2010-01-22
■[雑記][2009]去年のこと
やっぱりここにメモってないと忘れるので、去年よかった本は2009年タグで感想をメモっておこうかと。気が向いたときに。『紫色のクオリア』に関しては、言及まで受けてしまったことですし。
■[読書]Dクラッカーズ2 -祭典-ceremony
Dクラッカーズ〈2〉祭典―ceremony (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: あざの耕平,村崎久都
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/05
- メディア: 文庫
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だいぶ昔に富士ミス版で二巻まで読んで挫折していたが、新版で再開。富士ミス版でいう三巻まで収録。よいよい、非常によい。富士ミス版でいうところの三巻、新版でいう二巻まで読んで面白いか、自分にあうかを判断するのがこの作品の嗜みだな、と思った。
一巻の時点ではドラッグを巡るミステリというには半端で、スタンドバトルとするにも密度が足りなかったんだけれど、設定が出揃い、まるで作品の終盤であるかのような展開を見せるこの巻中盤以降がよかった。BBBも途中まで読んであざの耕平は本当にスロースターターだなあとは思っていたが、エンジンさえかかればこの通りということか。序盤のドラッグを扱ったミステリ展開は影をひそめて、暇を持てあました大学生たちの過去の禍根が生み出したスタンドバトルにすり替わってしまうが、作者もあとがきで書いているようにそうやって異能バトルファンタジーに踏み込んで嫌でない人はついていけばいいのだ、と思った。今度は最後まで読み切れる、と思う。
■[読書]384,403km―あなたを月にさらったら
384,403km―あなたを月にさらったら (ティアラ文庫)
- 作者: 向坂氷緒,玄鉄絢
- 出版社/メーカー: プランタン出版
- 発売日: 2009/09/03
- メディア: 文庫
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玄鉄絢イラストだから読んだというのはもはや言うまでもない。イラストがよかったのも言うまでもない。
内容もよかった。阿呆の子が、愛とか恋とかよくわかんねーせいで外からみてると何考えてるかよくわかんねー子を追い求める話。妄想を現実に垂れ流して生きることに覚悟が決まってる感じの語り手であるアホの子がかわいいし、全体の三分の二が結ばれてからの濡れ場という割り切ったご褒美仕様が素晴らしい。
■[読書][2009]紫色のクオリア
- 作者: うえお久光,綱島志朗
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/07/10
- メディア: 文庫
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昨年のSF、ラノベ業界で議論とか巻き起こして面倒だったので年末まで積んでたそれ。ラノベだのSFだのレッテル貼りがひどくて、SFってやつをガンダムファンがガンダムはSFじゃないって言われた! って喚くみたいなテンションで、ラノベに対する侵略者みたいに思って出てくる人がいたりしてもうその議論は百回くらい見たよ、みたいな空気に見えたので読むの躊躇ってた。読んだらちゃんとSFでラノベだったので、本に罪はないよなあと思った。
散々既出ですが、読書メーターにも書いたように、『玩具修理者』(短編ではなく、本一冊)(より具体的には「紫色のクオリア」が「玩具修理者」で、続く章が途中まで「酔歩する男」)、を経て、イーガンへ至る。イーガンと違って、倫理的に厳格でなく、感情的に納得できるので、中盤以降の展開に素直に感心できる。語り口のひねりのなさを割りきるか、諦めないか、こだわりが問われるようには思った。特に序章である「紫色のクオリア」はざっくりしすぎでね? と思ってた。最後にはイーガンも突破して、どこへともつかない場所へジャンプする(今思い出せるのはトップ2だ)。そこまでの飛躍の素晴らしさを思うと、ラストはぬるくも思うが、これ以上どうこうされてもというのはあるし、このあたりが落しどころだろう。その落としどころゆえにラノベになっていると個人的には思う。
信者なので、これが楽しかった人は『ラストビジョン』も読もうぜ、と薦めておいて終わる。
