2009-11-22
『大人げない大人になれ!』
書評 |
- 作者: 成毛眞
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/11/20
- メディア: 単行本
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新刊自著の紹介-自信作です-いくつかの章を丸ごと抜き書きしてみます
■失敗しないためのただ一つの方法
挫折や失敗を知らない人はダメだと言われることがあるが、私はそんなことはまったく信じていない。私自身これまでに挫折をしたことはないし、これからもしたくはない。それでも自分がダメだとは決して思わないのだ。
マイクロソフトで部長をやっていたとき、ある人から「君は失敗をしたことがあるか」と聞かれたことがある。正直に「ない」と答えたところ、「それじゃあダメだ、挫折すると人間は大きくなるからね」と言うのである。この人に言わせれば、挫折することで人間は成長するということらしい。
これにまったく納得のいかなかった私は、放っておけばいいのに食って掛かってしまった。偉そうなこいつの鼻を明かしてやろうという気持ちもあったかもしれない。そのときは、だいたい次のようなことを言ったと思う。
「挫折をしなければならないというが、そもそも人間は死ぬまで成功している方がうれしいはずだ。失敗を自ら望む人などいない。一方で、人は必ず失敗するとしても、それは自分が失敗と認識してしまうからだ。それならば自分で失敗だと考えずに、ずっと成功していけると思っていたほうがいいだろう。あなたは成功し続ける人間と失敗する人間のどちらになりたいのか」
こう言うと、途端にこの人は考え込んでしまった。そして仕舞いには納得してしまったようで、「そうだよね」とうなずき始めたのだ。おそらく、とくに自分の考えがあるわけでもなく、道徳的な説教を垂れたかっただけなのであろう。この時は、こうした精神訓話のような考えこそが人を腐らせるのだと恐ろしく感じたのである。
ところで、昔からサラリーマンの成功の条件は「ウン・ドン・コン」だと言われる。運と鈍感と根性である。この中でも鈍感であることは、相当に重要な要素であると思う。にぶければにぶいほどいいのである。
感覚が鋭い人は、小さな失敗にもいちいち落ち込んでしまう。その一方で、成功にも敏感だから小さな成功に酔ってしまうのである。これでは大きく成功する前に満足してしまうから、大成しないのだと思う。
その逆に鈍感な人は、失敗を失敗とも思わないから挫折せず前向きでいられるし、小さな成功では満足しない。こうした人こそが、自分の納得できるところまで突き進み、大成功を収めることができるのだ。
では、自分が鈍感になるためにはどうしたらよいか。月並みな表現だが、それは、より大きな刺激を受けることである。強い刺激を受けると自分が持つ感度の上限と下限が広がっていくから、小さなことでは失敗とも成功とも感じなくなるのである。
たとえば私の場合、子供の頃最初に読んだ小説である『水滸伝』のダイナミズムに衝撃を受けた。国を打ち倒すために梁山泊に集う108人の英雄が、次々と敵を倒すというスケールの大きさに惹かれたのだ。こうした感覚を根底に持つと、ビジネスにおいて多少の失敗か成功をしたところで、何でもないように思えてくる。
また、こうした内面的な刺激よりも、表面的な刺激の方がもっと効果的ではないかと思う。たとえば、100メートルのバンジージャンプをして死ぬような思いをするのもいいだろう。旅行でもパリのような観光地ではなくモンゴルやブータンなどに行って、まったく違う生活環境に衝撃を受けるのもいいかもしれない。これは単に脳へのインパクトの問題のはずだから、イージーな体験でもいいのである。
もし、失敗しないための方法があるとすれば、このように自分に大きな刺激を与えて、感覚のセンサーをバカにしてしまうことがいい。自分が失敗と認識しなければ、それは失敗ではなく、いつかは成功につながっていくのである。
Miles Davis / Kind of Blue
JAZZ |
カインド・オブ・ブルー(レガシー・エディション)(DVD付)
- アーティスト: マイルス・デイビス
- 出版社/メーカー: SMJ(SME)(M)
- 発売日: 2009/03/18
- メディア: CD
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1950年代後半から1960年代後半位まで、レコードはMONOURAL盤とSTEREO盤の両方がリリースされることが多かった。当時は、両方式が同時にリリースされたケースと、先ずMONOURAL盤がリリースされ、その後STEREO盤がリリースされたケースの2通りがあった。後者には、擬似ステレオ盤という代物もあったが、これは総じて酷い音なので聴かないで欲しい。Electronically Enhanced for Stereoというような記載がカバーにあればまだしも、記載のないSTEREO盤などは詐欺のようなものである。
