芥川龍之介の描く河童の絵が何点か残されている。墨絵で屏風に描かれたものもあるようだ。実物を見たことはないけれど、筆さばきは達者に見える。 一般にイメージされている河童とは少し違った印象で、痩せぎすで「童」感もあまりないそれは、僕には餓鬼を、…
「どうか Kappa と発音してください」 「かわわらわ」「かわわっぱ」もしくは「河太郎」などなど、Wikipediaによると、芥川龍之介の小説によってKappaという呼び方が広まったとのことで、それまでは各地でさまざまに呼ばれていたらしい。 芥川の小説「河童」…
読んでいない本が何冊も積まれているにもかかわらず、この夏は谷崎潤一郎の「卍」と「春琴抄」を再読していた。特になにか事情があったわけでもなく、何となしに頁をくっているうちにまた読んでいた程度のことだ。とはいえ「卍」は印象を新たにしたし(正直…
数年前から年初に書き初めをするようにしている。 僕はとにかく字が下手なので、厄年の時分に、四十の手習いではないけれど、習字を習いたいとさえ考えたこともあった。あったけれど、なにしろ出無精なので、けっきょく未だに習いには行ってはいない。 とい…
本やら楽器やらなんやかやと、いつの頃からか、自室はすっかり魔窟となっている。 そうした中でもかなりのスペースを占めているのが、ストック&未完成の模型たちだ。 自らへの戒めとして、とりあえず制作途中&未完成のAFV(つまりそれ以外もあるのだが)を列…
昨年12月28日から先月1月5日までの9日間、入院をしていた。 僕にとって最長の入院となる。病名は腸穿孔。 大腸に穴が開いて腹膜炎を併発して運が悪ければ敗血症になって云々と、なかなか危うい経験をしてしまった。 細かい経緯はそのうちまとめたいなあと思…
「excavation」とは「発掘」の意。 制作の工程で、埋まっていたものを(自分で埋めているのだけど)掘り起こす作業からこの呼び名を思いついた。 以前から「どうやって作っているのか?」と訊かれることがあったので、あらためて「excavationのつくりかた」…
アメリカの中間選挙が行われ、その結果が出た。 上院は共和党が過半数で、下院は民主党が過半数になったそうだ。 この結果がドナルド・トランプにとって良いことなのかどうか、ひいてはアメリカ合衆国にとって良いことなのかどうかは全く解らない。 ただ、過…
「卍」は好きな小説だ。 内容はけして健全ではなく、とは言え当時は攻めていたであろう内容も、今の目からみればそれほどでもない点もあろうけれど、読み物としての面白さは今でも全然損なわれていないと思う。 なにより小説の舞台がうちの近所というのが、…
そもそも展覧会の期日等をろくに書いていなかったかもしれないけれど、京都の嶋臺ギャラリーにて10月4日より開催されていた「創作展 感じるパッケーデザイン展」、10月11日の最終日を無事迎えることができました。 ご来場くださった方、行くことはできなかっ…
「シュッとしたもの」というのは、関西でデザインの仕事をしていると、よく出てくる言葉じゃないかなと思う。 もちろん、そうでないもの、例えば、親しみやすいものとか、楽しいものとか、フワっとしたものとか、他にもいろいろあるだろう。けれども、それら…
天面のみをずっと作っていたが、ようやくこのあたりから箱として作りとか寸法とかを決めていく。真ん中のものがここでは一番古く、まだ通常の蓋と身箱の前提で考えている。この真ん中のものはティッシュの箱に見えて仕方がない。天地左右の比率やスリット群…
JPDA(日本パッケージデザイン協会)の企画展。 僕としては、「言葉はなくても伝わる」という言葉にこだわっていてはどうもならないので、とりあえず何か作ってみることにした。 コンセプトワークというのは、言ってみれば「概念の言語化」だ。言葉によって…
日本パッケージデザイン協会では、定期的に会員デザイナーによる作品展を開催している。 前回は「日本を包む」と題して、日本語/日本の言葉を8つえらび、それらを”包む”パッケージを提案する、という趣向だった。 今回のタイトルは「感じるパッケージデザイ…
