2013年の振り返りと2014年の抱負

1.2013年の振り返り
2013年は、月曜日から金曜日までは仕事に没頭し、土日は英語の勉強という日々が続きました。仕事では、大きな政策の一部を作る過程に中心的に携わる経験を積むことができ、本当に勉強になりました。また、専門家会合やハイレベルの会合も含め、計8回の海外出張に行って、国際会議の経験を積むことができました。
英語については、TOEFL対策を中心に勉強しましたが、9月に110点という目標の数字をとることができ、ある程度英語力の向上が実感できました。もちろん、TOEFLはあくまでテストであって、本当の英語力はまだまだだと思っています。特に、今後はリスニングとスピーキングの力を高めていきたいと思っています。


2.2014年の抱負
2014年は、仕事やテスト勉強に偏重していた2013年の時間の使い方を見直し、ワークライフバランスの実現、特にライフを充実させ、自分の幅を広げることに時間を使いたいと思います。具体的には、大事な友人や家族との時間を増やすとともに、趣味を広げたいと思っています。これは、年末に読んだイノベーション・オブ・ライフの影響も受けています。


(1)趣味
趣味については、生涯にわたってコツコツと高められるようなものがいいかと思って、色々と探しました。考えた結果、新たに楽器を習い始めたいと思っています。興味のある楽器はたくさんあるのですが、手始めに、ピアノを習おうかと思っています。実は小学生の時に4年ほどピアノを習っていたので、その頃の指の動きを思い出せば、習得も早いのではないかと期待しています。家の近くに大人のための音楽教室がいくつかあるようなので、いくつか試しにレッスンに行ってみようと思っています。
また、最近世田谷区の社会人バスケチームに正式にメンバーに入れていただいたので、土日を中心にその練習にしっかり参加するとともに、筋トレもして体を鍛え直したいと思っています。平日も、職場に近いスポーツクラブ(銀座にいくつかあります)に通って、職場に来る前の朝の時間帯や、就業時間後に寄って軽く運動しようかと思います。


(2)勉強
日曜日の午前中に開いているエコノミスト勉強会に復帰して、毎週きちんとエコノミストを読む習慣をつけたいと思います。昨年はTOEFLの勉強や諸々の準備のためにエコノミストを読むのを中断してしまっていたのですが、改めて、エコノミストをコツコツと毎週読み続けることが、最新の国際情勢を把握する上で必要な作業だったのだと気づきました。国際会議に行っても、こうした国際情勢をフォローし、自分なりの意見を持っていることが、コーヒーブレイク等の非公式の場で他国の人たちと会話する上でも重要だと実感しています。今年は特に、自分にとって馴染みのある経済やビジネスの記事にとどまらず、外交や安全保障の分野もきちんと勉強したいと思っています。
ちなみに、以下がエコノミスト勉強会のHPです。銀行、商社、コンサル、省庁等、官民問わず多種多様な業種の人が集まり、難解なエコノミストの記事を題材にディスカッションを行うもので、非常に知的に刺激的です。社会人5年目前後の人たちが中心ですが、それ以外の方も、ご興味のある方は是非以下のHPから連絡をいただければと思います。
http://www.i-m.co/ESGdirector/ESG/

最後に、インプットした知識や学びをアウトプットする機会を増やしたいと思っています。仕事をしていても思いますが、プレゼンをしたり、紙にまとめたり等、アウトプットしてはじめて自分の頭に知識が定着すると実感しています。具体的には、主にこのブログを使って、読んだ本の内容や感想をアップしていきたいと思っています。

「活米」という流儀−外交・安全保障のリアリズム−

野田内閣で首相補佐官を務めた長島昭久衆議院議員の本を読んだので、記録にしておきたいと思います。

1.第一章:外交・安全保障のリアリズム
リアリズムは、国家と国家の力の均衡(balance of power)こそが秩序を形成するという考え方。他方、リベラリズムは、経済的な相互依存や民主主義の普及とともに、国際法・制度を幾重にも構築することで社会全体の安定を図るという考え方。筆者はリアリズムの考え方をとる。


