2007-11-06 あれ? 100万ヒット超えた?
■[雑記]各Webコミック誌が採る方式とそのメリット、デメリット
Webコミック誌と一概に言ってもその内容はもとより表示方式も様々です。規格統一される以前の試行錯誤の段階が未だに続いている状態で、一体どれが正しいのか難しいところ。とりあえず現在読む事が出来る単行本の刊行実績がある代表的なWebコミック誌の方式を紹介し、そのメリットとデメリットを考えてみようと思います。
| 項目 | COMIC SEED! | Yahoo!コミック | MiChao! | コミックHOLIC |
|---|---|---|---|---|
| 登録 | 不要 | 不要 | 必要 | 不要 |
| プラグイン | 不要 | 必要 | 必要 | 不要 |
| ログ | 前号のみ | 1話と前話 | 前話のみ | 全て |
| 専用ページ | 有り | 有り | 有り | 有り |
敷居は低ければ低いほど良いので、登録及びプラグインはない方が良いのは当然です。登録することのメリットはコンテンツホルダーにしかありません。18禁等の問題があるのならその必要性は判るのですが… プラグインに関してはストレスなくページをめくれたり、Michao!の前身であるe-mangaだとFlashを用いた漫画の枠を飛び越えた見せ方も出来るなどのアドバンテージもあるので安易に否定することはできません。ただ、どちらにしても敷居が高く感じられたら新規読者を獲得する機会を損失しているのには確かだと思います。
ブックライクな読み方を推奨するのに専用のビューワーの為にプラグインをインストールする必要があるのはMichao!とYahoo!コミックになります。Michao!だと汎用的に使われているT-Time Plugを使っておりこちらはIEやMozilla、そしてMac OS Xに対応とそれなりなんですが、Yahoo!コミックの場合だと専用のプラグインな上にWindowsのIE専用な上にIEコンポーネントのタブブラウザも種類によっては見られないという酷くお粗末なものになっています。そもそもJavaスクリプトをオフにしていたらどうしようもないですしね。
プラグインが不要でもSEEDが採用している方式とHOLICが採用している方式がありますが、SEEDの利点はページ移動が可能な上、画面サイズに寄らないという点と見開き表示が可能なので漫画家が従来の漫画スキルをそのまま適用できる点でしょう。HOLICのローテクな方式だとセリフを読み取れるサイズの画像を貼り付けることになり、見開きで表示する場合ユーザーの環境によっては左右移動する必要性が生じます。よって1ページ毎に読み進む作品も出てきて、それだと視線移動が紙媒体のものと異なる上に、話を1ページにある程度纏めたりなど、既存の漫画スキルとは若干異なる才覚が必要になるのが問題といえば問題でしょうか。
それとHOLIC以外がわざわざ専用のビューワーを準備している理由は恐らく「容易に複製が可能」ということを回避したい為ではないでしょうか。将来的に単行本化して利益を得たいコンテンツホルダーとしてはある意味当然の判断かと思います。それでは何故HOLICはそうしないかというと単行本化を視野に入れてないのか? というとそんなはずもなく、実際既に単行本を出してます。技術的な問題も考えられますが、そんな技術にコストを掛けなくても充分単行本は売れる、というある種の確信があるのではないでしょうか。HOLIC、もとい運営しているとらのあなは同方式でWeb漫画を掲載している同人サークルのWeb漫画収録同人誌の売り上げ数という生データを持ってるのが他社と違う所ではないでしょうか。まぁ、他にもお偉いさんの意識の相違という点もあるのでしょう。
過去ログに関しては全話見られるのがベストなんですが、流石にそれを推奨するのは難しいかも知れません。しかし一話前のは残しておくべきだし、第1話も途中から入ってくる人の為にいつでも読めるようにしておくのは重要だと思います。これはWebだからこそできる芸当ですね。
それとWeb媒体では口コミもといCGMが重要になってくるので、その観点から考えると作品毎に専用ページがあるのは重要だと思います。SEEDにも一応専用ページはあるんですがあらすじしか載っていないのが問題ですね。そこから作品を読めるようにしないと意味がないと思います。例えば誰かにある作品が面白いということを伝える場合、SEEDの場合だと今月号へとリンクを張り、何ページにあるかを書くことになるでしょうが、それだと下手すればページ移動の仕方がわからない人とかだとすぐ挫折しますからね。Yahoo!コミックやHOLICだと専用ページがあるのでそこのURLを書けばプラグインも不要ということもあり伝達は容易に完結します。ブログやmixi、もしくはメッセンジャーやtwitterで人に伝えたい作品へのダイレクトリンクが張る事が可能というのはそれだけで優位性が確保できると言えるでしょう。一応Michao!も専用ページがありそこからすぐに読めることが出来るのですが、登録しないと読めないというのが一番の障害でしょう。
折角Webという媒体なのであくまで雑誌という形に拘るSEEDはこの中ではある種特異なものが感じられます。Webだからこそ作品毎に公開時期をずらすのはむしろ良いことだと思いますよ。小出しにすることで毎日サイトを訪れるようにしてリピーターを増やすのは多方面から考えても歓迎すべきことでしょう。
漫画読者にも様々なタイプがいるので、結局どの方式が一番正しいのかは難しいところです。個人的には一度インストールして読み込む必要はあるものの読み始めたらストレスなく見開きで読めて紹介するリンクも貼り易いYahoo!コミックの方式がしっくりくるのですが… 専用ビューワーがWinのIE専用という仕様は本当に損してるよなぁ。
現在理想とされるモデルの要求される項目としては、
- 無料
- 登録不要
- プラグイン不要(SEED方式推奨)
- 過去ログは全話、もしくは第1話と前話を掲載
- 見開き表示可能
- ストレスなく読める事
- 作品毎に専用ページを分ける
- 専用ページにはあらすじと作品リンクがあること
- あらすじを用意する
- ほぼ毎日何かしらの作品がアップされる
といったものがあるでしょうか。
無論作品自体に魅力的なものがあるべきですが、それ以前の段階をこれからも各社切磋琢磨していって欲しいものです。単行本化ではなく、Webだけで完結するビジネスモデルが生まれた場合、また別の方式及びそれに見合った漫画スキルが必要になってくるのかも知れませんね。
余談になりますが個人的には上から下への視点移動で成り立ち、更に携帯コンテンツへも容易に移植が可能な4コマ漫画こそ将来的な単行本化を見据えたWebコミック誌に一番合っていると思うのですが、今のところ目立った動きがないのがちょっと残念。(個人サイトでは昔から見かけるんですけどね)
- 1321 http://www.golgo31.net/
- 1220 http://www.ne.jp/asahi/asame/shinbun/
- 639 http://www.new-akiba.com/archives/2007/11/post_12267.html
- 500 http://www.karzusp.net/
- 456 http://blog.livedoor.jp/moepre/
- 421 http://www6.ocn.ne.jp/~katoyuu/
- 327 http://retro85.blog33.fc2.com/
- 240 http://d.hatena.ne.jp/maepy/
- 145 http://www.ne.jp/asahi/asame/shinbun/index.html
- 110 http://www.rakugakidou.net/
