海岸線とコンビニ

5時40分、夜明けとともに起床。 昨夜は就寝が早かったのと、走行距離が短かったので体は快調だ。 チャチャチャ っとテントを片付けて海岸線を八幡浜に向けて走る。 リアス式海岸は非常に起伏が多く美しい。 ただ道が狭くてカーブが多く疲れるのが難点だ。 三瓶の港でヤマザキのコンビニを見つけたのでここで朝食を取ることにする。 このコンビニにはビーチパラソルとベンチがある。 なんてライダーに優しいコンビニだろう。 閑静な港町を眺めながらサンドイッチを朝食に食べていると普段の生活を忘れてしまう。 と、カントクが朝の降臨を迎えたとのことでコンビニにトイレを借りに戻った。 数分後、カントクがやけに嬉しそうに戻ってくる。 「フラリーマンさん、絶対に驚くからここのトイレに行ってみて下さいよ!」とのこと。 フラリーマンも降臨を迎えていたのでトイレを借りることにする。 まずは店主に挨拶をして、奥の扉を開ける。 旧家の土間のような事務所横を抜けてサッシを開けて外に出て左側にトイレがある。 そこにたどり着く前に・・・!?
この結末が気になる方はぜひ、三瓶の港にあるヤマザキのコンビニでトイレを借りて欲しい! (^_^;

トイレまでの行程で小さなビックリはあったが、トイレは非常にきれいで無事降臨を終えて身も心もすっきり♪ さぁ出発だ! ここからは細い海岸線の道をショートカットしてトンネルを抜ける山道にルートを変更する。 きれいな2車線の道をスムーズに走るとあっという間に八幡浜に到着だ。 八幡浜のフェリー乗り場に有名な食堂があるという事でそちらに足を向けた。 途中いなせな魚屋の親父さんに道を聞いたら、残念ながら本日は休業とのこと。 せっかくここまで来たのでお店の写真だけ撮って次の目的地のメロディラインへ向かう事にする。

メロディライン

メロディラインは高速道路のように整備され30年前に走った時と大違いだった。 30年前は未舗装の区間も多く工事中だらけで狭くて曲がりくねった道だった。 それがこんなきれいな道になったとは30年の月日の長さを感じた。 ここを走る車はみんなかっ飛んでいたので、それについてエイプでかっ飛ぶことにする。 海を左右に見ながら走る様子は新鮮だ。 真っ白な風力発電機がいくつも並んだ様子と青い海、緑の山がマッチして非常に美しい。 そんな風景と一緒に走っているとあっという間に三崎町に到着。 三崎町から岬までは30年前とほとんど同じような細い曲がりくねった道となる。 18kmほどの距離だがこれでもかというぐらい長く感じる。 やっと駐車場に到着したら、岬の元気なおばあちゃんが海藻を売りに来て「ここから歩きで30分」とか・・・。 1000円でおばあちゃんの海藻を買ってから、何もないのは解っていたがバイク腰痛のリハビリがてらに歩くことにする。 途中の荒廃したキャンプ場でカントクが降臨という事で先にフラリーマンは岬に向かうことにする。


岬の灯台無人で少し痛んではいたが、「岬」という感じを醸し出しておりなかなかのものだ。 初めて四国の最西端までやってきた! 目の前に九州も見えてまさに最西端という風景だ。 灯台でカントクと合流し記念撮影をして駐車場まで戻ることにする。 帰りは登りでカントクが自分の重さに耐えかねて足取りが重い。 駐車場に到着した時点で大汗をかいて着替えなければいけないほどだった。 ま、そのまま着替えなかったが・・・(^_^;
風力発電機を真下まで行って見学したりしながら走ると、帰りは気がつけば三崎町という感じだ。 三崎町では農協スーパーで総菜を少し買って麦の飲み物を1本だけ飲んで休憩♪ この休憩がなかなかいい感じだ。 走るのもいいがその狭間の休憩がまたいい。 ここで、本日の行程を変更することにする。 予定では今治を回って帰宅ではあったが、松山を抜けて初日にとまった寒風山で泊ることにする。

明浜の肉うどん

メロディーラインを戻り、八幡浜の手前で左手に道を取り長浜への夕焼け小焼けラインを進む。 きれいな直線の海岸線で非常に走りやすい。 快調に飛ばしてあと言う間に長浜に入る。 この町に入って何やら怪しい看板のお店を見つけ興味本位でここでお昼を取ることにする。 お店の名前は「よりみち」。 店に入るとこれまた怪しい!! 客がいない。 眉をしっかり書きこんでいる70歳前後のマスターが出てきて「このメニューの3600種類、全てお勧めです。 今日は特別にお水が飲み放題です!」と親父ギャグを連発!? 怪しすぎる!!

