富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2016-02-02

農暦十二月廿四日。曇。香港の銀行で小切手入金の場合に入金額の入力ミスはときどきある。「あってはならない」ことのやうだが現金だと(私の経験では)さすがにミスはなく小切手の場合、銀行窓口で入力ミスなどあつても夕方以降の再確認や実際に他行との毎晩遅くの結算の際にミスが訂正されるわけで、翌日まで入金は確定しない仕組みだから大した問題にはならない。銀行で入出金の際に日本のやうに、その出納が一件一件小皿に載つて上司まで回り確認後に戻り……でとんでもない時間要するより窓口でさっさと済む方がまだマシと私なら思ふ。だが今日は驚いたのは、入金額のこの手書き。この桁を無視した書き方はナシだらう。勿論、実際の入金額は、この場合には3枚の小切手の入金額の合計がデータ入力されてゐるので手書きは直接影響はないのだが。晩に大根おろしとクレソンの鍋で豚肉のしゃぶしゃぶ、酒は月山原酒。香港の地場産の蜜柑が見た目も自然できれいだが実に甘くて美味い。
▼銅羅湾書店経営者失踪。香港の出入境事務處トップは、この書店経営者が「具体的にどのように中国に入境したのか」が判明するまでは、この件に介入できぬと発言。理由として中国の出入境証を自宅に置いたまゝでも、それだけで「この経営者が香港を不法に出境したか」は明らかではなく、何故なら「香港永久居民が香港出入境する場合は香港IDがあれば良いから」で出入境の自由があり……と苦し紛れの言い訳。それなら出入境事務處が羅湖なり皇崗なりで、この経営者が香港出境したかの記録だけでも精査して発表できるはずだが、例えば船の場合、船が領海を越えるケースもあり但し当局への報告は必要で……と説明すればするほどワケわからぬ話。私がたとえば香港でビクトリアハーバーに飛び込んで泳ぎ始め珠江河口に出たとする。中国の海上保安当局に捕まったら中国海域への不法侵入ということになるが、捕まらずに香港に泳いで戻ってきたら香港的にはお咎めなし、ということか……もしさうなら立派な一国両制。
▼日経の「私の履歴書」今月はサッカーの釜本邦茂。大学時代、父からの手紙に剣道もサッカーも究極は1対1の闘いだから必勝の形をつくらないといけない、そのために宮本武蔵千葉周作たち剣豪はこんなことをした……みたいなことが繰り返し書かれてあり、それを読み「要は自分の流派を立てるくらいのつもりで己に厳しく技を磨けということやな」と解し

電車の中ではつま先立ち、新宿の歌舞伎町を歩けば行き交う人との間合いを測りながら、かわす練習に努めた。部屋に入ると、机や椅子や置物などの配置を瞬時に認知するのが習慣になった。腹筋や背筋を鍛えるには、パンツ一丁と下宿の畳1畳分の広さがあれば十分だった。

釜本邦茂。やはり、これほどの蹴球選手は違ふわ。