アクリル展望カフェ雑記

                 リサイクル戦術シミュレーション『リサイクルプリンセス』

2012-04-06

[]フリーゲーム『巡り廻る。』感想

つー事で今回は最近ずっとプレイしてたフリーゲームRPGが一段落したのでその感想でも。

本当はメインではちょっともう誰もやってない4年くらい前の同人STGで全一狙って必死でプレイしてるんですが、そっちの方は「3ヶ月プレイしても全く現在の全一の人のパターンを超えるどころかとりあえずノーミスクリアにすら光明が見えてこない人間性能の低い奴は死ね」で終わるんで割愛(一応自己弁護しておきますと、現在そのSTGをノーミスクリアしてる人は世界で3人です)。



いやまあそれはともかく『巡り廻る。』の感想ですね。


こちらとてつもなく自由度の高いゲームとなっておりまして、普通のRPGの様にモンスターを倒しまくるもよし、運送屋さんやって金稼ぐもよし、延々スキルレベルだけを上げ続けるもよし、と主人公が何をしててもゲームが進む様になっています(一応)。

そして、このゲームの最大の特徴は「プレイヤーが何もしなくても時代が勝手に動いてくれる所(実際はプレイヤーが介入しないと題名通り同じ所をぐるぐる廻ってるだけなんですけど)」。


俺は昨今の洋ゲーRPGとかやった事が無い古いタイプのゲーマーなんで、もし同じ様なシステムのゲームがあったら申し訳ありませんが、このゲーム、主人公が何もしなくても

「どこかの勇者が勝手に闇竜(まあ魔王的なモン)を封印してくれる→つかの間の平和→何故か時間が経つと闇竜が復活する(実は理由はちゃんとある)」

という感じで勝手に時代が流れていってくれます。


実際今回のプレイでは、俺は闇竜が10回くらい倒されるまで1回も戦わず、ひたすら逃げ続け、平和に運送屋さんやってました。

だってこのゲーム、ある程度無双が出来るくらい武器防具作成スキルレベルと自分のレベルが上がるまで運送屋さんやるのが一番儲かるんですもん(笑)。


そしてこのゲームのもう一つの特徴は、「とにかく濃ゆいキャラをしている仲間キャラクター」にあります。

例えば、凄い堅いキャラだと思ってた元騎士さんが実はもの凄い天然さんだったり。

例えば、キャラグラドット絵が賞金首の使い回しで主人公の善行レベルが高いと出てこなくなる一見悪人そうなキャラが実は凄い良い人だったり。

例えば、「こいつ目つき悪いし皮肉しか言わないし絶対嫌な奴だろ」と思ってたキャラが実は凄い良い人だったり。

例えば、とてもおしとやかなだと思われたキャラが実は凄いドSだったり。

例えば、どう見ても天然だなこいつ、と思われるキャラがやっぱり天然だったり。


そんなキャラの濃ゆい個性を、割と短いキャラ紹介と好感度が上がったり特定条件が揃ったりした時に出てくる「相談」コマンドによる主人公との会話の断片だけで見事に表しています。


実際、今、俺が一番お気に入りのキャラは、「パーティーの人数揃える時に最初の酒場にいたからとりあえず入れとこう。見た目がもっと好みのキャラが出てきたらこいつは即外そう」と思っていたキャラだったりしますし。


最近は、「キャラメイクシステム」という物が実装されまして、有志の方が勝手に作った追加キャラを公式あぷろだからDLしてくる事が出来たりもします。



そんな実に奥が深くかつ面白いこのゲームなんですが、いくつか難点も……。


まず、「事実上最重要パラメーターの『積載量(どれくらいの重さまで武器防具を装備出来るか)』が1周目の最初のキャラメイクでしか決められない事。

一応、適当にキャラ作って積載量最低なキャラになってもクリアできる事はできるんですが、このゲームの特性上、なるべくたくさんのキャラを仲間にして会話した方が楽しいので、やはり主人公がある程度死ににくい様にキャラメイクしないと色々辛い。

実際俺は最初積載量最低のキャラでやってたんですが、辛すぎて30時間くらいプレイした所でそこまでのセーブデータを投げ捨てて最初からやり直しましたし。


さらに「スキルレベルの効率よい上げ方を知ってないともの凄くスキルレベルを上げにくい」「明らかにエレメント価値のバランスがおかしい」等細かい欠点はいくつもあるのですが、何より辛くこのゲーム最大の欠点と言っていいのは「攻略Wikiを見ないとゲームのストーリーの進め方が全く分からない事」。