常に「いき」な大人でいようと思いはしても、なかなか敷居は高いものだ。 せめて不粋ではいたくない/野暮な人にはなりたくない、くらいは意識して過ごしていきたいとは思う。それとてかなり難しいことではあるけれど。 さて、この「いき=粋」だの「不粋」…
先日、"はてなダイアリー"からのインポートができないと書いた後に、 "はてなブログ開発ブログ"に文句のコメントを入れたところ、 突然インポートができるようになって、あっさり完了してしまった。 たまたまタイミングがよかっただけのことなんだろうけど、…
yahooニュースで知ったのだが、こちらのお知らせにあるように、 当ブログもずっとお世話になっていた"はてなダイアリー"がサービス終了するそうだ。 とは言えここ数年は1年に1つか2つ更新する程度で、放置と言ってよい状態だったし、 "はてなダイヤリー"と"…
芥川本の復刻版をまとめ買いしたら、おまけのつもりか文庫本が一緒に入っていた。 収録されているのは、 「点鬼簿」「玄鶴山房」「蜃気楼」「河童」「歯車」「或る阿呆の一生」 と、芥川晩年の作といえば必ずとりあげられるものばかり。 ベタと言えばベタな…
9月に東京・渋谷渋谷ヒカリエで行われた日本パッケージデザイン協会の展覧会「日本を包む」の大阪展も間もなくというか今月の26日から、梅田のブリーゼブリーゼ1Fで開催。 今回は「箱」にこだわって制作してみたのだけれど、自分が考えるようなコンストラク…
良い一年でありますように。
だそうです。詳しくはこちら。 このところ思うのですけどね、 「原子力発電所」とか「原発」とか呼ぶのやめて 「核発電所」とか「核発」って呼ぶようにできませんかね? できれば略称は無いほうが望ましいですけど。 「原子の力で電気を起こす」ことと 「核…
もう明日で終わってしまうのですが、今年も長堀通りのギャラリー、キャナル長堀で開催されている「楽展」に参加させていただきました。 今回は以前にちょこちょこ紹介してました自装本を何冊かと、冒頭の「酒九態」(全部「酒」という字です)、それからブロ…
ひさびさのリメイク本です。 昨年、表紙をバラしたまま放置していたA5ハードカバーと文庫本の2冊の自装版。 とにかく白い本にしたいなあと思ってたのですが なかなか紙を決められずに不本意ながら放置したもの。 結局手元にある紙を使ったのですが、何です…
途中までアップしておきながら未完のままだったalanの2号戦車c型。 とっくの昔に完成しててしまいこんでいたのですが、最後載せてませんでした。 まあどうでもいいんですけど、 たまたまちょっと引っ張りだしてきたので、写真を撮りました。 アラン製の割に…
来る3月15日の日曜日、あびこのBEAT INで催されるアコースティックの演奏会に参加します。 18:00開場、18:30開演で、ワンドリンク1000円 Storato Taroさん、ヤンちゃん、大和川三助さん、中野ネコたろーさんと一緒の出演です。 昨年の秋頃だっけかな? 本ブ…
タミヤさんからフランス戦車のソミュアが出ると聞いたのが一月くらい前。 実はエレールのソミュアを数年前からいじってて、 今回のタミヤ製ソミュアのリリースは喜び半分落胆半分の気分だったのですが、 これはこれで何とか完成させたいものですね。 組み立…
ちょっとした手術して抜糸したと思ったら体調崩してなんだかんだで2月が終わろうとしています。 白鹿記念酒造博物館の本展も期間残り少なくなってきました。 今年は画像にあるような可愛らしいお雛様も並ぶそうで、 来週にはなんとか見に行きたいと思ってお…
今更「賀正」どころか、寒中見舞いですら遅い感もありますが、 年末年始がちょっとバタバタしていたせいもあって 2015年になって初の更新となります故、まあ一応。 昨年はあらゆる意味でゆとりの無い、カツカツの1年で、 (実際には新しい経験も愉快な出来…
今週のお題「今年の抱負」
つい先程のこと。 今まで撮りためたほとんど全てのデジカメ画像と iTuneのデータ一式を入れていた外付けハードディスクがぶっ壊れてアクセス不可になりました。 もの凄く落ち込んでおりますが、そんな日になぜか更新です。 先週くらいから、ずーっと放置して…