2.第二章:中国の台頭とその戦略
中国は国防予算を過去24年で30倍にし、そのうち過去15年あまりを海洋戦力の増強に集中投資。
中国の戦略は、「孫子の兵法」に忠実に、戦わずして勢力圏を拡大していくもの。すなわち、強大化した国力を背景に米国との関係をマネージしつつ、中国にとって有利な戦略的環境を整え、最後には対抗心を喪失させる
中国はその圧倒的な経済力を背景として軍事的な布石を着々と打ってきており、影響力を東シナ海南シナ海といった西太平洋に止まらず、インド洋や北極海にまで拡大していこうとしている。


3.第三章:米中は衝突するのか
オバマは、アジア大洋州地域へ重心を移す「アジア・ピヴォット(アジア旋回)」のコミットメントを示したが、その戦略を支える財政資源の確保ができるかが課題である。また、そもそも第二期オバマ政権では、アジア大洋州地域の平和と安定に対するコミットメントを引き続き強く持っているのか、疑問が生じている。
今後、米国の大戦略は、従前の米国が負担してきた同盟国等の安全保障に係るコストとリスクを各国に転嫁させる「オフショア・バランシング」戦略となると思われる。理由として、(1)財政の制約(国防予算の二割削減を視野に入れている)、(2)国際的な関与政策から、孤立主義(非関与・不干渉主義)への誘惑(2013年のシリアに対する軍事制裁に関する逡巡から見てとれる)、(3)シェール革命(米国はエネルギー自給を実現し中東湾岸地域への関心を失う)、の3つの米国内の情勢変化が挙げられる。


4、第四章:対中戦略の土台をつくれ
日本は歴史的に一貫して海洋国家であり続けた。また、日本の輸出入の99.8%は海洋を通じた通商交易により、排他的経済水域EEZ)で世界6位、体積では世界4位である。こうした日本は海洋国家であるという地政学的な自己認識を踏まえて、安全保障のあり方を決定していく必要がある。
米国や豪州、インドネシア等の有志国と、海洋を中心とする地域秩序を再構築し、アジア大洋州地域に平和と安定と繁栄を保障することが、海洋国家日本の最大の使命
安倍首相は、インドを戦略の中核に据えているが、インドは非同盟主義であり、「みんなが恋をするけど、実らない」国である。中国をめぐる潜在的な利害は共有しているため、粘り強く静かに関係を強化していくことが重要である。

今まで全く学んだことのなかった外交・安全保障について学びたいと思い、この本を手に取りました。数ある本の中からこの本を選んだのは、筆者が一つ前の野田内閣の時に日本の安全保障戦略のキーマンであり、また、筆者が私が個人的に関心を持っているジョンズホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)で修士号を取得しているためです。
個人的に面白いと思ったのは、日本は歴史的にもデータ上も「海洋国家」であり、日本は海洋を中心としてアジア大洋州地域の安定に貢献すべき、尖閣諸島も、その観点から、日本の安全保障に直結する戦略的な要衝であるとの筆者の考えです。また、米国が国際的な関与を弱め「孤立主義」に陥っていると思われ、その理由の一つとして、シェールガス革命により中東湾岸地域にエネルギーを依存する必要がなくなってきたことを挙げている点が興味深かったです。
私自身、この分野の学習が浅く、まだ定まった考えはありませんが、安全保障や経済・エネルギーの分野で、日本はその国力や技術力に見合った貢献をしていくことが必要だと思っています。特に、日本と地理的に近接し、急速な経済成長を遂げ、日本企業にとってもビジネスチャンスの大きいアジア大洋州地域で積極的にリーダーシップを発揮し、国際的な影響力を高めていくべきだと思っています。今後、アジア大洋州地域で日本がどのような貢献をできるのか、しっかりと勉強していきたいと思います。