一応、超序盤に「こうやって闇竜を倒すんですよ」ってヒントは出てくるんですが、そんな事、長い長い運送屋稼業の間に綺麗さっぱり忘れますし(オイ)、さらに表ラスボスの居場所や真ラスボス(や隠しボス)が出てくる2周目への道のりとか「こんなん自力で分かるか!」と叫びたくなるくらい複雑。


つまり、捨てゲー前提、もしくはプレイ初っぱなから攻略Wikiを見ながらプレイしないと、途中の作業度合いがとても凄まじい。


「一見どうでもいいアイテムに見えるゲーム上に出てくる『本』や『日記』が説明書代わりになっている」という非常にユニークな点もあるので「気づかない方が悪い」という話なのかも知れませんが、やはり色々分かりにくい点が多すぎるのは本当にキツい。

特に2周目への行き方を自力で見つけた人はマジ尊敬します。

あれは普通の人間が気づくのは最低2年くらい試行錯誤を繰り返さないと無理。



とまあ結構長めにヒドい事を書きましたが、要は「行き詰まったら素直に攻略Wikiみなされ。常人には自力打破は多分無理」っていうまあそれだけの話ですね。


そしてこの欠点を考慮しても、このゲーム、フリーゲームなのにとてつもなく面白いのでRPG好きな人には是非オススメします。

あと、プレイする際はレクシアさんを全力で世界中から探し出してきて仲間にする事をマジオススメします(笑)。

aaaaaaaa 2013/01/10 21:47 あなたが欠点と言ってる部分はむしろこのゲームの長所であって
その「分からないことを探す作業」を楽しめる人がこのゲームをやるべきです。
それが苦痛と感じる人はそもそもこのゲームは向いていません。

bbbbbbbb 2013/05/12 19:20 分からない人にとってそれは欠点だよって話ですよ

cccccccc 2014/01/12 23:05 ↑で?

 2015/01/21 01:39 久々に面白いブログなんですが、今もう書かれてないんですね…

 2015/01/21 01:39 久々に面白いブログなんですが、今もう書かれてないんですね…

2011-10-20

[]『ヴィーナス&ブレイブス』の話

最近この『ヴィーナス&ブレイブス』というゲームをちょっと50時間ほど(オイ)やりこんでたんですが、これが実に面白い。

ただし半分くらいは俺限定で(笑)。


元々知ったきっかけとなった人からして

「ゲームとしては割と微妙らしいんですけどシナリオが凄いそうなので」

と言ってたり、適当に評判を調べたら

「約100年ゲームが続く中の50年目くらいまではシナリオが神だがそれ以降は作業ゲー」

というのが大体の評判で、俺もまあ基本的には正しい評価だと思うんですが、頭のおかしい人視点で見た全く別の評価が1個くらいあってもいいだろう、という事でクソウザい長文を書かせて頂きます。



元々このゲームを買おうと思ったきっかけは、上に書きました「シナリオが凄いらしい」という話よりも、

・4人×3列の中に7人のユニットを配置して3列をローテーションさせるというバトルシステム

・ローテーションさせない事も出来るが、その場合こっちの一度発動した能力は使えない(ただし相手も一度発動させた能力を使えないのでそこで複雑な戦略が生まれる)

・敵にとどめを刺したキャラがレベルアップするが、レベルは5までしか上がらず、基本的にステータスは年齢が成長期の時にのみ上がっていき、衰退期になると凄い勢いでステータスが落ちていくという超キャラ使い捨て思想

・顔無しモブキャラを近くに配置して支援効果等を使わせたら、結婚して子供産んだり、ホモップルやレズップルになって合体技(召喚魔法)を使えるようになる

という独特なシステムの方で、もっとぶっちゃけて言うと

「強いユニット同士をサラブレッドみたいに全力で交配させてオーバーキルでヒャッハーしようぜ!俺そういうゲーム大好き!」

という理由で買ったんですが……その認識はこのゲームの事をあまりにも舐めてた。


このゲーム、上に書いたとおり「50年目くらいまではシナリオが神=50年目くらいから話がだれ始める」というのは全くその通りで、

「不老不死の主人公を右腕的に支える師匠的主要キャラとその弟子、そして弟子が新たな師匠となって新たな弟子にその役目を託す」

という流れが確かに50年目くらいから割と適当になってだれ始める……のは確かなんですが、もっと恐ろしい変化がゲームシステムの方に起こります。


その前に、遅まきながらこのゲームの基本的な流れを書いておきますと、「クソ上から目線な女神様と不老不死の主人公が仲良く喧嘩をしながら、100年かけて徐々に世界が滅亡していくという予言を覆していく」という話なんですが、その中に「時代が流れるにつれてゲームの舞台のスケールが拡大していく」というのがあります。


