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成毛眞ブログ RSSフィード

2009-03-31

『ダチョウ力』

| 11:17

ダチョウ力 愛する鳥を「救世主」に変えた博士の愉快な研究生活

ダチョウ力 愛する鳥を「救世主」に変えた博士の愉快な研究生活

久しぶりの本ブログ強力お勧め本である。著者は子供のころから鳥に魅せられた、根っから動物好きの研究者である。研究テーマはもちろんダチョウだ。本書はこの不思議な生き物を人類の役に立てようとする熱血研究物語なのだ。

これまでウサギやラットを利用して作られる抗体は1グラムあたり数億円もしたという。ところが、驚くべきことにダチョウを使うと1グラムあたり10万円になったというのだ。原理的には無毒化した病原体をメスのダチョウに注射し、生んだ卵の黄身に含まれる抗体を分離するのだ。

事実この抗体を塗布したマスクが20枚入りで6000円くらいで販売されはじめた。抗体とは病原体が体に進入したときに作り出される物質だ。これをあらかじめ体内に仕込んでおくことで、病原体を不活性化することができるのだ。たしかに安価になることで人類の救世主になるかもしれない。

ところで、ダチョウは驚異的に病気や怪我に強いのだという。また、ダチョウは相当の「アホ」な動物だという。カラスに自分が小腸に到達するまで食べられているのも気づかずにエサのもやしを食べていたりするのだというのだ。その怪我も数日で治るのだという。しかも、ダチョウは強いらしい。研究者も飼育者もダチョウに蹴り倒されたりして、気を失うことがままあるというのだ。

つまり、超アホで超元気な巨大鳥ダチョウを毎日追い掛け回し、注射をし、卵を取り出し、研究をして世界を飛び回るお話なのだ。著者は関西人生物学者である。研究そのものも面白いのだが、研究者自身もけったいなのだ。弟子の足立君もいい味をだしている。同じく獣医師である奥さんとは「野生のカンが働いて、この子とならつがいになって、生涯をともにできると直感した。」という。うははは!「つがい」か。

著者は鳥インフルエンザ抗体だけでなく、食中毒病原体の抗体を混ぜ込んだ納豆の開発やら、卵の殻を利用したアロマスタンドやら、美顔用ダチョウ油の開発やら、冗談とも本気とも区別できないような研究もおこなっている。じっさいここから何か全く新しい知識が得られるに違いない。著者の研究室ではまたガン治療および検査のためのシリアスな研究も行っているという。本のタイトル、副題、装丁、デザイン、帯も大満足。この本で1300円なら安い。

harinezuminaotokoharinezuminaotoko 2009/03/31 17:30 こんにちわ。成毛さんとfuture bookさんとのやりとりのなかで、成毛さんが「少子高齢化が顕著でない地域に住みたい」とおっしゃられていますが、それは外国で少子高齢化が顕著でない所に住むということですか?

resplendent-mresplendent-m 2009/04/01 16:42 こんにちは。僕も『ダチョウ力』読みました。表紙がとても印象的で、新刊で並んでいた本の中でひときわ目立っていおり自分のツボにハマったので衝動買いしたのですが、内容も表紙に負けじと面白くとても満足しています。

今回は読書に関してお聞きしたい事があります。
本を読み終わった後で、自分の中で一度内容の整理をすることに関してはどうおもわれますか?
また本の読み方として、本の内容を整理しながら読むの(全体像をとらえる感じ)と何も考えずに字面をおってひたすら読むのとでは成毛サンの経験的にどちらをオススメされますか?
というのも、僕は読んだ中で印象に残り記憶に残ったものが読書を通じて得られる事だと考え、全体をとらえる読み方よりはひたすら先へ先へと読んで乱読するタイプなのですが…
しかしその方法だと情報の整理がしっかりされないためか、会話の中で他の人に自分の読んだ本の内容がうまく伝えられず歯がゆい思いをすることが多々あります。
成毛さんは読書はあくまで趣味であるとの事ですが、オススメの本をブログなどで紹介させる際におそらく読んだ内容の整理を行なっておられますよね。
本の読み方として、やはり読み終わった後でのフィードバックは必要なのでしょうか?
僕の理解度が低いために乱読では整理が出来ないという答えは今回ナシでお願いします^^;笑

