IN バレンシア


週末、エレナの家族が住むバレンシアに移動。
海が近いので空気がさわやか。彼らは街から30キロほど離れた山側に住んでいる。小さなプールがある素敵な住まいでリゾートにいるようだ。



エレナとエドマダガスカルか ら来た女の子をお世話していて、とても素敵な家族だ。
マダガスカルへ植物の 調査に行って知り会ったのだそうで、ララオは靴を履いたことが ない貧しい家庭の子で学校へ行ったことも、親にハグされたこともないそうだ。ララオの里親になり、地元の学校(フランス語)へ通わせていたんだけど、8ヶ月前にスペインに招待し、難しいヴィザの手続きを経てやってきたのだそうだ。


マダガスカルの採掘場では子供たちが働かされていて、雨が降ると蟻地獄のような底で生き埋めになってしまうそうだ。子供たちは生き延びるために石を食べると言うので、「えっ、なんで?」と聞き返すと、そこはサファイアの採掘場で、食べた原石を排泄して売るんだそう。‥‥‥一瞬、言葉に詰まった。


また、自宅近くの農場で働いている人たちが自分と同じ膚をした人ばかりなのに驚いたそうで、人種差別を知らなかったのだ。昨日もフットボールのコーチが汚い言葉でララオを罵しり、悲しくなったと言う。
「気にしないのよ、ララオは素敵なんだから。嫌な大人はどこにでもいるからね、強くなって!」と思わず抱きしめた。


この年頃の女の子は自分の子供でも難しいのに、彼らはよく頑張っていると思う。
フェルナンドの言うことにゃ、「どうして、そんな女の子の世話をしてるんだ?ベイビーの方が、ずっと簡単だよ」と笑われたんだとか。陽気なフェルナンドらしい言葉に私も笑ってしまった。


ーーー思うに、出会いなんだよね。優しい二人はマダカスカルでララオと出会ってしまったんだよね。