割とざっくり説明すると、最初は田舎の自警団だった主人公達のグループが、その地方で一番の都会に行ってそこの騎士団的存在になり、さらには首都に行って首都警備隊的存在になり、ついには全国の魔物退治を一手に引き受けるまでにでかい存在にのし上がっていく、という感じ。


この「首都警備隊」から一気に「全国の魔物退治を一手に引き受けるでかい存在になる」のが大体50年目位なんですけど、ここからが何と言うか「さあ地獄の始まりです」みたいな感じ?(笑)。


まだ「首都警備隊」辺りの時代までは安全値(このゲーム知らない人は敵倒したらちょっとずつ増えていって敵放置してると下がって0になったらゲームオーバーになる目安数値的なもんと考えて頂ければ)を犠牲にしても交配優先でガンガン子供産ませたりする余裕があるんですが、「全国(以下略)」になるともう普通にプレイしてるだけで地獄。


日本で喩えるなら「北海道と沖縄に同時に魔物が出たのでとりあえず北海道から片付けに行ったら新潟と名古屋と小笠原諸島にも魔物が出て、だけど何も考えずに北海道から沖縄に行く際に新潟から名古屋経由の最短距離で行くとアルプス山脈超えが地形効果がめちゃくちゃキツくて全然進めないうちに詰む」とか、一事が万事そんな感じ。

とにかく、いろんなプレイ方法が出来る割とぬるいゲームが一気に

「ワンミスすると詰む。

 ワンミスしなくても運が悪いと詰む。

 常に最善手を打ちつつ、なおかつ交配もそこそこやっておかないと敵がどんどん強くなっていくのでこれまた詰む。」

という鬼畜ゲームにいきなり大変身する境目になるのが50年目くらいの「首都から全国」なんですね。


俺がやってるPSP版だと、多分難易度イージーに逃げるという手もあるんでしょうけど、元々のPS2版だと俺がやった難易度ノーマルしかないらしいのでそりゃあブチ切れる人もいようってモンですわ。

その上にPSP版だと難易度ハードがあるってどんな事になってるんだ……。


だがしかし、個人的にはこれがまた面白い。

魔物が町を1個壊滅させると前述の安全値が劇減りしてほぼ1壊滅即詰みな中、壊滅までの日数と歩数と地形効果を考えてギリギリの所で切り抜ける。

あるいは切り抜け損ねて10年くらい前のセーブデータからやり直し。

ここら辺のギリギリ感が非情に楽しい。

特に、乱数調整(偉そうな事言ってますけど要は同じ日に同じ町に入ると同じ事が起きるのを利用して町に入る日を1日ずつずらしてた)20回かけてあと100日で壊滅するのを見落としてたけど普通に歩いて行くと200日はかかる町に直通のワープホール的な物を発生させた時は思わず声に出して「よっしゃ!」って言っちゃいましたよ。


まあ普通にゲームを楽しみたい人はそんな頭おかしい事せずに、おとなしく難易度イージー選ぶかやり直した方がいいと思いますけどね(笑)。



とまあゲームシステムについてばかり書いてしまいましたが、個人的に一番好きなのは、主人公とタッグを組んで世界滅亡を防ごうとする女神様の超上から目線。


主人公に対して「あのデブは役に立たないから速攻クビにしろ」だの「あのジジイは年老いて役に立たないからクビにしろ」だの、「仲間が増えた」と喜ぶ主人公に対して「仲間じゃなくてコマの間違いだろ」などと言っては主人公を「人間をコマ扱いするんじゃねよこのクソ女神様が!」とマジ切れさせてばかりいる凄い型破りキャラなのですが、振り返ってよく考えてみれば、そのマジギレしている主人公=プレイヤーはモブキャラをポイ捨てクビにしたり交配させたりと、まさにキャラをコマ扱い」してる訳で、ここら辺、そこまで意識して話を作ってるのかそうでないのかは分かりませんけど(て言うか多分意識してないと思うんですけど(笑))、本当に面白いなー、と思いました。



