伝わる・揺さぶる!文章を書く
作者:山田ズーニー
出版社:PHP研究所
発売日:2001/11/29
評価:★★★☆☆
- 作者: 山田ズーニー
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2001/11/15
- メディア: 新書
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前半は文章構成のポイントについて、後半は具体例を挙げての添削形式で、文章の書き方を学ぶ本。
文章の構成方法に重点が置かれており、人に読んでもらえる文章を書けるようになる、というのが本書の目的。
「機能する文章」を書く
- 文章を書くことは、考えること。
- 「読み手の心を動かす」という「結果」を出す。
- 文章の基本構成は、論点・論拠・意見。
文章は機能しなければ意味が無い。
謝罪の文章では読み手が謝罪の気持ちを受け取ってくれること、感謝の文章では自分の感謝の気持ちが伝わることが必要。
文章を書く6つの要件
- 意見 自分が言いたいことを発見する。文章の核は「意見」。
- 望む結果 何のために書くか。結果をイメージする。
- 論点 何を書くか。自分と読み手の問題関心から外れない論点を設定する。
- 関係性 自分の立場を発見する。関係性の中で自分の立場が見えてくれば、自分の書くものはよく機能する。
- 論拠 説得のために視野を広げる。
- 根本思想 自分の根っこの想いに忠実か。自分の腑に落ちるまで、自分の生き方にあった言葉を探し、自分を偽らない文章を書く。
文章を書く際には常にこの6つの要件を意識しながら書くと良い文が書けるかもしれない。
中でも望む結果をイメージするというのが重要。
論理構成
お手本として素晴らしいと思えるアウトラインがあったので、そのまま引用させて頂く。
論点
プロジェクトのリーダーに誰が適任か?
提案させていただきます。
↓
論拠
リーダーにはどんな資質が求められるか?
→商品知識と経験
なぜ商品知識と経験が必要と言えるか?
→過去の成功事例、トラブルから。
↓
予想される反論
リーダーには、専門性より、利益効率を重視したほうが良いとの声がある。
↓
再反論
利益重視で専門性に乏しい商品開発は、短期的な「改善」にとどまり長期的な利益に結びつかない。長期的な利益を生むには、全く新しい「創出」が必要で、そのためは専門性が不可欠。
↓
論拠
なぜ、そう言えるのか?
→先進の会社の事例、当社の過去と現在の利益構造と比較より。(データを添える)
↓
最も知識と経験がある人は誰か?
→田中春夫さん
↓
意見
ゆえに、リーダーには田中春夫さんが適任と考えます。
学部でよく使っていた法的三段論法にも似ている。
文章の構成は、書き終えてから客観的にチェックすると良い。