イノベーション・オブ・ライフ

イノベーション・オブ・ライフを読んだので、記録を残しておきたいと思います。

経営学の理論を、家族や友人との人間関係といった人生に役立てることが本書の目的。


1.幸せなキャリアを歩む

  • 人に本心から何かをしたいと思わせること(動機づけ要因)に着目する必要がある。それは、やりがいのある仕事、他者による評価、責任、自己成長といったものである。報酬は、それがなければ不満につながるという「衛生要因」に過ぎない。
  • 本当の幸せを見つける秘訣は、自分にとって有意義だと思える機会を常に求め続けることにある。つまり、新しいことを学び、成功を重ね、ますます多くの責任を引き受けることの機会である。
  • 予期された機会(意図的戦略)と予期されない機会(創発的戦略)の2つの選択肢を意識しながらキャリアを作っていく。
  • 限られた資源(時間、お金、労力)を何に費やすかを考える必要がある。達成動機の高い人たちは、いますぐ目に見える成果を生む活動(キャリア)に無意識のうちに資源を配分してしまうという危険に陥りやすい。


2.幸せな関係を築く

  • 人生のなかの家族という領域に資源を投資した方が、長い目で見ればはるかに大きな見返りが得られる
  • 将来への投資を怠った企業が受ける報いは、我々の身にもふりかかる。家族や親しい友人との関係は、人生のもっとも大きな幸せのよりどころの一つ。大切な人との関係に実りをもたらすには、それが必要になるずっと前から投資をするしか方法はない
  • 幸せを求めることは、幸せにしてあげたいと思える人、自分を犠牲にしてでも幸せにしてあげる価値があると思える人を探すこと。
  • 犠牲が献身を深める。(=相手のために価値あるものを犠牲にすることでこそ、相手への献身が一層深まる。)
  • 「この仕事はわたしが将来立ち向かう必要のある経験をさせてくれるだろうか」という視点が重要。親の役目は、将来子供にとって必要となる経験をさせてあげること。
  • 家庭内の文化を定めるため、親は常に一貫した態度をとり、子供の正しい行いを励ますことが必要。


3.罪人にならない

  • 我々は小さな決定を日々迫られ、こうした決定が驚くほど大きな問題に発展することがある。「この一度だけ」という考えで一度過ちを犯すと、それ以降もやり続けてしまう。
  • 人生の目的を理解することが重要である。

クリステンセン教授は「イノベーションのジレンマ」等の著作で有名なハーバード・ビジネス・スクールの教授です。私も大学院時代、イノベーションのジレンマを読んだことがあります。大企業が短期的に利益の大きい既存事業に投資を集中させるあまり、中長期的に市場を席巻することになる新技術や新製品への投資を怠り、最後には新興企業に駆逐されてしまうという理論です。著者は、この理論を我々の人生に適用しています。つまり、人生において、我々も短期的に達成感の得られる目の前のキャリアを追求するあまり、長期的に大事にしなくてはならないが一見優先度の低い家族や友人との人間関係に十分な投資をせず、人生の終盤に気づいたときには手遅れになっている、ということを言いたかったのだと思います。
本書自体は、ところどころやや強引に経営学の理論を私的生活に結び付けているような印象を受けましたが、考えさせられる面も多く、非常に面白かったです。個人的に一番考えさせられたのは、「幸せな関係を築く」の部でした。「大切な人との関係に実りをもたらすには、それが必要になるずっと前から投資をするしか方法はない」という部分は、耳が痛かったです。私自身、社会人になってから3年9か月が経ちますが、幸い面白い仕事に恵まれ、没頭することができました。その分、大切な友人や家族との時間を十分にとってきたかというと、自信を持って答えられません。今後は、自分の時間の使い方を変えて、大切な人と過ごす時間を大事にしていきたいと思いました。

色々とひと段落、来年夏に向けて

11月に、年に一回開かれる大きな国際会議が終わりました。今所属している課は、まさにこの会議のために一年間準備しているといっても過言ではないので、とりあえずほっと一息つくとともに、達成感を感じています。昨年に引き続き参加させていただいたのですが、今年は昨年よりも、英語力や内容面で交渉に貢献できる部分が増えたかと思っています。また、その準備の過程で、大きな政策の一部を策定する経験に携わることができ、本当に色々と勉強になりました。
まだ二回しか国際会議を経験していない身で僭越ですが、忘れないうちに、国際交渉について気づいたことを書いておきたいと思います。国際交渉で活躍するためには、様々な国籍の人たちの輪に食い込んでいける人柄や人としての幅の広さ、細かい条文や過去の決定文書を暗記しいつでも引き出せること、徹夜が続いても体調を崩さずクリアに思考できる体力・知的体力、これらが重要なのかなと思いました。僕自身、将来的に経済連携やエネルギーの分野で国際交渉に携わっていきたいと思っているので、これを意識しながら、今後の日々を過ごしていきたいです。

