琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

最近泣いたもの

【映画】「シュレック2
【本】「天国の本屋
【ゲーム】「逆転裁判3」
【ネット】http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=6133(注:音が出ます)

 最近、どうも「ベタなお涙頂戴」に弱くなってきているという実感があるのです。
 「水戸黄門」を毎週みている親をさんざんバカにしていたのにねえ。
 今の僕は「感動モード」に入っているみたいで、なんでもすぐ「泣きスイッチ」が入ってしまいがち。


 「オトコは最後までやり遂げてから泣くもんだぜ」

「仕事と私と、どっちが大事なの?」

 この年になってから思うのだけど、今から考えたら、僕はなんてバカな生き方をしてきたのだろう。30年も生きていれば、タイトルのような選択をする必要性があったり、「部活の和を乱さないために好きだったけど受け入れられなかった関係」や「勉強する時間のために犠牲にしてしまった趣味」なんてもののひとつやふたつはあるはずだ。
 でもね、本当は「仕事も恋人も、それなりに折り合いをつけてうまくやっていく方法」というのは、大部分のケースで必ずあるのだ。にもかかわらず、多くの人生の選択の場面で、僕たちは「どちらかを選ばなくてはならない悲劇の主人公である自分」に酔いしれてしまっているのだ。
 だいたいさ、サイトの更新だって1日30分もあればできることだし(もっとも、「マメにメールを返したり掲示板にレスしたりする人はそれどころではないだろうけど)、「勉強の息抜き」に、これ以上の趣味はないような気もするのだが。

 ほんと「絶対に両立できない選択」なんていうのは、少ないから。
勝手に選択の幅を狭めて「どちらかを選ばなくては」なんて考えているのは、自分だけだったりするものなのだ。

「逆転裁判3」

 久々に、時間を忘れてゲームに没頭しました。なんだかいい気分。
 つい先の展開が知りたくなって止められないし、登場人物に感情移入してしまう。
操作性といい、ストーリーといい「痒いところに手が届く」という感じのゲームなのですよこれは。
 「4」はDSだという噂だけど…

「受容」ということ

http://d.hatena.ne.jp/nonsugar38/20040811


 痴呆の研修を受けてきたという師長さんが、「痴呆で徘徊される患者さんに対して、スタッフは『なんでそんなわけわかんないことするんだろう』って思いがちだけど、その患者さんにとっては、それなりの『理由』があってやっていることなんだから、それを『受容』しようとしなければダメだ」という話を聞いてきたそうだ。
 その理論は、ものすごく正しい。確かに、本人としては不安や焦燥にかられて「異常行動」をやっているわけだ。
 とはいえ、「その患者さんに張り付いて、その行動を理解していく」というのは、現場的には「不可能」なのだ。今の医療制度では、入所者9人に対してスタッフ2人というのが採算ラインらしくって、その人員では、「理解」するより「問題行動に対応」するほうが先決にならざるをえない。
 さりとて、赤字なのに理想を実現しようなんて施設があるわけもないし(当然)。

芥川賞選評あれこれ

石原慎太郎】私は全く評価しなかった『介護入門』がぎりぎりの入賞となったが、この作品には、神ではない人間が行う「介護」という現代的主題の根底に潜んで在るはずの、善意にまぶされた憎悪とか疎ましさといった本質の主題が一向に感じられない。

(中略)

今回の選考は、猛暑の故の夏枯れとしかいいようなかった。


山田詠美
「介護入門」⇒(ひとしきり褒めたあとに)でも、朋輩にニガーなんてルビ振るのはお止めなさい。田舎臭いから。
好き好き大好き超愛してる」⇒この愛すべきメタモルフォセスを推せる機会に恵まれて嬉しかった。と、同時にほとんどの選考委員がこの作品に強い嫌悪を抱いているので驚いた……って、驚いてる場合じゃないんだが。あっさり却下されちまったよ。


 いやあ、選評って、本当に面白いですねえ…
というか、選考委員って、かなり大人気ない人々だなあ、とか思いました。
そこまで罵倒しなくてもいいだろ!って。
「夏枯れ」よばわりですよ、都知事!

でも、僕は毎回この「選評」が、ある意味では受賞作以上に楽しみなのです。
ああ下世話。

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