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福耳コラム このページをアンテナに追加 RSSフィード


希望とは、あるともいえないし、ないともいえない。 それは道のようなものである。
地上にもともと道はない。 歩く人が多くなれば、それが道なのだ。

<魯迅 「故郷」>

しかし、そのとき、はじめて人は気づくのである。
すべて奪われても、なお、自分が最後の一線で渾身の力をふるってふみとどまれば、
万人に平等に与えられている唯一の、そして本当の武器がなお残っていること。
それは言葉である。もうそれしかない。だが、自分で捨てない限り、これだけはだれも奪うことはできない。

<山本七平 「私の中の日本軍」>

神様を信じる強さを僕に 生きることをあきらめてしまわぬように
にぎやかな場所でかかりつづける音楽に 僕はずっと耳を傾けている

<小沢健二 「天使たちのシーン」>

2009-01-07-Wed

猫派への転向

わたくし子供の頃は犬派でしたが、近年は猫もいいなと思っておりましたら、西尾先生に見せて頂いたL.ブラウンの「シャム猫ココ」シリーズ(ハヤカワ文庫)の表紙絵があり、そのうちの一つが妙に気に入りました。「猫はひげを自慢する」の絵。



考えたらミステリーにはやっぱり猫で、これが犬だったらちょっと間抜けかもしれない。いや、おどろおどろしい犬ならバスカーヴィルの犬がいますが、愛玩犬とミステリーって、あまり合いませんでしょ。日本だと赤川次郎の三毛猫ホームズ・シリーズがあり、辻真先がそのパロディで怪盗ルパンという「犬探偵キャラ」を作っていましたが、人気に便乗するかたちで志が低いし、謎めいたところが犬は少ないから面白くなかった。



そういえばヴァン・ダインにも一作、犬が重要になる長編があったような気がしましたが、あれは獰猛な大型犬も怯えるほど迫力がある飼い主の人格を強調するための小道具だったような気がします。なるほど犬の忠誠心は嘉すべきでしょうが、ミステリーの小道具としては用途が限定されますね。

連想するままに。サルが探偵ならぬ犯人(犯猿?)というのはポーにありました(あまりにも有名だからネタバレしてもいいでしょう)。

創世記は蛇が犯人の(林檎盗み食いという犯罪教唆)犯罪小説とも言えましょうか。

鳥が出てくるミステリー(?)かな、ヒッチコックの「鳥」。

いま十二支をちょっと思い浮かべても、人間の近くにいて何らかの犯罪に関与しそうな動物って限られますね。イノシシやウシやトラは身近じゃないし、ウサギとネズミは犯行に耐える力量があるかどうか。

ある干支の動物が犯人じゃなかった凶器になったのは僕が知っている限りではロアルド・ダールであったよ。これはぎりぎりネタバレではありません。

あなたに似た人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 22-1))

あなたに似た人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 22-1))

やはり当分は猫派で行きます。061101

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