- 久し振りの雪景色。夜にはあらかた融けてなくなつてゐた。
- 寒いと息だか煙だか分からない。
- 山を越したと思つてゐたのは錯覺だつた。
言葉を扱つてゐる本だから、割と集中したり注意深く讀むので、用語のをかしさや問題に氣附くことが出來る。しかし普通に讀んでゐるだけだつたら、こゝで取上げられてゐる言葉遣ひや用語は結構見逃してゐたことだらう(あまり大きな聲では云へないが)。
校閲者の表記やことばに對する扱ひは、私にとつて相通ずる處もあれば、やつぱり爰は讓れないと云ふ處もある。
ファイヤアーベントやベルグソンとの對談を讀んでみたい。