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2008-03-06

[][]「博士の生き方討論会」

 週末に、立命館大学で以下の討論会があるらしい。

◆◇◆「博士の生き方討論会」◆◇◆

立命館大学GCOE生存学創成拠点」では、

1.若手研究者がしぶとく生をつかみ取る方法を模索する

2.研究者として、混迷の時代の身の処し方をそれぞれで考えてみる

3.関西圏在住のドクター院生・OD・PDの交流を深め、生き抜くための友をつくる

ことを目的とした討論会を開催いたします。

◇企画blog「博士の道しるべ」

 http://blog.goo.ne.jp/drikiru

■概要

日 時:2008年3月9日(日曜)14:00〜17:30

場 所:立命館大学 以学館地下1F食堂 

アクセス

 http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/annai/profile/access/kinu_l.html

キャンパスマップの5番の建物

 http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/annai/profile/campus/kic.pdf

定 員: 25人程度(参加費無料)

*事前申し込みは必須ではありませんが、人数が限られておりますので、お早めにお申し込み下さい。

主 催:立命館大学GCOE生存学創成拠点

共 催:人社プロジェクト「ボトムアップ人間関係論の構築」

http://www.arsvi.com/a/e2008a.htm#0309

大学院生・修了生の就職難が続いている。もちろん、これは大問題であり、こういったイベントが開かれることはよいことだと思う。しかし、「この問題が何を意味するのか」について、私はいまだによくわかっていない。

 先日、ある大学教員に「なぜ、みんな大学にいなければ、学問が続けられない、と思うんだろうか?」と問われた。「猫も杓子も大学院に進むのはおかしいことではないか?」と聞くのだ。私は、その問いがひどく暴力的であることに、家に帰ってから気づいた。

 それは、教員と学生の権力関係による暴力ではない。私は、「ずっと大学に居続けられる者」と「いつまで大学にいられるのかわからない者」との非対称性に打ちのめされたのだ。教員は家に帰っても、明日も、あさっても、その次の日も、大学に行くことができる。しかし、私はいつまで大学という場所に足を踏み入れられるのかわからない。私にとって「大学にいなくても学問は続けられる」と言ってしまうことは、明日から大学という場所から切り離されても良い、という意味を持ってしまう。私は、そんなことは言えないし、言いたくなかったのだ。*1

 しかし、なぜ、自分自身がこんなにも大学に惹きつけられるのか、わからない。もう私の周囲は社会人になっている。就職に際して、学歴の影響はあるものの、すでに「学歴なんてもので人間的価値を測ることは恥ずかしいことだ」という価値観も浸透している。特に、私は女として生きているので、友人たちの関心事も社会的地位から離れ、結婚や出産に向けられることが増えている。もちろん、目に見える利点は、図書館の蔵書を利用できたり、研究会に参加して議論ができるなどと、すぐに思い浮かぶ。だが、私は問題はもっと別のところにあるような気がしている。

 私は大学ではなく、大学という場所を求めているのだろう。「知的探求の場」というような外見ではない。学生や教員との文化同質性や、「ここにいれば、自分は必ず認められるのだ」というほのかで無根拠な期待という、場の内側に漂う雰囲気が、大学から出て行くことを拒ませるのではないだろうか。

 さまざまな論者が指摘しているように、もう大学院の院生大量採用政策は破綻をきたしている。院生自身が、たいてい、生活困窮にあり、将来に不安を持ち苦しんでいる。解決策は、もう大学を見限るとういうものしかないだろう。しかし、見限ってどこに行けばいいのか。特に博士課程の学生の多くは「私はもう年をとりすぎた」と感じている。ここから出て行くには遅すぎた、という後悔を持ちながら、それでも大学に居続けていまうのだ。

 これは、機能不全家族とまったく同じ状況である。もっと別の社会に出て行くしかないのだが、別の社会に出るスキルは身についていない。「ここはひどいところだ。しかし、ここから出れば、もっとひどい目にあうだろう」という諦めに襲われ、困窮から抜け出せないという状況である。そして、大学の中には、教員と学生、学生の先輩と後輩の間に共依存があるのだろう。教員となったものも、大学以外の社会を知らない。「このやりかた以外は教えられない」のである。

 教員の多くは「大学以外でも学問は続けられる」というだろう。しかし、大学以外で学問を続けられる方法は、大学では教えられない。*2そして、教える責務もない。大学に居る限り、学問を続けることは保障されているのだから。

 私は、なんの結論も出せていない。

(イベントの詳細は以下)

プログラム

◇司会より挨拶および趣旨説明

【総合司会】

 水月昭道氏(立命館大学人間科学研究所研究員、『高学歴ワーキングプア』著者)

◇第一部:討論テーマ「若手研究者の日常と想い」

 若手研究者は、日頃どのような生活をして、どのようなことを考えているのか。さまざまな立場の博士たちの生々しい実態と、現状に対する想いを述べてもらう。

パネリスト

 松本公久氏(神戸大学連携創造本部先端研究推進部門講師)

 瀬崎篤弘氏(九州大学キャリア支援センター研究員)

 金友子氏(立命館大学コリア研究センター研究員)

 北村健太郎氏(日本学術振興会特別研究員)

◇第二部:討論テーマ「博士問題について、それぞれの問題意識」

 博士問題について、キャリアパス支援者、専任教員、高学歴ワーキングプア著者、経営者、保護者の立場から、それぞれの問題意識について自由に意見を述べる。

パネリスト

 山本勝彦氏(国立大学財務・経営センター監事)

 兼松泰男氏(大阪大学先端科学イノベーションセンター教授)

 井上剛実氏(九州大学キャリア支援センター コーディネーター)

 長田豊臣氏(立命館大学理事長)

 サトウタツヤ氏(立命館大学文学部教授)

 立岩真也氏(立命館大学先端総合学術研究科教授)

◇第三部:討論テーマ「生を掴む」

 混迷の時代に、若手研究者は、どのように生きるべきか。そして、仲間を作るべきか。当日、参加人数によって小グループをつくり、テーブルセッションを行う。

◇司会より

*当日は、食堂を使って気軽な討論会を行いたいと思います。

 軽食等の準備もしております。どうぞ、日曜の休日を楽しむ形でご参加ください。

 なお、討論会後、午後6時30分くらいから近場にて二次会を予定しております。

 こちらへも、どうぞご参加下さい。

*参加希望者は、お手数ですが下記連絡までご一報下さい。当日参加も受けつけます。

*連絡先:橋口 昌治(「博士の生き方」実行委員)

 drikiru(at)mail.goo.ne.jp

 (at)を@に変えて下さい。 

*お名前/ご所属/メールアドレス/二次会(参加/不参加)情報をお願いします。

*1:念のために書いておくが、この先生は決して無神経な人ではない。自分が就職に苦労したからこそ、私にそういう話をふってくれただけである。たぶん、今の私のような思いをずっとしてきたのだろう。しかし、という話である。

*2:ある意味「生命学」「生存学」という試みは、その壁を越えようとするものだろう。

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