フロムさんの大きなお世話~コミュニティFM編

コミュニティFMについてラジオプロデューサー、フロムさんが色々語っています。

面白い番組

面白い番組の作り方をコミュニティFMの方はどれだけ理解されているだろうか。
ああやって、こうやって、こうすれば、ほら、こんなに面白い番組ができました〜。
残念ながら、そんな料理のレシピみたいなものは存在しない。
料理の素材って、ある程度均質なものだし、調味料も又同じ。
だから、レシピの通りに制作すれば、だいたい同じようなものができあがると考えられる。
だが、番組を作るにあたっての素材は、人間そのものだから簡単ではない。
タレントが均質化してくれれば制作する側は楽になるのだが、均質化したとしても決して良いようにはならない。
悪い方向へ、質が流れるというのだろうか。
それでも、たまに良質な素材と思われるタレントさんが出てくる。
こういう人は、しばらく下積み的な仕事をすれば、ほぼ間違いなく業界で人気者になる。
素材がいいのだから、業界の料理人(放送局側)からすればウェルカムである。
素材の持ち味を的確に引き出せば、いくらでも面白い番組ができる。
今、リスナーが面白いと思われる番組は、大体そういうプロセスを経て生まれていると考えていいかもしれない。
素材が悪ければ、音楽とか情報とかの調味料で、何とか面白く見える番組にできないこともないが、多分そんなには続かないだろう。
悪い素材が、良質な素材に変化する割合は極めて低い。
メジャーな制作人は、そんな素材を相手にする時間はないと言うだろう。
結局、面白い放送を作る重要な要素は、良質な素材と腕のいい料理人、それに繁盛している店(客の多い放送局)なのだ。
さて、コミュニティFMである。
どうやったら、面白い番組を作れるか。
答、どうやっても無理。
そんなにいい素材が集まるわけもないし、料理人も疑問だし、リスナーもそれほどいそうにもないし・・・。


ま、そう言ってしまったらおしまいなので、個人的なプランを少し。
素材が良質でなくとも、どこか少しはましな部分があるはず。
その部分を立つようにして、後は音楽で番組を構成する。
とにかく、音楽をつぶすような言動は一切させない。
音楽を尊敬するというスタンスを堅持すること。
まちがっても、自分の方が音楽より偉いみたいな言動を控えさせること。
スター(=音楽)は誰かということを忘れてはいけない。
コミュニティFMの喋り手は、すべて裏方と心得よ。
これだけで、番組の聞こえ方はだいぶ違ってくると思いますよ。