というわけで、仕事の方はほっと一息という状況です。来年夏からの準備も、まだ全部終わっていないですが、ピークは一旦過ぎました。東大時代の先生や職場の上司、先輩方に親身に応援していただいていて、本当に感謝しています。自分も将来人の上に立つ立場になったら、きちんと後輩の人たちに返していかなくてはと思っています。

これまでは国際会議や来年夏の準備もあり、TOEFLGREを受けたり、割と狭い視野で英語を勉強してきましたが、来年の夏くらいまでは、もっと余裕をもって、自分の幅を広げるようなことにたくさん時間を費やしていきたいです。そのために、洋書和書問わず読書をしたり、映画を見たりというのは引き続きやっていきたいですし、さらに、これまで取り組んでこなかったことにもチャレンジしていきたいです。例えば、既に知っている人も多いと思うのですが、最近見つけた面白いサイトで、「カーンアカデミー」というMIT・ハーバードビジネススクール卒業のバングラデシュ人が作った教育サイトがあります。小学校から大学レベルの数学や経済、理科、歴史等に関する10分程度の短いオンライン授業がたくさんアップされています。自分の教養をもう一度広げることに加え、英語のスクリプトもついているので、英語のリスニング力を高めることもできそうです。来年夏以降の準備としても、打ってつけかなと思っています。
http://www.khanacademy.org/mission/math

あとは、先ほどの国際交渉で活躍するために必要な条件とも関係しますが、もっと体力をつけたいです。最近、新しい社会人バスケチームに入らせていただきましたが、それに加え、ゴルフなどの新しいスポーツにもチャレンジしていきたいです。まとまりのない文章になってしまいましたが、今日はこの辺で。

TOEFLとGRE

年末の大きな国際会議に向け、仕事も徐々に忙しくなってきましたが、日々コツコツと英語の勉強は続けています。

TOEFLでは、目標点としていた110点をようやく取ることができました(R29 L28 S24 W29)。思い返せば2009年の大学院生のよく英語のできた時期に102点を取り、社会人になって英語を全く勉強せずに80点台まで点数が下がってから、中々点数が伸びず苦しみました。僕自身の感覚としては、100点まで達するまでに一つの大きな壁があって、100点を超えると、1点あげるのにも相当な努力が必要という感じです。

最近はGREの勉強もしています。GREは、アメリカの大学生が大学院に入学するために必要となる基準テストで、いわばアメリカ大学院版センター試験のようなものです。言語(英語)、数学、分析的ライティングの3つに分かれています。このうち数学は日本人にとってはかなり簡単で、せいぜい中学か高校の前半くらいで習う内容が出題されます。ただし、数学に関する独特の語彙を覚える必要があるので、準備はいくらか必要です。他方、言語がものすごく難しく、アメリカのネイティブの大学生が受ける英語の試験なので、見たことのないような語彙がいくつも並んでいます。分析的ライティングは、批判的思考(クリティカルシンキング)を試されつつ、それをいかに論理立てて書いていくかを問われているような試験で、仕事や論文を書く際等、実践的にも役立ちそうなものです。

というわけで、英語については、TOEFLは卒業し、GREについていくらか勉強をしようと思っています。

英語学習②TOEFLの現状

TOEFL-ibtの勉強を仕事の合間に細々と続けていましたが、中々点数はすぐには上がらないものです。ようやく、7月に108点を2回連続で取りました。内訳は、それぞれ(R27、L26、S26、W29)、(R30、L27、S23、W28)でした。各セクションの最高点を足すと110を超えるので、今後は、自然体で数回受ける程度にして、一回のテストでどのセクションも最高点をとることを目標にしたいと思います。
むしろ、最近はTOEFLの勉強よりも、今まできちんと勉強してこなかった国際関係論や、エネルギーについて勉強しなくてはと思っています。本を読んだら、感想をアップしていければと思います。