富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2018-06-07

農暦四月廿四日。天候不良。何度も大雨。昨日からの熱帯低気圧(トロピカルサイクロン)警報が1から3になりトロピカルストームで台風ほど強力ではない。それを「台風、台風」と騒がれると耳障り。下手な気を衒つたもの食べるよか世界のやまちゃんの手羽先にむしゃぶりつく幸せ。少し塩辛いもの食べて飲むハイボールの美味さ。几帳面なので手羽先の骨も肉はきれいに食べて骨を並べてうゐたが、ふと井形に組んだら面白くて5段まで。これは生きる楽しみが増えた。ちなみに井形9段重ねで18本の骨を使つたが手羽先1本(1羽じゃないんですね、手羽先の数詞)から尺骨、撓骨と指骨の3柱を得てゐるので6本食べさせていたゞいたことに。
日高六郎氏逝去。享年一百一。かなり前から痴呆であつた由。高校生のときに日高訳のフロム著『自由からの逃走』読んでからのリベラルの象徴的“日高”だつたが引用されるのが多い思想家で今になつて見直すと意外と寡作。岩波新書の『戦後思想を考える』は大学の教養課程あたりの社会思想史では入門書で、これくらゐ読んでゐないとバカにされるどころかバカそのものだつたが当時さうした思想の土壌の上に平成のこの晋三な時代があると思ふと戦後リベラル思想もかなり錆びついてしまつたのか、と思ふ。