかというと、おそらくそこまで重要視はしない気がするので、結局のところは本作くらいのバランスがちょうどいいのかもしれないわけですから、
素人考えで差し出がましい余計な口出しに過ぎませんけれども。

風に立つライオン感想
風に立つライオン 感想 - 思い出の小箱の隅

差し出がましいついでに、あの兄妹の造形についても少し不満があって、妹さんはもっと幼い姿形で描かれたほうがよかったのではないかと思ってしまいました。

回想場面では兄妹の年齢差がしっかりと描写されていたのに、現在時制の場面では、兄妹の年齢差がわかりにくかったというか、妹さんが人形を必要とする年齢にしては発育がよすぎるように見えてしまっていた気がします。

「人形が見あたらなくて泣き出す」という年齢相応の仕草に対して、体格がよすぎるというか、お行儀がよすぎるというか。

あー、この文を書きながら、ぼくが「火垂るの墓」みたいなのを期待してしまっていたのかもしれないと気づきました。

期待し過ぎ、ですね。