そんな訳で『ヴィーナス&ブレイブス』オススメのゲームです。

2011-09-18

[]結論としては「みんな東方以外の同人ゲーもっとやろうぜ!」という話

とりあえず前回の前振りはこれを転載したかっただけだったりします。

あと、タイトルで偉そうな事書いてますが、俺もまだ有名サークルの半分くらいも網羅してない程度しか同人ゲームプレイしていませんホントすみません。



この文章は元々は「同人ゲーにはまったきっかけは何でしたか?」という質問の回答になるんですが、今では積んでる同人ゲー消化するだけであと10年は戦えそうなくらい末期症状な俺ですけども、昔は同人ゲーは東方しかやらない普通の人でした。

STGとかアホみたいにやってる時点で普通の人じゃないんじゃないですか?」などという質問・反論は一切認めんッ!。


まあそれはともかく、同人ゲーの世界に本格的にハマった最初のきっかけは、永久る〜ぷ『TWilight INSanity』というゲームでした。

この頃ちょうど東方本家のリリース間隔が開いていたのでやるゲームがなかった&ゲームの方の文花帖があまりにも難しすぎてトラウマになって東方と名前の付くゲームがプレイできる精神状態じゃなかったのが、何故かいい方向に働いた感じですね。

「トラウマになるまでゲームやるとかバカじゃないですか?」などという質問・反論は一切(以下略)。

最初は「東方ライクなSTG+ADV的な選択肢ゲー」という事でやってる人の評判も良いし無難に楽しめるだろう、という軽い気持ちで買ったんですが、正直プレイして驚いた。


「ボムを1個でも持っていればミスしても死なない……ただしその時点で持ってたボムは1個だろうが9個だろうがボッシュート」という一見親切に見えるが実は意外と極悪な仕様(適時ボムを使って点稼ぎをしないとバッドエンド行きなゲームなので9個ボッシュートは即死フラグ。正確には『点』とは違うのだが大体同じ様なモンだしゲーム内用語なので説明は略)。

5面ボスの間違うと即バッドエンドルート行き選択肢が使用キャラごとに正解が違うという地味にヒドい仕様。


STG+ADV的な選択肢の両方の結果ルートが分岐するゲーム」という表面的な事以上にフリーダムな内容に「同人ゲーの世界って何気に凄いんじゃね?」と思わされた最初のきっかけでした。



ここら辺から「ちょっと気になった同人ゲームはとりあえず買ってみる」という状態に移行し始めます。



でもって現在の末期状態になったきっかけは、ふろーずんおーぶ『ディアドラエンプティ』というゲームです。

このゲームは最初「金全然増えないから装備全然買えない→敵逃す→金全然増えないから装備(以下無限ループ)」とか「瞬間無敵体当たりアタックがメインだから事故多発するんだけどどうせいっちゅうんだこれ!」などと思って、ちょっとプレイしてから1年くらい放置してたんですが、ある時に瞬間無敵体当たりアタックを全く使わないで、長押しボム&経験値ボム使った金&1UPコイン錬金術(プレイしてる人は知ってるだろうしプレイしてない人には無駄知識なので説明略)使って自機を全力で強化して、わらわら湧いてくるザコを超火力で粉砕してちょっとミスしても1UPコイン集めてチャラにしてガンガン攻めていくゲームなんだ!、と気づいてから見えてる世界ががらっと変わりました。


画面を埋め尽くす敵と自機弾と敵弾とアイテム。

面が終わっても1分くらい続くアイテム自動回収画面。

何より普通のゲームが「いかに処理落ちさせないでプレイするか」を前提に作ってるのに「どんなハイスペックなパソコンでも10FPSくらいまで下がるのでそれを利用してこの地獄を打開して下さいね(はぁと)」とでも言いたそうな地獄の攻撃。


f:id:fre:20110918010619j:image

黄色は経験値コイン、水色は金コイン、群青色は1UPコイン、紫色は敵弾、あと画面下のレーダーに赤く写ってるのが現在の敵状況で白いのが画面外の敵弾です。

ちなみに画像はEX最終面なのでドン引きしなくても大丈夫だよ!

