体のイメージを育てる

**がんこな肩こり 筋肉の疲労をとり、血行をよくしよう** 信原克哉



発達障害の人のなかには、からだのイメージがかなり希薄な人がいて、自分の足がコタツに入ってしまうと足がなくなったような感じがするとか、背中の感じがない(見えないから)とか、そういう話が載っている本を読んだことがあるし、それに似た感覚の人の話を聞いたこともあります。


スポーツが得意な人だと、コーチにひとこと「ここをこう曲げて」といわれただけでアドバイスどおりの動きができたりするのかもしれないです。上級者だと、一つ一つの筋肉の動きをイメージしているという話も聞きます。


普通の人の感覚はその中間にあって、実はかなり個人差があるのかもしれません。




題名のとおり、肩こりの本です。ホーム・メディカ・ビジュアルブックというシリーズの中の一冊で、肩こりの原因や対処法について、イラストをたくさん使いながらわかりやすく解説した本なのですが、


このブログで取り上げたのには、わけがあります。


肩こりを起こす筋肉について、図解しながらひとつひとつ説明してあるのです。


僧帽筋、大・小菱形筋、肩甲挙筋、前鋸筋、三角筋、棘上筋、棘下筋、全部で7つ。全部、首から肩、腕の付け根のあたりまでにある筋肉です。ひとつの筋肉について1ページを使って、その筋肉が骨のどこからどこにかけてついているのか、どのような体の動きのときに使う筋肉なのか、ということが、簡潔に紹介されています。


体のなかに、どんな骨があるのか、どんな内臓があるのかについては、だいたいのイメージがある人が多いと思うのですが、どんな筋肉があるのかについては、どうでしょう。少なくとも、私は、ほとんど、知りませんでした。


図を見ながら、じぶんの体の同じ位置に、図のような形の筋肉がついているというイメージを膨らましてみると、私の場合は、体が変化していくような妙な感覚がありました。


意識されることで、体のその部分(ここではある筋肉)がはっきりと、自分自身とつながってくるような感覚です。


筋肉の形やついている方向をイメージしながら腕をあげたり、首を回したりすると、漫然とストレッチしているのとは違い、しっかりと筋肉が伸びていく感じを持つことができました。体を動かしながら、筋肉の動きを意識することで、イメージがより強くなり、筋肉と自分の意識のつながりがしっかりとしてくるという感じがあります。


誰でも同じように感じるかどうかは、やってみないとわからないと思いますが、肩こりのひどい方はちょっと試して見られるといいと思います。


自分の体が自分のものとして自在に動く感じは、赤ちゃんのときから完成しているではなく、地面を動いたり物にぶつかったり何かを運んだり操作したりということの繰り返しの中で、育ててきたものだと考えられます。

誰にとっても、今のレベル以上に育てることができる可能性を残しているといえるのではないでしょうか。


この本では、肩こりのとき、うっ血した筋肉が煮こごりのようにプルンとした状態になっているというような説明もあります。それが悪化してしこりをつくることがあり、手術する場合もあるということもあるらしいです。

うっ血がとれるときは、さらさらになるのか、そこまでは書いていないけれど、これもイメージすることで体そのものへの理解が深まるような気がします。


肩こりをまじめに診てくれる病院は少ないので、病院リストも載っています。


もちろん、簡単な体操やツボの説明もついています。




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