富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2014-11-26

農暦十月初五。朝、濃霧。銅鑼湾でも道路選挙排除された、と聞き仕事帰りに官邸から散歩すると「そごう」前がすでにがら/\だつたが警察が立ち入り禁止にしただけで怡和街の片道選挙は以前のまゝ。個人的には、またあの交通量と排気ガス銅鑼湾に比べたら車両通行止めでいゝと思ふのだが。
▼英語同時通訳で馳名の国弘正雄氏逝去。享年八十四。1989年の「山が動いた」参院選社会党から当選。護憲、PKO法案と小選挙区制に反対。鳥居坂国際文化会館で毎日のやうに尊顔拝したが、この夏は一度もお見かけせず避暑かしら、と思つたがかなりお身体は弱つてゐたかしら。国際文化会館は玄関にゲストブックあり入館の際に記名とあるが誰もあまり記名してをらず。プライバシーなど気にするが本来はプライベートクラブでありクラブ内でゲストブックを見れば、あ、誰某が来てゐる、彼は最近姿見せないな、とわかるわけで貴重なはず。そのゲストブックにきちんと毎日のやうに署名されるのが国弘先生であつた。
▼今回の衆院解散は「安倍首相の、安倍首相による、安倍首相のための選挙解散」であつて「大義がない」といはれるが解散は首相の専権であり「勝機を狙う以外に理屈も理由も要らない」と御厨先生。確かにね。
▼かつて猪口邦子といふ持て囃される政治学者がゐたが今は自民党参院議員に落魄れ、この人が自民党の沖縄振興調査会長といふ、真っ当な学者なら恥ずかしくて出来ないであらう要職に。普天間が危険だから辺野古にしたのに辺野古移設反対なら仲井真知事は「どうすれば普天間の危険性を早期に除去できるのか、ぜひ考えを寄せていただきた」と邦子。さらに「普天間を県外、国外に移設すれば米国は到底対応できない負担を負う」ことになり「それは同盟国としての信義に関わる問題だ」と宣はれるが米国が勝手に沖縄に基地を作り、それは日本のためなら日本政府の問題であり、それをまるで沖縄の自主判断ならちゃんとしろ、とは沖縄県民にしてみれば言ひがかり甚し。こんな人が自民党で沖縄振興の役職にあり、つまりは例の3400億円でいゝ正月迎へれゝばいいゝだろ、となる。それにしても、この元政治学者の「日米安保条約は長きにわたり不可能とさえ思われた平和を日本にもたらしてきた」っていったいだういふ意味かしら。戦後日本の平和がなぜ不可能、とこの元政治学者には思へたのかしらね。