米国大統領選挙

1.米国の大統領選挙のトランプ勝利原因について。
 選挙人団を制した州の移り変わりを見てみる。左が2008年、中央が2012年、右が2016年。いずれもウィキペディアより転載。



 2012年と2016年とを比較すると、ウィスコンシン、ミシガン、インディアナオハイオペンシルバニア、フロリダで候補者所属政党支持が変わったことになる。その内、五大湖周辺の4州で変わっている。
 以下、もう少し調べるべきと予め断っておく。
 五大湖周辺の州というと重厚長大な製造業が伝統的には栄え、そして今では衰退しているという印象がある。こういう州の現または元製造業従事者に対し、トランプが効果的な誘導投票をしたことが、選挙を制した決め手になることとならないか。
2.今後のトランプ政権について。
 当面、今後のトランプ政権は内国製造業保護を基調とした経済および外交政策をとる傾向が強まると思う。
 しかし、米国にはそれほどの、特に重厚長大産業分野で他国を巻き返せるほどの国力が現在あるのだろうか。当初、こういうモノの製造の再興を試みるが、そういう長い年月を要するような政策は途中断念する。結局輸入に頼る。しかしそこらへんの輸入額を抑えるような通商外交政策をとって有権者の期待には一応応えるのではなかろうか。一方、米国にモノを輸出する日本や中国は厄介な国として見られるのかもしれない。