無難に肉うどんと唐揚げを注文するが、この無難な外しようのないメニューに対して・・・。 気になる方は長浜のこのお店に行って欲しい。 とても私の口からはお話しできない。 とにかく、肉うどんは別の意味で最高だ!
このお店で全てのエネルギーを奪い取られたのか、カントクの元気がない。 伊予市に入る手前でどうしても眠いので休憩が欲しいとのこと。ヤマキの本社のすぐ先にある高架下でレジャーシートを敷いてペットボトルを枕に二人で昼寝をすることにする。 結構、人通りも車も多い高架下だったが、長浜のお店で魂を奪い取られたのかあっという間に二人とも爆睡に入る。 30分ほど仮眠をとるとなんとか魂が戻ってきたみたいだ。 恐るべし、長浜肉うどん!? しかし仮眠中、女子高生たちが「あ!あんなところで寝てるよ!」とか騒いでいたが、ここまで来るともう怖いものはない。 (x_x)☆\(ーー; ビシ!!

再び寒風山トンネルへ

さっぱりしたところで、向いにあるフジで今晩の宴の材料を仕入れて燃料を満タンにし、夕焼けの中寒風山トンネルに向かって走る! 国道194号線は、新寒風山トンネルの開通とともに整備され、スカイラインのように素晴らしい道になっていた。 夕闇の中、エイプの暗いライトを頼りに新寒風山トンネルの前で旧道に入り、ガンガン山道をかけ登っていく。 でも、もう少し明るいライトが欲しい・・・。(T_T) エイプで日暮れのツーリングは禁物かも!?
西条市内から約40分で寒風山トンネルの向こうにある峠の我が家に到着する。 ほんの二日前にここで泊ったのがうその様に懐かしい。 しかし、峠の我が家は、一昨日前の様子が信じられないぐらいに、弁当の食べカスなどでゴミの山になっているではないか! 「来た時よりも美しく」がモットーの我々には信じられない光景だった。 ボランティアではないので、ゴミを持って帰ることはしなかったが、一応手持ちのビニール袋でそこそこ片付けて宴会に突入だ!
3日目の宴会のメニューは、ニンニクのゴマ油あげ、出来合いのイカの姿焼、焼き肉、サラダにスペアリブと今日も豪華だ。 今日も飲みすぎて何を話したのか忘れてしまったが、とにかく楽しい時間を過ごした。 バーボンもほぼ消滅しお腹も一杯になったところで夜も更けて峠の我が家でお休みにする。 残念ながら今日は雲で星を見ることが出来なかった。

人情あふれるの西条の人々と温泉


仮眠のおかげで元気が出て西条に向かって快調にバイクを進める。丹原に着いたところで梅錦ガーデン丹原麦酒醸造所を思い出し、梅錦ビールで今晩一杯やろうとそちらに足を向けるがそれらしき建物が見つからない?? もう潰れてしまったのかもしれない。(残念ながら2005年06月01日閉園との事でした・・・。)そのまま西条に入り今晩の宴会用の炭を買おうと昔通った釣り道具屋に入った。 お店は20年ぶりだが何も変わっておらず非常に懐かしい。 しかし炭は売り切れで高速道路入り口にあるコメリを「うちで買うより安いよ!」と勧めてくれた。(^_^; うちで買うより安いって、なんて正直ないい人だろう♪ コメリで炭を確保し西条のバイパスに新しく出来た「ひうち温泉」に向かう。 しかしこのひうち温泉はなかなか手ごわい! バイパス沿いの看板に従って駐車場に入るとそこはパチンコ屋の駐車場だ。 そのまま奥に入るとひうち温泉が見えてくる。 その正面から入ろうとするとそれは温泉の入り口ではなく、なんと付属の居酒屋「養老の滝」なのだ。 本当の入り口は正面に向かって右側にある。 はじめてくると全く入口が解らないこの作り・・・。
温泉施設は新しく非常に気持ちがいい。 源泉掛け流しでお湯もなかなかのものだ。 ゆっくり温泉につかって、さて体を洗おうとしたら、何かが足りない?? そう、この温泉にはシャンプーも石鹸もないのだ。 (T_T) シャンプーと石鹸はバイクの荷物の奥にしまいこんでいる。 「困ったな、どうしよう?」とカントクと相談していたら、隣に座っている気の良いおじさんが。「石鹸がないんで? これ使い。 かんまんけんな。」とせっけんとシャンプーを貸してくれた♪ ありがとうございます、とカントクと二人で石鹸をお借りすることにする。 いやぁ、旅の情けも染入る素晴らしい温泉だ。 入口が解らないと文句を言ってすみませんでした。 m(_*_)m