あと一見難しく見えるけど、東方をHARDで殆どクリア出来ない俺でもクリア出来るレベルだよ一応。



「いや同人ゲー界マジ凄ぇ。どこに凄い物が転がってるか分からないから面白い可能性があるゲームはとりあえず確保しとこう」と思わせられたゲームでした。



ちなみに前者はDL販売しており、後者は有志の方がアマゾンで個人店作って売ってるそうです。

良い時代になったものですね。



最近だと、昔ちょこっと感想的な物を書いたホワイトシルエット『Erst Kerf』がその後凄い印象的な事になってましたね。

このゲーム、普通にやる分にも当然面白いんですが、難易度調整が凄い事になってる。

普通のゲームと同じ様に、後日談的なEXステージがあるんですが、これにもEASY・NORMAL・HARDという区分がありまして、これが本編HARDを鼻歌交じりでクリア出来るレベルになっていてもEXのEASY道中がいきなり辛い!

そしてEXのボスが本編とEX道中を足したよりも辛い!

さらにEXをクリアすると真の最終面であるEX2が出現するんですが、これのEASY道中が本編とEX1全部のHARDを足したよりも(以下略)

極めつけにEX2のボスが本編とEX1とEX2の道中を全部足し(以下略)


EX2を初めてやった時は「何じゃこりゃ!」と思いましたが、上級者のリプレイ見て研究したり挫折したり上級者のプレイ見て(中略)挫折(中略)の末にクリアした時には本当に感動しました。

この難易度の取り方は利益とか考えない同人ゲームじゃないと出来ない物だと思うので、興味がある方は是非プレイして欲しい……と言いたい所ですが、昔感想を書いた時点でも割と入手困難だったのが、今ではもう同人ゲームを中古で売ってる所でたまたま売ってる所を見つけるしかないくらい入手困難が残念な所です。



まあそういう事があるからとりあえず買っておいて何年もプレイしないとかアホな事やってる訳ですけど(笑)。

2011-09-17

『ザ・インタビューズ』に登録とかしてた話

どうも、気がついたら半年くらい放置してました。

アレですね、「漫画家は締め切りがないとついつい何も描かないまま過ごしてしまう」とかそういう感じです。


 それはともかく、最近珍しく時流に乗って『ザ・インタビューズ』に登録しまして、最初はどうせ誰もインタビューとかしてこないだろうから、知り合いに嫌がらせの質問をブン投げるだけのアカウントのつもりで、全部の質問に『食キング』の北方さんばりに「質問・反論は一切認めんッ!」とか書いてたんですが、ありがたい事にいくつか質問を頂きまして。


 それはいいんですが、どうも普通の人が長くて10行くらいで答えてる所をアホみたいに40行とか50行とかうっかり書いてしまってちょっともったいねーなー、と思ったので、明日以降、気が向いたら「これは自分としては結構良く出来たつもり」と思ったのをこっちに転載していこうかと思います。


 一言で言えば手抜きです。

 あと使えるもんは使おうぜという貧乏性。



 そういう訳で今日は告知だけ。

2011-05-18

[]凄い麻雀漫画『メジャー』の話

本日は作:南波捲 画:伊賀和洋の麻雀漫画『メジャー』の話です。


正直この漫画については四方田さんの紹介がレベルが高すぎて、俺などのレベルでは書く事は特になかったりするんですが、まあそれでも俺なりにまとめてみようという事で。


この漫画は

「でっかい夢を持っている天才主人公が、画家になろうとするも自分の才能の無さに気づいて挫折し、田舎で細々と美術教師をやってるおっさんと出会い、二人三脚で夢を叶えようとする。

 やがて彼らはライバルとその師匠格のおっさん、その他の人達と出会い、やがてその熱意と実力のぶつかり合いに魅せられた多くの人間が集まり、ついに天才とおっさんその他の夢は叶う」

