富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-04-24

農暦三月初六。早晩に久々に粗呆地区。香港大学の畏友米国人T君にお誘ひ受けHollywood RdのLa Cabane a Vinのワイン試飲会。T君はもうこれから長い夏季休暇で日本、欧州から故郷の米国クリープランドまで旅だといふ。浦山しい。荷風専門にするT君に広津柳浪の「河内屋」の復刻本、ペンギン文庫で艾未未のインタビュー本贈呈。正字旧仮名で和綴じの前者喜んで貰へるのは当然だとして後者はインタビューがHans Ulrich Obristで雑誌ニューヨーカーとかで気鋭の美術評論家で凄い面白いんですよといはれ余は不覚にも知らず。早速晩に送つてくれた記事(こちら)。今晩の試飲会、英国、豪州、ベルギー等さま/\な客で溢れ知らぬ同士で会話も弾む。酒、映画、音楽……と皆さん話題も豊富で楽しい宴(あまりの機知になか/\ついていけぬ私)。試飲会跳ねて久々に九記に寄り店仕舞ひの客で牛腩伊麺啜る。十年余沒來了。牛腩伊麵四十六蚊,最低消費四十三蚊に舌を巻く。
▼晋三のかしまし娘たる総務相高市女、国会公安委員長の山谷女、なんだか意味不明な女性活躍担当相の有村女*1、昨日靖国参拝。「国策に準じた皆様」って戦死より餓死で生命がどれだけ無駄になつたことか当時の政権から流れくむ晋三の内閣に与する立場の責任わかつてゐるのかしら。靖国参拝できなかつたら晋三の下では入閣などできないのだらうが。東京新聞の「こち特」が晋三の謳ふ「普通の国」につき自衛隊が実質的に軍隊なのだから日本のどこが普通の国ぢゃないのか、かりに特殊な国だとしても戦後70年平和なのだから特殊でもいゝのでは?と。千本秀樹先生(筑波大学元教授)曰く

安倍首相は戦後の日本は占領軍によって弱い国にされてしまったという認識を持っている。ゆえに求める普通の国とは強い国を指す。経済的に衰退してきた現在、軍事的プレゼンスを高めることで、その目的を果たそうとしている。(略)安倍さんには歴史や他人から学ぶ力が欠けているのではないか。政治家なら戦前の大日本帝国の負の側面について事実だけでなく責任を語り継ぐことが必要だ。いま日本は普通の国からかけ離れつつあるのかもしれない。

この記事につきデスクメモで

先の戦争で旧日本軍は杜撰な補給計画によって大量の餓死者を生んだ。そんな無責任さは放射性廃棄物の処理に目算が立たぬまま再稼働を急ぐ現政権につながる。いずれもこの国の特殊さを語っていないか。国際標準の国にしたいというのなら、まずはこうした異様さを自覚し克服することが先決だ。

と田原牧記者の弁。さう、日本が特殊な国で普通の国になるのではなく晋三のやうな特殊な首相を選ばず普通の近代国家になることが大切。

*1:「女性輝く社会」トイレありき???と翌日の東京新聞。この有村大臣の肝いりの有識者?会議で女性の暮らし向上に公共トイレの快適さ高める案示された由。「女性の活躍」には他に優先すべき課題があるのでは?と東京新聞佐高信タカ派の潔癖性取り上げ「クリーンなタカよりダーティーなハトのほうがマシ、と。その発想の極致が優生思想と民族浄化で「靖国参拝中韓の反発招きながら国民の生活向上のためトイレをきれいにしたいといふ大臣のしたり顔には呆れて言葉もない」と佐高先生。