All Tomorrow’s Girls

It's hard to stay mad, when there's so much beauty in the world. ━American Beauty

Tadzio


写真は Bjorn Andresenのファンサイトから。
YouTube - Death in Venice 1971 trailer

一番好きな映画監督は?と尋ねられたら、私はいつもルキノ・ヴィスコンティの名前を挙げている。
監督を知るきっかけとなったのは、20代の時に親しくしていた友人が、ヴィスコンティ映画の大ファンであったことと、併せてトーマス・マンが好きだったことから、私に「絶対気に入るから」と、『ベニスに死す』の本を奨めてきたことだ。
友人が貸してよこした本を読んだ直後、ちょうど『ヴィスコンティ特集』と銘打って劇場でヴィスコンティ作品を連続上映していたので、早速、6作品を立て続けに鑑賞した。
その時に私が観たのは、初期のプロレタリア映画ではなく、「山猫」以降の豪華絢爛で、貴族の没落とブルジョアの退廃を描いた作品群だったため、あの世界観に衝撃を受け、友人と同様、私もヴィスコンティ映画に夢中になってしまった。
因みに、その時に観た6作品とは、「山猫」、「地獄に堕ちた勇者ども」、「ベニスに死す」、「ルートヴィヒ」、「家族の肖像」、「イノセント」だ。
観た映画の中で印象が強烈だった人物は、「地獄に落ちた勇者ども」のヘルムート・バーガー。そして、やはり「ベニスに死す」のビョルン・アンドレセンだった。