一見同じように溝が切られてあるレコードなのだから、MONOURAL盤とSTEREO盤の違いは聴いてみなければわからない。年代に寄るのだが、 MONOURAL盤の音源がマイクを1本しか使わずに録音されたものだと単純に理解しないで欲しい。両方式の違いは、録音方式の違いというより、レコードを聴く側の再生方式の違いと考えた方がわかりやすいだろう。
STEREO再生機器が一般家庭に普及していくと、MONOURAL盤は姿を消していくことになる。MONOURAL盤は左右2chのステレオ機器で聴くことはできるが、STEREO盤をモノ機器で聴くと片chの音しか出てこないのだから。
JAZZレコードファンは、MONOURAL盤を好むことが多い。従って、同時に両方式がリリースされたオリジナル盤でも、一般的にMONOURAL盤の相場の方が高い。MONOURAL盤の方がSTEREO盤より音がいいと断言するJAZZレコードファンは多いが、これは聴き手の感性の問題だと思う。 MONOURAL盤は、音圧が高く躍動感がある音だが、STEREO盤は臨場感がある音なので、当然STEREO盤の方が音がいいという人もいる。ADがいいか、CDがいいかという次元の問題のようなもので、どっちの方式がいいかは聴く側の好みと、レコード次第。
ステレオにMONO/STEREOの切替えスイッチがあるのであれば、MONOURAL盤はCDであろうともMONOに切り替えて聴いて欲しいし、レコードなら、MONOに切り替えることに加えてモノカートリッジを使って聴いて欲しい。新しい音の世界が拡がることだろう。私がMONOURAL盤を聴く場合は、スピーカー1本しか使わない。その方が実体感があっていいからである。私にとっては。
今回は、Miles Davis / Kind of Blue を紹介しよう。レーベルはColumbia、1959年ニューヨークでの録音。JAZZファンでなくても、マイルスの名前位は知っているだろう。モード・ジャズの頂点とも言えるこのレコードは、ジャズ史上屈指の名盤のひとつ。JAZZにあまり詳しくない人にとっては、このレコードこそがJAZZなのかもしれない。あえてこんな大名盤を紹介するのは、STEREOオリジナル盤の方がMONOURALオリジナル盤より人気がある稀有な例のひとつだから。
(JHS-JAZZ 山田)



いつもblogを楽しく読ませていただいています。有難う御座います。
お忙しいところ誠に恐縮ですが、もしよろしければ「覇道と王道の違い」に関してコメントいただけると有難いです。勝手ながら宜しくお願い申し上げます。
大人げない人は人をポジティブにする力を持っているのでしょうか、何かスッキリした気分になりました。我慢することに何の意味もない気がしてきました。明日からプライベートではおバカキャラでいきたいと思います(笑)
お返事有難う御座います。
本の内容が面白い著者でも別の著作を買うとネタの使い回しが多くてがっかりすることが多いのですが、意識されていらっしゃるのかもしれませんが、成毛さんの著作はどの著作もネタの重複がほとんどないのがすごいと、いつも思います。
新作も同様で、具体例が始めて見るものばかりで新鮮でした。
「ちょっと電話中だから、静かにしてくれる。」は、スターバックスで読んでいて思わず笑ってしまいました。
オウム真理教のホーリネームなんて覚えてどうするんだろう?意味がわからないですし、すごい無益だ。と思いましたが、創造の才が豊かな人は、風変わりなんですね。
『文明の多系史観』もお見受けしました。反古典をはじめ(絶滅寸前の)村上泰亮の一連の著作のファンなのでしょうか(私は『産業社会の病理』以来の大ファンです)。それとも、生態史観、海洋史観、環境史観と来たので多系史観も買われた派なのでしょうか。
ご返事有難うございます。
ブローデルと言えば、内容もさながら、一連の著作の装丁がかっこいいので、私もいつかまとめ買いしようと思ってます。
フランス人の著作といえば、日本橋丸善の一階で、ジャック・アタリの著作の邦訳が平積みされているのですが、なんとその横に原著も平積みされてます。原著と邦訳ではタイトルも違うことを鑑みると、日本橋丸善には相当マニアな店員がいるようです。ただ私的にはどうせ原著置くならペーパーバック版でなく、ハードカバー版の方がよりシックだったような…どうでもいい話でした。