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2007-01-21 Agenda for nuclear war

[]キューバ核ミサイル危機への対応 キューバ・核ミサイル危機への対応を含むブックマーク キューバ・核ミサイル危機への対応のブックマークコメント

「Hawks, Doves, and Owls: An Agenda for Avoiding Nuclear War」Graham T. Allison, Albert Carnesale, Joseph S. Nye (Editor)

W W Norton & Co Inc (April 1986)

世界が核戦争へ最も接近した時、ジョン・F・ケネディ政権時(1962年)のキューバミサイル危機への対応を理論的に分析した本である。

■理論的枠組み

・「タカ派」―パワーを通じた平和を強調し、自国のパワーと優越を追及する。相手に隙や弱点をみせることが、戦争の原因だと考える。

緊張状態が緩和することなく、それ自体、挑発と受けとめられる。

また、自国が現実に直面すれば、他国も同じように考えるだろうという、リアリズムの過ちを犯しやすい。

・「ハト派」―懐柔と調停の方策を追及する。

 「タカ派」の論理こそが、戦争の原因だと考える。効果のない宥和を導きやすい。

・「フクロウ派」―パワーの抑止論争(タカXハト)ではなく、事態の着実なコントロール、安定の確保を志向する。戦争の原因は、客観情勢の誤認や、政治心情などの非合理性である。それゆえ、政策決定過程における不確実性の減少を目指す。

 しかし、選択を迫られた時の曖昧性がつきまとい、情勢が糸きれ状態になりやすい(曖昧にダラダラと続く状態)

■ケース・スタディ(キューバ核ミサイル危機)

・「タカ派」(マクスウェル・T・テイラー元統合参謀本部議長など)

エアパワーによる、キューバ空爆、フルシチョフは、ミサイルを押さないと想定

・「ハト派」(アンドレイ・E・スティーブンソン元国連大使

軍事力の行使を避け、外交努力での事態解決、

具体的には、トルコの軍備配置と交換

・「フクロウ派」(ロバート・マクナマラ国防長官、マクジョージ・バンディ元ナショナルセキュリティアドバイザー

軍事力は使用するものの、タカ派よりも格段に穏健なものにすることによって、政策選択の柔軟性の確保と、事態の推移に応じた対応が可能。

具体的には、海上兵力による、封鎖を考慮。

 

ジョン・F・ケネディ大統領は、海上兵力による、海上封鎖を行い、核戦争の危機を回避するとともに、ソ連の脅威をある程度、抑え込むことに成功した。見事な政治手腕である。

外交とは相手のいることである。上記にすでに書いてあるが、相手との認知・認識の違いを前提として想定しなければいけない。

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2007-01-18 SECURITYといターム

[]安全保障(Security)というターム 安全保障(Security)というタームを含むブックマーク 安全保障(Security)というタームのブックマークコメント

安全保障(Security)というタームを定義するのは、非常に難しい。かつて、テリー・イーグルトンがイデオロギーというタームには、100以上の定義が存在すると述べたが、この安全保障も、定義が曖昧かつ多様である。

コア・エッセンスだけを暫時的に定義すれば、「人々の生命・財産を脅威から守る」となるだろうか。

又、かつては、国防(国家の軍事的防衛)と呼ばれ、その意味で使われることが多い。では、国防はいつごろから、何故、安全保障という言葉にとって変わられたのだろう。(もちろん今でも国防も用いるが)

■歴史的考察

安全保障が国防に変わってよく使われるようになったのは、第1次世界大戦後のヨーロッパである。ヴェルサイユ条約以後、フランスフランスは、戦勝国になったが、厳しい対ドイツ講和条約の報復を恐れ、抑止したかった)をはじめ、対ドイツ包囲網を形成した諸国家が、結んだロカルノ条約は、その典型である。この多国間の同盟(集団自衛体制)を安全保障(政策)と呼んだ。何故なら、共通の脅威に対する多国間の同盟である以上、一国の防衛を意味する国防はふさわしくなかったのだろう。

欧米でも、20世紀に入ってから頻繁に使われるようになったタームである。(もちろん、それ以前から存在していたが)

■概念的考察

英語の’security’の訳語が安全保障にあたるわけだが、その語源は、ラテン語までさかのぼる。ラテン語の’securitas’がその語源である。そして、この’Se’は、「〜から自由である」「・・・から離れている」という意味であり、この接頭語が、「心配」「不安」を意味する’cura’についてできたものである。そして、「心配のない状態」や「心配のない状態を保障する手段」を意味する。

英語では、どうだろうか。Oxford英英辞典では、日本語の定義より緩やかで、「危険にさらされていない、あるいは危険から守られている状態」が、一般的な意味であげられ、又、別の意味では、「担保」や「有価証券」という意味もある。それゆえ、国家だけに限らず、個人にもあてはまり、主に経済活動で、使われるタームであったとも言える。(軍事的側面だけとは限らない)

■では、定義の明確化は、不可能なのだろうか。

安全保障という言葉だけでは、先にも書いた定義が、精一杯である。つまり、付加情報が必要となる。

簡単に言えば、主体・客体・手段である。別の言い方をすれば、

_燭鮗蕕襪ー安全保障の対象

何から守るかー安全保障への脅威

2燭納蕕襪ー安全保障の手段

かなり、包括的に単純化したが、以上が明確になれば、安全保障の定義も明確化できる

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2007-01-01 ブログ開設の辞

[] 新年の挨拶  新年の挨拶 を含むブックマーク  新年の挨拶 のブックマークコメント

みなさま、はじめまして。新年明けましておめでとうございます。

2007年1月1日より、はてなブログを始めました。

主に、国際関係論(国際政治学)の外交安全保障を中心とした、洋書、邦書の書評や研究のメモとして使わせて頂きます。

専門は、アメリカ外交史、安全保障政策です。

どうぞ、皆様、よろしくお願い致します。

国際関係論とは、多くの概説書で説明されているので、そちらを参照してください。

念のため、Wikiを付記しておきます。

International relations - Wikipedia

International Relations (IR), a branch of political science, is the study of foreign affairs of and relations among states within the international system, including the roles of states, inter-governmental organizations (IGOs), non-governmental organizations (NGOs), and multinational corporations (MNCs). It is both an academic and public policy field, and can be either positive or normative as it both seeks to analyze as well as formulate foreign policy.

Apart from political science, IR draws upon such diverse fields as economics, history, law, philosophy, geography, sociology, anthropology, psychology, and cultural studies. It involves a diverse range of issues, from globalization and its impacts on societies and state sovereignty to ecological sustainability, nuclear proliferation, nationalism, economic development, terrorism, organized crime, human security and human rights.

私の場合は、アメリカ外交中心のグレート・パワーポリティクスが中心になります。

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