founderfounder 2009/04/01 20:54 harinezuminaotokoさん、端的にいうと、東京に住み続けたいという意味なのです。東京以外で住んでもいいなと思っている都市はニューヨークが圧倒的に大好き。あとはシアトルとローマでしょうか。

founderfounder 2009/04/01 21:08 resplendent-mさん、『ダチョウ力』、共感できてよかったです。読書についてですが、僕は本をダラーッと読んで、ほとんど覚えていない可能性もあります。本ブログや新聞雑誌の書評欄で紹介するときに読み直して、本書が初見かもしれないと唖然とするときがあります。つまり、覚えていないのです。印象や内容も最初に読んだときとぜんぜん違うじゃん、という時があります。ボクは本当に、本を即物的に読んで「アハアハアハ」と嬉しい時をすごしたいのです。ボクのお勧めはボクの読み方です。ただし、読書がほとんど何の役にも立たないかもしれません。でもね、楽しい人生なのですよ^^

harinezuminaotokoharinezuminaotoko 2009/04/01 22:52 そうなんですか!

お返事ありがとうございました。

resplendent-mresplendent-m 2009/04/02 14:46 ありがとうございます。成毛サンも覚えていらっしゃらないと聞いてなんか安心しました。情報を詰めすぎると記憶のキャパを超えるのかな?
確かに、何かを得ようとやっきになって読むよりは、「アハアハ」いいながら読書自体に喜びをみいだす方が気楽でイイ気がします^^
同じ時間を過ごすなら損得考えるより純粋に楽しんだ方が得ですよね!!

ブログなどの印象からですが成毛サンは人生を楽しむのがとても上手い気がします。僕もいつかそんなカッコイイおやじさんになりたいです(笑)

あと、以前ブログで『自身にとって今面白いと思う仕事は、20代では商社の海外勤務』とあったのですが、もし今でも考えが変わられてなければ理由などもう少し詳細に聞かせていただけませんか?国内ではなく海外と書かれたのが気になります。

founderfounder 2009/04/03 01:12 resplendent-mさん、商社などの海外勤務できる会社に入社できなかったので、しかたなく外資系に入りました。文字通り「世界をまたに駆けて」生きたかったのです。ニューヨークもシンガポールもロンドンもドバイもデュッセルドルフも上海もローマもホーチミンシティーも東京も・・・日本の画一的な地方都市から比べるとはるかに面白いですよ。

founderfounder 2009/04/03 01:25 resplendent-mさん、もうすこし追加して説明すると、ボクはルーチン化していることが嫌いなのです。語学や習慣を習得しないと生きられない土地とか、全く驚くほど新しいことが日々起こっているところがすきなのです。昨日と今日、今日と明日が全くぜんぜん違うことで、生きていることが実感できるタイプなのです。これはもって生まれた気質だと思います。全く逆の性格の人もいると思います。落ち着いてじっくり一つのことをつき詰めるようなタイプの人も社会や国にとっては重要だと思います。

future_bookfuture_book 2009/04/03 15:06 3/30の僕の質問にも回答いただけるとありがたいです。よろしくお願いします。

holmes2134holmes2134 2009/04/04 01:37  商社の海外勤務についてのお話を興味深く読ませていただきました。成毛さんは城山三郎の「毎日が日曜日」という小説をご存知でしょうか。大手総合商社に勤務する沖という男性の話で昭和51年あたりに出版されたものです。調べてみるとこの「毎日が日曜日」というフレーズは流行語にもなり、社会に影響を与えたようです。驚いたのは、成毛さんが「本は10冊同時に読め!」の中でおっしゃっていたことと同じようなことを言っている場面があることです。例えば、「ロンドン・エコノミスト」の件、株の取引を勧めている件、京都の祇園の件などです。成毛さんはビジネスマンとしての基本的な素養を押さえているのだな、と改めて感じました。
 この小説の中では商社マンの日常が描かれている一方、定年退職について多く語られています。定年退職後、不労所得で暮らすのか、はたまた再就職するのか、あるいは子会社に天下りするのか、など多様な選択肢がありますが、在職中の役職が低い人は希望通りの選択ができないようです。定年後の生活を憂うのはいつの時代も変わらないようです。
 小説の中では、年齢を重ねた社員が海外勤務を命じられることはある種の左遷、もしくは罰であるかのような描かれ方がされていますが、成毛さんのようなマインドの持ち主であれば、ポジティブに楽しく過ごされるのだろうなあ、と思いました。

なかのひと