Memento Mori,Memento Vevere.

SAW ソウ DTSエディション [DVD]

■あらすじ
　老朽化したバスルームで対角線上に倒れていたふたりの男ゴードンとアダム。
　その間には自殺死体が。足を鎖でつながれた男たちに与えられたのは、テープレコーダー、一発の弾、タバコ2本、着信用携帯電話、2本のノコギリ。

　犯人から告げられたメッセージは「6時間以内に相手を殺すか、自分が死ぬか」。犯人はジグゾウ。警察に追われている連続殺人鬼。
　彼がこれまで犯した犯罪とは…そしてふたりの運命は…。

　ということで連休を利用して『SAW』シリーズを一気見してます。DVDレンタルもネットで出来るようになったり、『Hull』みたいな定額配信サービスが本格的に普及し始めたり、こうやってますますコンテンツ業界はおのが首を締めていくのですね！←
　いやー、便利便利。

　ともあれ、またしても友人に勧められるがまま『SAW』シリーズを見始めました。先日書いた『CUBE』から察せると思うんですが、その友人はホラースリラースプラッターマニアなんですね。とてもいい性格してます。
　『SAW』も一時期とても流行った映画なので、名前だけは知っていましたが、実際に見てみると面白い。
　犯人ジグソウの『生を尊重しているか？』という問いかけは身につまされますね。

　主人公たちはジグソウによって過去の罪を付きつけられ、生き残るために代償を支払うか否かを迫られます。代償は概ね自傷行為が多く、それこそがタイマー付きのえげつないゲームに勝つための唯一の方法でもあります。

　僕もこんなレベルのは流石にないですが、どう生きるかを考えさせられる辛い場面というのはありました。にしても、とにかく人間っていうのは順応しちゃう生き物なので、甘い状況にいるとその幸福を当たり前のものとして扱っちゃうんですよね。
　痛みや悲しみとして付きつけられたときになって、ようやくその事柄の大事さというのが分かる。文字通り痛感する。
　家族が唐突に死んで、お互いを尊重できなかった愚かさに気づいたりというのはよくある話ですね。重大な病気を患ってから生活習慣等を改めたりするのもよく聞きます。

　臨死体験をした人がその日を境に性格が変わってしまったというのは、こうやって考えてみると当たり前の話に見えてきます。
　順応という能力のために、僕らは常に足を踏み外す。
　ジグソウはそのことを最も厳しい形で、つまり『生か死か』を迫ることで、生きていることの幸福さを知らしめようとする。

　『SAW』という作品が問いかけるのは、実際にこれほどの過酷な体験をしてなお人間はまた順応してしまうのか？　というものかもしれませんね。
　ジグソウは、過酷な試練を乗り越えて生まれ変わって欲しいという希望を持っていますが、それは彼の境遇ゆえの極まった形なので……。

　人間厄介なのは、反省してもまた順応して煩雑に扱ってしまうことが多々あるということですね。それが果たして程度の問題なのか否か。
　今『５』を観終わったところなので、作品を通してその結論が出せたのかどうかまだわからないんですが、それを期待したいところです。

　超スプラッターですが、ホラーではないので、グロいのが大丈夫という人は是非。特に『１』の出来は本当に素晴らしいので、苦手な人でも挑戦していただきたいくらい。お勧めです。

他に観た映画とか

シャイニング [Blu-ray]

　キューブリック監督でおなじみのホラースリラー映画。
　キューブリック作品は個人的に苦手なので、あんまり観ないのですが、『SAW』が面白かったので似たような作品を探してたどりついたのが『シャイニング』でした。
　主人公の演技が凄まじいので、そこには恐怖を感じましたが、作品自体はそんなに。むしろ中だるみしすぎな印象で、見るのが苦痛でした。

　原作はかの有名なスティーブン・キング氏の同名小説だそうですが、あまりにも中身が変えられ、そのおかげでキングが作品に込めたテーマがわかりにくくなってしまったために、終始キューブリック監督を批判していたそうです。

　ちょっと検索してみれば分かる通り、とても高評価な作品なのですが、これはやっぱり時代的なものもあるのかなぁ……。その後のホラースリラー作品に多大な影響を与えたそうなので、そういう意味では評価されてしかるべきなんでしょうね。
　僕はあまりに相性が悪かったので、もう二度と観ませんが。

ハリー・ポッターと賢者の石 特別版 [DVD]

　これも初めて観ました。序盤長かったですが、普通に面白かったです。
　終始、幼女のハーマイオニーが可愛かったのでもうそれだけで満足←

　小説の方も読んだことがないので、どれくらい省略されてるのかわからないんですが、映画版と大差ないのかな？　ちょっと気になるのであとで調べてみようと思います。

ブレイド〈DTS EDITION〉 [DVD]

　観るのは３回目。
　ウェズリー・スナイプスがかっこよすぎ。個人的に一番好きな黒人俳優だったりします。
　設定はB級だけど、普通に面白いです。

ウルトラヴァイオレット [Blu-ray]

　ガン=カタなんて必要なかったんや！！（白目）
　『リベリオン』の大ファンな自分としては、ガン=カタ風味の戦闘シーン＆ミラ・ジョボヴィッチ主演ということで見逃せなかったわけですが……。なんじゃこりゃ＼(^o^)／　こんだけすっきりしない映画も久々すぎる……ｗ　見どころの戦闘シーンもカメラワークのせいなのか、殺陣のせいなのか超モサモサ。アクロバティックなシーンではCGがいかにも作りました的な感じで吹くレベル。
　どうしてこうなった……ｗ

　あ、でもミラ・ジョボヴィッチは相変わらずかっこよかったです。映画版バイオでその筋肉美に惚れてから大ファン←

　他にもちょこちょこ見てますが、めぼしいのはこんなところです。意外と有名所を回避してるので、まだまだ楽しめそうですね。