2010-02-22
■[読書]SFAdventure アヴァン・ポップ宣言
どこか懐かしく見えるタイトルのために古本屋で買っていたので読んだ。アヴァン・ポップとして挙げられているものには時代が感じられて、ちょっと面白い。しかしまあ、これSFなんかしらと思わなくもない。ちなみに「虚無回廊」が連載されているが、そこで使われているイラストが角川版『ディファレンス・エンジン』の表紙である。
収録作品について、軽く。
- 「ベイビー、おまえもか?」マーク・レイナー
精神分裂的でアナーキーな作家らしい人物に対する問い――若者にひとつだけアドバイスするなら。無軌道な自分の人生と友人の死について。体制に飲み込まれるのはおろかだ、という話?
- 「我が人生」キャシー・アッカー
自由のないプチブル的な生まれと人生に抵抗するため、サド的であろうとする男(?)の人生。投獄された先で男は妄想し、妄想はサド侯爵と自分を同一化するに至る。
- 「ヴィデオ/ヴィデオ」ハロルド・ジャフィ
核汚染によって外部に住めなくなった人間達は、超構築物(マンションみたいなものくさい)の中で自分の望むビデオをカポと呼ばれるものたちが届けてくれるのだけを楽しみに生きている。彼らカポたちは、『1984』のような組織に管理されている。カポである男ブルジョアが、超構築物の中の人々が徐々に壊れ、組織が綻びていくのを眺める物語。
- 「あなたの物語」リック・デマリニス
現代的に「ヘンゼルとグレーテル」を語り直した小説。しかし、それには「わたし」という語り手による枠物語が設定されており、「わたし」は物語を予定調和にくるむための「なにか」を指し示している。
いまさら手に入れて読める人がそういるとも思えないので、一応あらすじを書いては見たもののあっている保証はない。誤読している自信がある。参考と思っていただいた方がよい。
コメントを書く
