平安京跡 から 最古級のひらがな 土器 出土

●今日の、朝日新聞1面に「最古級のひらがな出土 平安京跡」と報じている。
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 平安京の高級貴族の邸宅跡で、最古級のひらがなが書かれた土器(9世紀後半)が多数出土した。京都市埋蔵文化財研究所が28日発表した。解読にかかわった研究者らは、10世紀に確立したとされるひらがなが、半世紀ほど前にすでに文章を書くのに使われていたとみている。
 土器が出土したのは、平安時代前期の右大臣(政権ナンバー3)、藤原良相(ふじわらのよしみ、813〜867)の邸宅跡(京都市中京区)。庭の池から墨で文字が書かれた土器約90点が見つかり、うち約20点にひらがなや、漢字が崩れてひらがなになる途中の「草仮名(そうがな)」が多数書かれていた。大半は良相が没した867年前後のものとみられる。
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●平安朝の土器に書かれた「かな」に関しては、藤岡忠美先生が指摘されている。『王朝文学の基層』(2011年12月20日、和泉書院発行)所収、「王朝かな書き資料の読解。斎宮跡出土かな書き土器と難波津の歌、平安宮跡出土墨書土器和歌を詠む・・・」私は、藤岡先生の論文を拝読して、感激した。それが、今度、さらに大量の、かなの書かれた土器が、平安時代前期の右大臣藤原良相の邸宅跡(京都市中京区)で 発見されたのである。これで、「かな」の研究が進むだろう。
●ところで、発見された土器の「ひらがなの書かれた墨書の読み方」が写真と共に掲載されている。欠落した部分を補って読み方が示されている。

◎「ひとにくしとおもはれ」と読み、「お」は推定。「も」は欠損部の推定。 としている。私は写真を見ると 「お」は「を」に見えるように思う。いかがであろうか。

朝日新聞 11月29日