前原誠司とM&A

政治家とM&Aは通常は無縁である。今回の民進党希望の党への合流は政党の身の振り方ついての示唆するものがある。

組織には盛衰がある。難しいのは衰退期に入った時にどのような道へ進むかを判断するかである。社会党は自らの理念に固執して、今や社民党として存亡の淵にある。民進党社会党と同じ道を辿れば、衰退は免れない。

今回の選挙でジリ貧が予想される時、選択肢は二つある。自らの立場に忠実に従い選挙結果を甘受する、高く売れるときに高値で売る。

前者のほうが政党理念に純粋のように見えるかもしれないが、唯我独尊で時代遅れの考えにしがみついていては社民党と同じ運命を辿る。
前原氏は後者を選択した。これからの政党の転進の一例を示したといえるのではないか。

民進党支持者や所属議員にとって、業界の盟主になったこともあり未だに業界2位の老舗が、ベンチャーどころか立ち上がったばかりのスタートアップの希望の党(9/25立ち上げ)に吸収されるのはやりきれない思いでいることだろう。

(蛇足)9/29の報道ステーションで、野田佳彦元総理は希望による選別について韓信の股くぐりのようなことはしないと言っていた。元総理だからそれぐらいの矜持はあるよね。菅氏は何を言ったか不明。