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2011-12-19 「ソーシャルゲーム」なんて、もう怖くない。

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参考リンク:ゲームの奥を浅くしろ。ゲーム業界の次の一手を考える。 - わかりやすさを、コーディネート


何かと風当たりの強いソーシャルゲームなのですが、僕はああいうゲーム(と、その運営会社)が、どのくらい今の勢いを持続できるのか、非常に疑問なのです。

「これが新しいかたちなのだ」

「遊びやすくて軽いものに一度ハマってしまったら、もう元の重厚なゲームには戻れない」


実は、何年か前、僕はこれと同じような「世代交代」を目の当たりにした……ような気がしていました。

「ケータイ小説」が大ブームになったときのことです。

あの頃も、「読書家」たちは、「あんなの小説じゃねえ!」と罵倒しながらも、あまりに『恋空』とかが売れまくっていたので、ちょっと不安になっていたんですよね。

ところが、「ケータイ小説」は、あっという間に下火になり、いまでは、書店でその手の小説を探すのも難しくなりました。

いわゆる「普通の小説」が、「ケータイ小説的」になった面はあるのだとしても、終わってみれば、「単なる一過性のブーム」でしかありませんでした。


参考リンクにもあるように、ソーシャルゲームというのは、携帯電話で遊びやすいように、ワンクリックで操作できる、シンプルなゲームがほとんどです。

しかしながら、「ワンクリックで遊べる、シンプルで面白いゲーム」に、そんなに多くのバリエーションはありません。

GREEやモバゲーは、昔の名作ゲームを「ソーシャル化」して無料で遊べるようにしてもいます。

でも、いま人気のソーシャルゲームは、みんなシステムが似通っています。


無料でもそこそこ遊べるけれども、ゲームの進行をスムーズにしたり、レアアイテムを手に入れるためには、お金を払うと圧倒的に有利になれる。

いまのところ、オンラインゲーム(ソーシャルゲームもそのひとつの形ですから)の課金形態というのは、「月額○○円」というものか、「基本無料でアイテム課金」のいずれかがほとんどです。

逆にいえば、「そういう課金ができるようなシステムのゲーム」じゃないと、ソーシャルゲームとしてはうまくいかない、ということです。

ソーシャルゲームの場合には「基本無料でアイテム課金」が現在の主流。

それが、「ソーシャルゲーム」というジャンルの枠を、とても狭いものにしてしまっています。

「無料でもそこそこ遊べる」し、「お金を遣うとすごく有利になった気がする」というゲームバランスは、ものすごくコントロールが難しいでしょうし。

いまはまだみんな、「ソーシャルゲームそのものに慣れていない」から、お金を払っても先に進んだり、他の人よりも強くなりたいと思うだろうけど、そのうち、「どのゲームも似たようなもの」であることに気づいていくはず。

そして、「このゲーム内で、どんなに勝っても、現実は変わらない」ことにも。


なんのかんの言っても、パチンコ業界が生き延びていけるのは、「換金できるから」なんですよね。厳密には法的な問題があるというのはさておき。


ソーシャルゲームとパチンコを比較してみると、僕もソーシャルゲームのほうが、依存の対象としては、はるかにマシなんじゃないかと思うのです。

ソーシャルゲームがパチンコに比べて問題になるのは、24時間いつでもできるというのと、子供もアクセスできるということ。

ただし、ああいうシンプルなゲームを24時間やるのはけっこうつらいし、中毒性のある遊びは、ソーシャルゲームだけではありません。


大人であれば、「趣味」や「娯楽」にある程度出費するのは、他人から責められることではありません。

正直、めんどうな上司との付き合い酒のために1カ月に1万円出費するのであえば、それを断って、ソーシャルゲームに使ったほうがマシなんじゃなかろうか。


ソーシャルゲームなんて、バカがやることだ」

「あんなの出会い系の温床」

「くだらないゲームで儲けやがって、許せん」


ネットでは、そういう主張がけっこう目立ちます。

でもね、じゃあ、もし誰かがソーシャルゲームをやめたとして、その人は英会話教室に通ったり、ジョイスの『ユリシーズ』を読みはじめたり、ジョギングをしたりするのか?って話です。

しないですよ、もちろん。

というかむしろ、そういう「正しくて有益なこと」をやるのが面倒だから、「暇だなあ」なんて言いながら、ソーシャルゲームをやっているのです。

出会い系として利用する人は、GREEやモバゲーがなくなったら、他の手段を使うだけです。

あえて言うなら、「インターネットそのものが、出会い系の温床」なのです。

(だからといって、もう野放しにしてしまえ、というわけにもいきませんけど)


そういえば、僕が子供の頃、テレビゲームも「あんなの目と頭が悪くなって、凶暴になるだけ」だとバッシングされていました。

ところが、いまの時代、ゲームデザイナーは「日本を代表するクリエイター」だし、ゲームにハマっていた子供たちが大人になり、「ゲームに影響された文化」をつくりあげています。

もう40歳になってしまった僕としては、いまさら「ケータイ小説文化」とか「ソーシャルゲーム文化」に飛びこんでいく気にはなれませんが、もし、ソーシャルゲームが一過性のものではなく、長期にわたって多くの人に愛されるのならば、そこにはまた「文化」が生まれてくるはずです。


でもね、率直なところ、ソーシャルゲームは、すでに、ゲームとしては進化の袋小路に入ってきていると思うんですよ。

GREEとモバゲーが、お互いに「似たようなゲームをつくりやがって!」と争っているのは、「儲かるソーシャルゲーム」の鉱脈にはすでに底がみえていて、今後、新しい大きな鉱脈を見つけられる余地が少ないことを、彼ら自身も理解しているから、なのかもしれません。

もちろん、ソーシャルゲームがすぐに消えてしまうことはないだろうけど、このまま右肩上がりの成長を続けていくことも、まずありえません。

というか、いまのように、似たようなシステムのゲームが濫発されている時点で、もう、「終わり」は見えてきているのです。


ソーシャルゲームが、ゲーム界を支配するなんてことには、おそらくならないだろうと思います。

ケータイ小説が、書店をあっという間に席巻し、あっという間に消えていったように、ソーシャルゲームも、「おさまるべきところにおさまる」ことになるでしょう。


個人的には「こんなことがソーシャルゲームでできるのか!」と驚かされるようなものを、見てみたくもあるのですけどね。

aa 2011/12/19 12:53 ソーシャルゲームやってからこの記事かいてるんだよね?

bb 2011/12/19 13:13 ソーシャルゲームやったこと無いけど、まともな意見ですよね。

royroy 2011/12/19 21:55 紹介いただいてありがとうございます。
自分の文章が拙いせいで、結構誤解を生んだエントリなんですが、
しっかり読み取っていただいたのが嬉しくてコメントさせていただきます。

fujiponさんと同じく、「健全」という言葉を皮肉として使ったつもりなんですが
言い方が大分悪かったようで・・・反省しています。
Zyngaも公募価格を下回っていますし、既にソーシャルゲームが袋小路なのは間違いないでしょうね。
そう考えると前社長の南場さんの退陣は見事なタイミングと言うほかありませんが。

規模も大きくなった両社ですし、その利益で新しいグランドデザインを作って見ぃや、
と思うんですがどちらもそんな雰囲気はなさそうですね。
もったいないと思います。