という、実に王道ネタな話です。


……が、問題はその天才の夢の内容。

それは……

「麻雀で人生を生きていく」

「麻雀を本当にメジャーな競技にする」

というもの。


しかも、作中の描写からして、「本当にメジャーな競技」のレベルは、将棋・囲碁等を飛び越えて、ゴルフ・サッカー・野球といったスポーツと同じくらいらしい。


無茶です。

無茶すぎます。

いくらフィクションと言っても限度を超えまくった難易度の高さ。

シマコーが愛人力を全開にして難しい案件を解決していったり、サラリーマン金太郎が会社の危機を救うなんていうのとは次元が違う話です(喩え悪すぎ)。



だがしかし、恐ろしい事にこの作品はそんな荒唐無稽な話を「もしかしたらあるかもしれない話」というレベルでまとめ上げています。


その原因の一つはまず、天才の裏方に回った美術教師、高浜の地味な活動。

既存の麻雀団体のここが駄目だ!というのを、「ここは派閥争いに汲々としているから駄目」「ここはトップに組織運営力がないから駄目」「ここは麻雀プロの団体と言うよりも宗教団体」など、(俺は半分くらいしか分かりませんでしたが)実在の団体をモデルに指摘し、さらにその問題を解決した案「ツアー制度」を考えだし「主人公が道場破り的に既存団体に殴り込みをかけて名前を売り、仲間を集め、俺がスポンサーを見つけてきてお前が活躍する舞台を作れば必ず麻雀はメジャーな競技になる!」と説く。

ここら辺の地味さとリアルさと「最終的には金がねえと何もできねえから!」という身も蓋も無さが、話にリアリティと説得力を与えております。

(最終的にはあらゆる筋からスポンサーになる事を断られ、最後にスポンサーになってくれそうだった出版社が実はそんな気が全く無かった事にマジギレしている所に偶然出会ったベンチャー企業?の社長がスポンサーになってくれるというご都合主義的な解決を見ますが、それはまあハードルの異常な高さ故にある程度は仕方ないという事で……。)




そしてこの荒唐無稽な話にリアリティを与えるのは、何より物語を動かす主人公若園とライバル花巻の、麻雀を知らない者でも何となく「確かにこれは凄いわ」と思えてしまう天才描写です。


ライバルの花巻は「麻雀を極めるには麻雀以外の全てを生活から切り捨てなければならない」と言い切り、実際に最低限の生活費を稼ぐ以外(具体的には週2日働いている以外)は全て麻雀に打ち込み、さらに「主人公に勝つためにはこれでも足りない」と師匠格の小田原から生活費の援助を受けて生活の全てを麻雀に注ぎ込みます。


彼が「全てを自らの力でねじ伏せる麻雀」を極めるために、豹の檻の前で「俺は強い……俺は豹だ!豹になるのだ!」とブツブツ呟いている場面はまさに圧巻!。


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その結果、彼は戦う時に豹のオーラを纏うまでの高みに達します。


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いやこうして切り取ってみるとギャグにしか見えないんですが、流れで読むと全くギャグに見えないんですよこれが。



対する主人公はどうかというと、これまた凄い。

彼は異常な記憶力を持ち、中学の時から自らの打った麻雀の牌譜を可能な限り再現し、それを日々研究し続けている。


さらにそれを「プロを目指すなら当たり前の事」と言いきる。

そして最終的には「自然と、麻雀そのものと一体化してその場の全てを支配する麻雀」を完成させた主人公はとうとう宇宙と合一するほどの高みに到達します。


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これまたどう見てもギャグなのに流れで見ればギャグとは思えない。



すみませんちょっと嘘付きました。

流石に宇宙と合一するのはやりすぎだと思いました。

あと、端っこに首出してるライバル君がシュールすぎて面白さがさらに倍でした。



いやまあそれはともかく、「麻雀を有名スポーツと同じくらいメジャーな競技にする」という無茶な話を強引に書ききった話として、そして「一人の天才が一人の夢敗れた男と出会って、二人三脚で夢を叶えていく話」として凄い面白いんですよこれ。


個人的には、天才君は単に「麻雀だけやって暮らしていきたい」というある意味純粋な、ある意味のんきな事しか考えてないのに対して、一度夢破れた師匠の方は「世の中を改革する!そのためにはこの天才を売り出して既存のシステムを根こそぎひっくり返すんだ!」とドス黒い執念が微妙に混じった事を考えてるのが変にリアルで好きですはい。




かように素晴らしい麻雀漫画『メジャー』。

幸いにも未完だった所を2年ほど前に小池書院がコンビニコミック版として完結させてくれたそうで、是非読んで頂きたいものです。


あと、そこまでしたくない人も四方田さんの『メジャー』紹介文「白の心だ!」は本当に名文なので、是非読んで頂きたい。

正直、ここ2年くらいに読んだ何かの作品について書かれた文章としては間違いなく最高の物ですので。

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